気になる日本の親子の関係  ~その1~

2010 年 3 月 23 日

 3~4週間前、「親はわが子にどの程度関わっているか」「親はわが子に価値観を教えているかどうか」に関する国際比較調査の結果をご紹介しました。今回はその続きとなる資料をご紹介してみましょう。調査の内容は、「子どもが親をどう思っているか」です。

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 資料の棒グラフは、「そうである」と「かなりそうである」という回答を足したものです。

 まず「親を尊敬する」ですが、アメリカも、トルコも、ほとんど100%に近い中高生が「そうである」もしくは「かなりそうである」と答えています。一方の日本ですが、父母ともに4割前後しか尊敬されていません。

 少子化が進み、家庭で親に大切に育てられている日本の子どもたち。それなのに半数以上が親を尊敬していないとは、どういうことなのでしょうか。

「日本人の子どもは、親を尊敬するなんて照れくさくて言えないのだろう」という向きもあるかもしれません。そこで親を対象に、「子どもに尊敬されていると思うか」という質問も行われました。すると、アメリカとトルコの親は、ほとんどが「尊敬されていると思う」と答えたそうです。日本の親は、父親で32.0%、母親で24.3%でした。

 調査にあたった先生は、次のように述べておられました。

 子どもから尊敬される。それは、そんなに難しいことではない。自分の価値観を持って、それによって生き、子どもにおもねらないことである。日本の親は、若い子どもの生き方に、何か遠慮しているようなところがある。子どもとの摩擦を起こさないように、強いしつけをすることを避けようとする心理が働いているのではないか。難しい世の中ではあるが、大人は自信を取り戻して、堂々と子どもに接し、自分の生き方を子どもに示してほしい。とくに、おとうさんにはがんばってほしい。

「父(母)のようになりたい」については、アメリカとトルコの中高生は、7割近くが「なりたい」と答えています。ところが、日本は全く異なる様相を示しています。なんと、「親のようになりたい」と答えた子どもは2割前後しかいません。同じ調査は89年にも実施されましたが、当時は「父親のようになりたい」子どもは23.8%、「母親のようになりたい」子どもは26.4%いました。これと比較すると、父親の方の落ち込みがとくに気になります。

 最後に、親から子どもへの期待ですが、ここでもアメリカとトルコでは父親も母親も9割以上が「親は私に期待してくれている」と感じています。それに対し、日本は父親17.2%、母親36.0%と、極端に低い数値が出ています。この質問も89年の調査では、父親は37.4%を示しており、父親の数値が下がっているのが気になります。

 次回は、以上三つの質問結果について検証してみたいと思います。 


カテゴリー: 子育てについて

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