2014年 弊社会員卒業生の進路

2014 年 2 月 27 日

 先々週の土曜日、先週の土曜日には、弊社6年部会員の「卒業会」を各校舎で実施しました。志望校に合格し、喜び勇んで駆けつけてくれたお子さんが多数いるいっぽう、残念な結果となったにも関わらず、「最後にみんなに会いたい」と、気持ちを切り替えるべくやってきてくれたお子さんもいます(ほんとうにありがたく、うれしいことです)。指導担当者は、この会をもって1年間の指導に区切りをつけて新しい年度の指導に臨みます。

 この日ばかりは勉強から離れ、みんなで語り合ったりゲームに興じたりするなど、塾での最後の日を楽しく過ごしました。また、今まで一度も許されていなかった塾での飲食(お菓子を食べ、ジュースを飲むだけですが)の時間もあり、大いに盛り上がりました。そうして、いよいよ散会の時間が近づくと、全員で記念撮影をし、また寄せ書きをつくってお別れをしました。20140227b

 首尾よく結果を残せた子どもたちも、悔しい思いを噛み締めている子どもたちも、中学校進学という新しいスタートラインに立つという点では全員同じです。卒業生の子どもたちの、今後のいっそうの飛躍を念じながら笑顔で子どもたちを見送りました。心のなかで、「肝心なのはこれからだぞ。がんばれ!」と、エールを送りながら。

 さて、今年受験を終えた卒業生の進路がほぼまとまりましたので、主な中学校の状況についてご紹介してみようと思います。何度もお伝えしていますが、弊社では合格実績をあげて世間にアピールすることを目当てにするのではなく、子どもたち一人ひとりの進学の夢を叶えることをいちばんの目標に掲げて指導を行っています。したがって、受験校選択は全て家庭任せにしており、なかにはたった1校しか受験しないお子さんもいます。そうしたなかで、毎年子どもたちが数のうえでも質のうえでもすばらしい入試結果を収めていることが、弊社にとって何よりの誇りです。

20140227a

 全体を概観すると、広島学院、修道、ノートルダム清心、広島女学院と、広島の代表的な私学への進学者が多いことがおわかりいただけるでしょう(基本的に、弊社はそのための進学塾です)。重複して合格された場合、それぞれの家庭の方針や考え、お子さんの希望などから進路を選んでおられるようです。その結果が、上記のような進路選択だと言えるでしょう。

 たとえば、男子の私立最難関校広島学院への進学者は、46名という結果になりました。同校に合格したものの、他校を選んだ受験生が12名いますが、そのうち6名が広島大学附属、あと6名が修道を選んだようです。いずれ劣らぬ歴史も実績も十分な学校ですから、そういう選択があっても不思議ではありません。修道の場合、「絶対修道に行きたい!」という熱いファンもいます(親にも子にも)。そういう家庭のお子さんが修道でますますがんばり、さらに修道の名を高める――これが修道の伝統のなせるわざであろうと思います。無論、附属にもファンが多数おられます。進路選択の結果は、このような背景のもとで自然と行き着いたものでしょう。

 女子の最難関私学のノートルダム清心合格者は79名でした(今年は女子会員が例年より少ないなか、すばらしい結果を得ることができました)。そのうち60名が同校に進学する予定です。残りの19名の進路ですが、7名が広島大学附属、5名が広島女学院、4名が県立広島を選んでいます。また、安田、近大附属東広島、公立への進学者が各1名います。

 広島大学附属は女子の最難関です。清心と重複合格すると「どちらにするか」と悩ましい選択を強いられますが、毎年だいたい半々ぐらいに分かれます。ただし、今年は清心の選択率がやや高かったようです。広島女学院は広島きっての伝統ある女子私学ですから、こちらを選ばれるケースもあります。また県立広島を選んだのは、すべて東広島市在住の受験生です。近大附東広島進学者は、清心と2校合格という結果を受け、通学距離や時間等を考慮して選択されたのだろうと思います。さらに、公立への進学を選んだ受験生は、国・公立一貫校進学にこだわりのあったお子さんが、受験の結果そういう道を選ぶことになったものと推定されます。

 完全6カ年一貫教育の公立学校に衣替えした、広島市立中等教育学校(安佐北中学・高等学校)は、早くも受験生家庭の関心を集め、466名の応募者を集めました。弊社では、まだまだ対象校とまではいかないものの、安佐北区や安佐南区在住の会員を中心に、約20名が受検しました。なお、同校は公立であるため、入学者選抜は県立広島と同様に学力テストではなく、論述を中心にした課題によって行われています(「受検」としたのは、入学適性検査を受けるという意)。

 他の学校で目についたのは、広島城北の巻き返しです。受験者数を4~5年前の状態に戻し、弊社からも多数の合格者・進学者を輩出しました。また、広島なぎさについては、以前少し書きましたが、今年は広島大学附属の入試と重なり、受験者数が伸びませんでした。ただし、弊社からは47名が進学します。同校の定員200名のうち、50~60名は附属のなぎさ公園小学校からの内部進学者が含まれていますから、この47名は相当な数だと言えるでしょう。これは、弊社の校舎が西区に2校、佐伯区に1校あることとも無関係ではありません。同校は明るくスマートな校風で、共学の好きなご家庭にはよい学校だと思います。今年は、呉、東広島地区からも合わせて7名の会員生が進学する模様です。

 県立広島に関しては、地元の東広島市の女子児童に大変人気がありますが、弊社全体の応募者はそんなに多くありません。男子の場合、修道と同じ日程だったこともあり、受験したのは15名ほどでした。女子についても女学院と同一日となったこともあるせいか、受検者は30名あまりでした。しかしながら、公立一貫校として年々評判が高まっており、論述中心の入学者適性検査も、かなり高いレベルの学力がないと通過できない状況になっています。

 上述のように、広島市立中等教育学校が新たな進学ターゲットとなりそうな気配で、来年以降は「附属・県立広島・市立中等教育」という3校の組み合わせが、受験パターンとして浮上してくるかもしれません。ただし、3校はそれぞれ所在地が離れており、お子さんの居住地によっては通学困難なケースもあるでしょう。

 以上、ザッと会員受験生の進路を概観してみました。入試結果に全てのご家庭、お子さんが満足しておられるわけではないことと思います。しかし、何よりも大切なのは「今から」です。難関校への合格だけが幸せの道ではありません。受験の結果決まった進路にお子さんが誇りをもち、希望を胸に入学式を迎えられるよう、おとうさんおかあさんには「この学校でがんばろう!」と、喜んで送りだしてあげていただくことをお願いする次第です。

LINEで送る
Facebook にシェア
Pocket

カテゴリー: お知らせ, アドバイス, 中学受験, 家庭学習研究社の理念, 私学について

おすすめの記事