2008 年 11 月 のアーカイブ

このとき、家庭学習研究社が産声をあげた!  ~その4~

2008 年 11 月 20 日 木曜日

 いよいよ、入試がやってきました。結果は驚くべきものでした。青年のところで学んだ20名のうち、何と18名が附属、学院、修道、清心、女学院のいずれかに合格したのです。たくさんの子どもたちの努力が、見事に実を結びました。それまでのこの地区の受験の常識では、「3名~4名も受かればよし」とされていました。それを、完全にうち破る快挙を青年は成し遂げたのです。しかも、経験のない青年が、自分の信ずるやり方を貫き通してのことです。このできごとは瞬く間に地域のうわさになり、青年の塾に通う子どもが引きも切らずに増えていったのは言うまでもありません。

 すでにお気づきかもしれませんが、青年とは家庭学習研究社の設立者・経営者です。その当時、まだ家庭学習研究社という社名は冠していなかったものの、理念と指導法の点から、このときに家庭学習研究社が誕生したと言って差し支えありません。

 それから数年後、青年は「もっと大きなスケールで自分の可能性に挑戦してみたい」と決心し、広島に進出しました。初めは学習塾をするつもりはなく、家庭学習研究社という会社を興すのですが、冒頭でご説明したような経緯で、現在のような中学受験専門の学習塾になりました。

LINEで送る
Facebook にシェア
Pocket

カテゴリー: 家庭学習研究社の歴史

このとき、家庭学習研究社が産声をあげた!  ~その3~

2008 年 11 月 19 日 水曜日

 ところが、子どもが6年生になると、親たちがいても立ってもいられない様子で青年に詰め寄ってきました。実績のない青年のやり方を、はじめは静観していたものの、入試が近づいてくるうちに「この先生の指導でほんとうに大丈夫なのか」という不安が募ってきたのです。

 当時は、子どもがやりこなせるかどうかはともかく、参考書に載っている問題にできる限り取り組ませるのが普通でした。問題がそこにある以上、切って捨てるのは勇気の要ることです。そういうやり方が普通に行われていたわけですから、親の多くは「難しい問題をやらないのは不利だ」と考えたのも無理からぬことです。「広島の塾がみなやっている問題を、どうして先生はうちの子どもにやらせてくれないのか。こんなことでは合格などできるわけがない!」そう言って、他の進学塾と同じような指導法に変えるよう求めてきました。

 青年は自分の方針を曲げたくありませんでした。自分のやり方のほうが、学力を身につけるうえでよいと確信していたからです。そこで、「入試は、全部の問題の6~7割できれば受かるのに、全ての問題に答えようとすれば、消化不良を起こし、結果的に学力は身につきません」そう親に説明しました。が、多勢に無勢、不安がる親たちには聞き入れてもらえませんでした。

 窮地を救ってくれたのは、教室にやってくる子どもたちでした。子どもたちは、「先生の授業は楽しいんだ。今のままがいい!」「先生の授業はよくわかるから好き!」「絶対に、教え方を変えてほしくない!」など、口々に青年の指導法を支持してくれたのです。子どもたちの熱意に負けた形で、親たちは不承不承引き下がってくれたのでした。

LINEで送る
Facebook にシェア
Pocket

カテゴリー: 家庭学習研究社の歴史

このとき、家庭学習研究社が産声をあげた!  ~その2~

2008 年 11 月 18 日 火曜日

 青年には、指導をするうえで大切にしているモットーがありました。それは、「丸ごと覚え込ませたり、一方的に解法を伝授したりする指導では子どもは伸びない。子どもが自分で真剣に考え、自分で問題を解決していくような勉強でなければならない」というものでした。これは、中学生を教えているうちに彼が行き着いた方針のようなものでした。当然のことのように、こうした考えを中学受験生の子どもたちにも適用して指導しました。

 しかし、たちまち大きな問題にぶつかりました。使用していた参考書には、灘や開成やラサールなど、全国の名だたる難関中学の問題がたくさん入っています。それらの問題は、普通の小学生では手も足も出ないほど難しいものでした。「こんな問題をやらせては、子どもの自信を失わせるだけだ。伸びるものも伸びなくなってしまう」そう考えた青年は、広島の中学入試で出されるはずのない難問を徹底的に排除し、子どもたちには「絶対にやるな」と言い聞かせました。その参考書に載っている問題のなんと4割あまりを大胆にも切り捨ててしまいました。そして、子どもにも理解できる基礎内容を中心に指導しました。

 青年の指導法は、子どもたちに大好評でした。子どもたちは毎回の授業を楽しみにして通ってくれ、休む者など誰もいないほどでした。自分自身の頭で考え、仕組みを見抜いたり、解決できる計算式を編み出したりする勉強が、子どもたちに勉強の本当の楽しさや喜びを教えてくれたのです。

LINEで送る
Facebook にシェア
Pocket

カテゴリー: 家庭学習研究社の歴史

このとき、家庭学習研究社が産声をあげた!  ~その1~

2008 年 11 月 17 日 月曜日

 今から40数年前のことです。賀茂郡西条町(現在の東広島市)で学習塾を営んでいる一人の青年のもとに、突然の依頼が舞い込みました。それは、「広島の私立や国立の中学校を受験する子どもの勉強の面倒を見てくれないか」というものでした。これまで子どもたちを教えていた人が、事情があって続けられなくなり、困った親の一人が人づてにその青年の存在を知って頼みに来たのでした。随分昔のことですが、当時から西条周辺のごく一部の子どもは、広島の中学校を受験していたのです。

 突然のことだし、青年はこれまで中学生しか教えたことがなく、迷いました。それに、「小学5年生20名」というのですから責任も重大です。しかし、若かったその青年は「何でも挑戦してみたい。やってみよう!」と、結局はこの話を引き受けることにしました。

 このようにして、中学受験をめざす子どもたちの学習指導は思いがけない形で始まりました。当時、広島には中学受験向けのテキストをつくっている学習塾はなく、たいていは書店で手に入る大手出版社の参考書で教えていました。青年も例に漏れず、同じような参考書を買い求めて使うことにしました。中学受験の指導経験がないので、広島の中学入試も一から勉強するありさまで、何から何まで初めて手をつけることだらけでの出発でした。

LINEで送る
Facebook にシェア
Pocket

カテゴリー: 家庭学習研究社の歴史

当社の行事にいらっしゃいませんか?

2008 年 11 月 14 日 金曜日

「受験勉強は大変と聞いている。わが子にさせるべきかどうか、迷ってしまう」
「親は中学受験をよく知らない。そこで、子どもにさせるべきかどうか決心がつかない」
「わが子が受験勉強についていけるかどうか不安だ」
「中学受験って、親が勉強の面倒を見なきゃいけないと聞いたが、うちではとてもそんなことはできない。どうしたらいいの」

――こんな不安や迷いの声をときどき耳にします。

 このたび私たちが実施する行事は、そんな方にきっとお役に立てると思います。「絶対中学受験法」という呼称の行事ですが、「絶対」という言葉は、「絶対に合格する」という意味ではなく、「絶対、子どもにプラスになる」という意味で、私たちの決意・情熱を強調する目的で使用したものです。

  中学受験は未熟な小学生の子どもの受験ですから、親がいろいろ先回りをして心配してしまいがちです。また、難関校の入試ともなると、進学の夢が叶うには相当な学力が必要となってきます。こうした背景もあり、中学受験では、とかくうわさや流言のたぐいが幅を利かせ、それに振り回される人も出てきます。そこで、中学受験とは実際のところどういうものかをご説明しながら、お子さんの成長につながる受験生活を実現する方法についてご提案しようという趣旨でこの行事を企画しました。

 私たち家庭学習研究社も進学塾の一つですから、「合格実績」は重要な生命線であり、一人でも多くの合格者を出そうと必死で指導にあたっています。しかし、同時に私たちが常に心に刻んでいることは、「子どもの望ましい成長という視点を見失ってはならない」ということです。受験の「競争」という側面を過度に意識すると、ともすれば子ども不在の受験勉強に陥りがちです。その結果、合格を得たかどうかに関わらず子どもにマイナス面が多く残る受験になるおそれがあります。子どもの「将来」という視点を忘れず、最大の成果を期待できる受験こそ、小学生に必要なのだと私たちは思っています。

 この行事は、11月18日に当社の東広島校で、20日に当社の呉校で、21日に県民文化センターで実施する予定です。詳しくは、ホームページでご案内していますので、すでにご覧になったかもしれません。もし興味をもたれたなら、是非足を運んでいただきたいと思います。当日は、現場で指導に携わる校舎責任者と、本部にいる編集・企画スタッフが、「中学受験の意義」について熱く語る予定です。  なお、詳細につきましては、ホームページの記事でご確認ください。

LINEで送る
Facebook にシェア
Pocket

カテゴリー: 行事のお知らせ