さあ、次の人生ステップへ! ~中学入試終了に寄せて~

2017 年 2 月 6 日

 2017年度の中学入試が終わりました。12歳の入試は、おそらく受験生のみなさんにとってこれまでにない不安と緊張の伴う体験だったことと思います。結果は様々でしょうが、全ての受験生の挑戦が終わりました。

 学習塾としての弊社の入試実績は、HPにて公表しています。ただし、この実績数値は受験生のみなさん一人ひとりの汗と涙の結晶というべきものです。毎年のことですが、百点満点と言える結果を引き出したお子さんもいれば、「どうして…」と、声を失うような結果に終わったお子さんもいます。指導担当者一同、このような一人ひとりの結果を真摯に受け止め、より一層質の高い指導めざして精進してまいる所存です。今後とも、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 保護者のみなさんは、わが子の受験までを振り返ってどのような感想をおもちでしょうか。「入試の何たるかを、ほんとうにわかっているのか!?」と、親をやきもきさせたお子さんも、さすがに本番が近づいてくると受験のことを真剣に考えるようになります。そして、やっとのことで受験生らしい表情をしてがんばり始めます。そんなわが子の様子を見て、「ああ、今のような勉強をもっと早くからやってくれたらよかったのに」と、ため息をつかれたおとうさんおかあさんもおられたのではないかと拝察します。

 ともあれ、今まで受験を経験したことのあるお子さんにとっても、その意味を正面から受け止め、結果に思いを巡らせ、気持ちを高ぶらせたり不安に揺さぶられたりする経験をしたのは、このたびの中学受験が初めてだったのではないでしょうか。

 ちょうど、子ども時代を抜け出し、思春期を迎えようとする年齢期の受験です。入試を間近に控えたことで、大人に近づく段階特有の心の高揚や揺れに自分自身が驚いた受験生も少なくなかったと思います。燃え盛る意気込みを見事集中力に変え、最高の結果を引き寄せた受験生もいたことでしょう。そのいっぽう、予期せぬ不安や緊張に我を失い、実力の片鱗すら発揮できないままに入試を終えてしまった受験生もおられるのではないかと想像します。残念無念の思いを噛みしめている受験生の心の内は察するに余り有ります。

 しかしながら、受験までの長い学習生活で培ったものの価値は、志望校に合格したか否かで変わるものではありません。今回の入試では残念な結果になったお子さんも、次の中学校という人生のステージでがんばればよいのです。受験生活で培った学びの姿勢や取り組みは、単に入試突破のためにあったのではありません。これからの長い人生で求められる知的活動の推進力を育むためにもあったのです。中学入試を終えた今、受験したことの意義はそこにあるのだと、お子さんを励ましてあげていただきたいと存じます。

 中学進学後、子どもたちの学習活動においては、これまで以上に主体性や自発性、実行力が求められることになります。だからこそ、中学受験をめざす学習生活で培ったものの重要性について思い起こしてほしいのです。授業の前、テキストの内容に目を通しておくと授業がわかり易かった。授業をしっかりと聞き、板書や気づきをノートに記しておくと、学んだことを確実に吸収できた。授業後やテスト前におさらいをしておくと、テストでよい成績を収めることができた。宿題は、提出日までの日数から逆算して、計画的にやりこなせば慌てずに済むことを学んだ。――これらの体験で得たものこそ、入試の結果にも勝る受験生のみなさんの宝物なのです。

 つまり、これまでの学習生活で得たものが生きてくるのは中学校進学からなのです。言うまでもありませんが、中学、高校、大学と、年齢が上がるごとに学問は高度化し、簡単な暗記などでは通用しなくなります。そのいっぽう、いったん染みついた勉強のくせは、わかっていてもなかなか直せなくなるものです。そこに至って初めて、「大事なことはどの学校に進学したかということではなく、どんな取り組みかたを身につけたかということなのだ」ということに気づかされるものです。

 志望校に受かったお子さんも、残念な結果を受け入れざるを得なくなったお子さんも、「問題はこれからなのだ」という点では同じです。結果を得て安心してしまわず、結果が伴わなかったと言って悲観せず、これからの中学校生活に夢と展望をもって臨んでいただきたいと、切に願う次第です。

 最後に、おとうさんおかあさんにお願いしておきたいことがあります。お子さんがどの中学校に進学することになったとしても、それを心から祝福してあげていただきたいということです。それが、これからのお子さんのさらなるがんばりと成長のために欠かせないからです。たとえ受験の結果が親の期待通りでなかったとしても、次のステップに向けて、まず親が気持ちを切り替えなければ子どもに親の気持ちが伝わってしまいます。お子さんに、がんばりのエネルギーを吹き込んであげてください。

 私どもは、これまでたくさんの受験生を見届けてきましたが、大学進学、社会への参入という重要な節目を高いレベルで通過しているのは、常に前向きさを失わない、努力を積み重ねていくタイプの生徒さんでした。全ての受験生のおとうさんおかあさんに、ぜひそのことを胸に留めていただきたいと存じます。

 これから先には、まだまだお子さんにはたくさんの試練が待ち受けていることでしょう。しかしながら、おとうさんおかあさんの愛情深い見守りと応援があれば大丈夫です。「受験生活を通じて培ったものを、これからの学習生活で生かせば大丈夫だよ」と、優しく温かく励ましてあげていただきたいと存じます。

※今回の記事は、新年度会員募集活動の合間に大急ぎで書きました。不適切、舌足らずな表現の箇所が目につきましたら、事情に免じてご寛容のほどお願い申し上げます。


カテゴリー: がんばる子どもたち, ごあいさつ, 中学受験

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