親のリーダーシップとは!? ~第2回おかあさん塾~

2009 年 10 月 15 日

 新型インフルエンザの感染者が各地で増加しつつあり、学校においても学級閉鎖や休校が相次いでいます。どのご家庭におきましても、罹患を回避するためのケアをされておられると思いますが、くれぐれも徹底していただきますようお願いいたします。

 10月9日には、弊社の五日市校にて第2回目の「おかあさん塾」を実施しました。第1回目は、中学受験の準備学習にあたる時期の子どもの発達上の特徴を踏まえ、“子どもを善く育てる”という観点から親として心掛けるべき基本的な事柄についてともに学びました。第2回目はそれを踏まえ、親に求められるリーダーシップとはどのようなものかをテーマに掲げてみました。

 やや重たいテーマですが、わが子を望ましい方向へ導けるかどうかは、親のリーダーシップによって決まってきます。なるべく和やかな雰囲気で気楽に学んでいいただきたいので、その点に留意して内容を設定しました。

 リーダーシップの発揮の仕方は人それぞれ違います。そこで、まずはリーダーシップの代表的なスタイルを5つに類型化したモデルを示し、それらについて一通りご説明しました。

 5つのタイプとは、「子どもを甘やかす友だちタイプ」「横滑りタイプ」「支配的独裁者タイプ」「民主的外交官タイプ」「子どもを自立させる教育者タイプ」です。「横滑りタイプ」というのはイメージしにくいかもしれませんが、要するに普段はものわかりがよくて優しいけれども、子どもが言うことを聞かなくなると独裁者に変身するタイプのことです。

 まずはおかあさんがたに、自分はどのタイプに一番近いかを確認していただきました。そのあと、「いちばん望ましいのはどれか」についてご説明しました。そして、いちばん望ましいタイプに自分を近づけるにはどうしたらよいかを考えていただきました。

 親が子どもに望ましいリーダーシップを発揮させるうえで、大変重要な概念があります。それは「境界線(バウンドリー)」です。バウンドリーとは、「どこからどこまでがよくて、どこからがいけないか」の線引きをすることで、子育てにおいてこの境界線を明確にすることは、極めて重要だと言われています。

 また、バウンドリーは、おかあさんがたの対人関係において、「イエスかノーかの境界線を判断し、それを他者にはっきり言う」ということでもあります。たとえば、職場や友人との人間関係において、ノーが言えないタイプの人は、それがもとで悩みを抱えることが少なくありません。このようにバウンドリーが弱い人は、家庭でも子どもがわがままになったり、怠け者になったりする確率が高くなってしまいます(夫との関係においても悩みや精神的葛藤が生じやすい)。

 ここまでお読みになった人は、「自分のバウンドリーはどうだろうか」と振り返られたのではないでしょうか。会場においては、10の項目を挙げ、一人ひとり自分のバウンドリーが強いか弱いかをチェックしていただきました。バウンドリーの点数がどの程度必要かについてお話ししているとき、おかあさんがたの表情はいろいろでしたが、真剣そのものでした。

 自分のバウンドリーを確かめ、その数値を知っただけでは不十分です。その数値を、より望ましいレベルに上げなくてはなりません。最後の30分は、そのための提案に充てました。

 ここでそのうちの一つをご紹介してみましょう。境界線を引くということは、子どもにとって何がよくて何がいけないかを示すことでもあります。それを明文化してはどうでしょうか。といっても厳しい掟(おきて)のようなものでは、家庭内のムードはぶちこわしです。そうではなく、家族みんなで相談し、「こんな家庭・親子関係にしよう」という規則やスローガンのようなものをつくるのです。

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 ここで重要なのは「家族全員で励行する」ということです。家庭内で、それが当面の目標になると、雰囲気が変わり、前向きになります。それが子どもの学習面にも必ず反映されていきます。「勉強しなさい!」と叱らなくても、「あっ、勉強の時間だ」と子どもが自ら机に向かうようになるのです。

 建設的な方向に向けて、家庭内のコンセンサスがあるのとないのとでは、こんなにも違うのかというような事例もあります。子どもが思うようにならず、常に叱らざるを得ない。そういうネガティブな状況と決別できるかもしれません。


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