学習の習慣づけがまずもって先決です!

2009 年 10 月 19 日

  このところ、弊社が小学4年生からの3年間を使って受験指導をしている理由と、そのメリットについてお伝えしています。

 今回は、弊社での4年部1年間で、まずもって大切にしていただきたい事柄について書いてみます。4年生から弊社の教室に通学されたご家庭に、はじめにお願いするのは「学習計画」を立てることです。これは、平日の通学日のある「週3日コース」であれ、テスト日だけ通学していただく「土曜コース」であれ同じことです。

 弊社は、中学受験のプロセスを「子どもの学習の自立」につなげたいと考えています。したがって、塾での勉強で入試に受かるのではなく、塾への通学を活かしながら家庭で一人勉強のできる態勢を整えていくこと、そしてその結果入試での志望校合格を得ることを基本においています。ですから、学習の計画を立てるということは、受験生活の始まりにおいて何よりも重要なことです。

 学習計画を立てるにあたっては、弊社の教室への通学だけでなく、他の習い事、スポーツ活動との調整も必要でしょう。また、家庭のライフサイクルに沿った計画にしないと、無理が生じることにもなります。ですから、学習の計画はお子さん任せにするのではなく、親子で話し合って立てていただくようお願いしています。

 始めからテキストの家庭勉強を一人でできるお子さんもいます(塾でやり方進め方を手ほどきします)が、戸惑われるようなら、とっかかりから10~20分くらいは、親がサポートすることも必要かもしれません。しかし、その場合には「できるだけ教えない」という意識をもっていただくようお願いしています。教えると、当面のテストで結果は得られます。しかし、お子さんが親に頼ってしまうと、受験勉強が本格化してからの伸びが止まってしまいます。いつまでも親が教えることは不可能ですし、受け身の姿勢では行き詰まりも早く訪れます。子どもの勉強ぶりはまどろっこしいものです。しかし、その親としてもどかしい段階を乗り越えることで、子どもは中学受験生らしくなっていきます。

 学習内容を理解するということを除けば、「勉強の時間になったなら、当たり前のように机に向かって勉強する」ということを習慣として定着させることが、受験生活が始まってから当面の最も大きな目標と言ってよいでしょう。また、これが果たせたなら、受験生活を軌道に乗せることが半分以上できたようなものです。

 ただし、現実はなかなか思うようにいかないものです。テレビやゲーム、さまざまな遊びとの切りかえがうまく行くお子さんならいいのですが、いつまでも尾を引き、決めた時間に机に着くことができないお子さんもいるようです。気が散るタイプのお子さんの場合、勉強中は家族もテレビを見ないようにするなど、落ち着いて勉強できる雰囲気をつくるための協力体制も必要になってきます。

 以前に書いたことがあると思いますが、習慣も一種の記憶の作用だと言われます。いつもやっているから、脳が覚えていて、体を机に向かわせるよう命じてくれるのです。これが定着すると、決めた時簡になるとサッと机に向かうようになります。また、勉強が習慣として根づくと、自然と学習効果が保障され、面白みもわかってくるようになります。そこで、「もっとやろう」という意欲が湧いてきます。当然、学習による理解が促進され、成績も上がろうというものです。

 以上からご理解いただけたのではないかと思いますが、4年生の1年間は、親がわが子の学習の自立のために、してやれることをあれこれ試しながら、受験生活の土台を整えていくための期間だと言えるでしょう。学習の習慣づけは、その要(かなめ)の一つであり、ご家庭のご理解ご協力のもとで是非とも実現させたいことなのです。
 

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