2018 年 1 月 のアーカイブ

学びの節目に振り返り、そして再び前進を!

2018 年 1 月 29 日 月曜日

 一昨日(1月27日)には県立広島中学校の入学者選抜の適性検査が、昨日(1月28日)には広島大学附属東雲中学校のが入学試験が行われました。これをもって、県西部地区の中学入試はほぼ終了となりました(県北部にある、新庄中学校の入学試験【入試2】が2月3日に実施されます)。

 入試の合格発表もあらかた終わり、私立や国立の中学校については補欠者の繰り上がり合格も収束しつつあります。弊社の今年度の入試結果については、1月31日(水)にホームページ上で公表する予定です。

 入試は一発勝負ですから、ちょっとしたことが原因で精神的な動揺を来し、思いもしない入試結果を招くことがあります。「なんでこんなことに…」と、残念無念の思いを噛みしめる受験生が毎年のように出てきます。長い受験生活を見守ってこられたご家族の気持ちはいかばかりかと思うと、指導を担当する者として気持ちが沈みますし、申し訳ない思いに駆られます。学習塾は、このような受験生がいることを忘れることなく、次年度の学習指導に邁進していかなければなりません。弊社の指導担当者一同、「来年こそは、全員の志望校合格をめざすぞ!」という意気込みをもって指導にあたってまいりますので、引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 受験生のみなさんにとっては、どの中学校に進学しても変わらないのは、次の人生のステージが待っているということです。受験の結果が希望に沿ったものだったとしても、希望とは違ったものだったとしても、中学校に進学したらまた一からのスターを切る点では何ら変わりません。これからも真摯に学ぶ姿勢を失うことなく、常に向上をめざしてがんばっていただきたいと存じます。

 ところで、受験を終えて中学に進学されるお子さんも、これから受験に備えた学習生活を送るお子さんも、新しい年度のスタートは重要な学びの節目になります。このような節目を迎えたときに必要なのは、今までを振り返り、取り組みの成果や反省点を確かめることです。それが次のステージでの飛躍につながります。簡単ではありますが、受験を終えたお子さんのご家庭、これから受験に臨むお子さん(主に新6年生)のご家庭に、振り返っていただきたいポイントについてお伝えしてみようと思います。

 

① 中学受験を終えたご家庭へ

 受験の結果はともかく、そのプロセスにおいては、「成果をあげた点」もあれば「反省すべき点」もあったはずです。首尾よく志望校に受かったとしても、おそらく「もっとこうすべきだった」とか、「よくこんな勉強で受かったものだ」とか、いろいろな反省材料があると思います。ぎゃくに、受験で思うような結果が得られなかったお子さんも、自分についての自信をもてた取り組みがきっとあるはずです。

 受験が終わって一段落したところで、親子でお茶でも飲みながら、ゆっくり振り返りの時間をもってはいかがでしょうか。お子さんには、自分が頭に浮かんだことを箇条書きにしてみることをお勧めします。自分の長所は今後も大いに活かすべきですが、改めるべき点はしっかりと胸に刻み、中学校への進学後に改善していけば、今後の学力形成や人間としての成長に大いに役立つことでしょう。

 おとうさんやおかあさんにおかれては、入試の結果を問わず、受験生活での成果と思われる点をあげて、ぜひ大いにほめ称え慰労の言葉をかけてあげてください。無論、親として注文をつけたいところはいっぱいあると思います。しかし、一つの大きな挑戦を終えたのですから、そのことをまずは認めてあげていただきたいと存じます。そのうえで、改めるべき点を指摘してあげてください。人間は大人も子どもも、よい点を指摘されたうえで苦言を呈さられるのなら、すんなりと受け入れられるものです。ましてや、これからの人生の歩みに対する期待を込めたアドバイスであれば、お子さんは喜んで受け入れることでしょう。

 子どもの頃の長所欠点は、どうかすると生涯変わらないことが多いものです。欠点を認識し、意図的して対処すれば、今のうちなら相当に修正が可能です。たとえば計画性のなさ、実行力の欠如、自己点検の甘さなどは、生涯自分の生きざまに影響を及ぼすものです。

 受験までの努力の積み重ねで随分お子さんは成長されたと思いますが、改めるべき点を改めれば、ますますの飛躍が大いに期待できること請け合いです。建設的な雰囲気を築いたうえで、ぜひそういった話もしてみてはいかがでしょうか。

お子さんの、今後のますますの成長とご活躍をお祈り申し上げます。

 

② 来年受験されるお子さんのご家庭へ

 今春6年生になるお子さんは、いよいよ受験本番まで1年足らずとなりました。しかし、小学生にとって1年は結構長い期間です。お子さんに「あと1年しかない」という逼迫感は、まだほとんどないことでしょう。いっぽうの保護者にとっては逆で、残された1年間は「いよいよ受験だ」と身の引き締まる思いをさせるに充分でしょう。「1年もある」と「1年しかない」ーーこの意識のギャップに帳尻をあわせたいものですね。

 本来は、親と子の思いが反対ならよいのでしょうが、人生経験の乏しい子どもにそれを望むのは無理というものです。そこで求められるのが、親子の話し合いであり、これまでの勉強のありかたについての振り返りです。これは主として弊社の5年部会員に向けてお伝えしていることですが、他の塾で学んでおられるお子さんのご家庭にも当てはまると思います。新しい年度の学習が始まる前に、ぜひ一度親子でこれまでを振り返りながら、受験について話し合いましょう。

 まず、この1年間わが子がどのような取り組みをしていたかを親も振り返ってみましょう。親は何でも目が行き届きますから、頭に浮かぶのは不満や物足りなさばかりかもしれません。しかし、悪い点ばかり指摘された子どもは、たとえその通りでも言われたことに不快な感情が湧きあがりますから、逆効果になりがちです。成長した点もしっかりと伝えてやりましょう。

 5年生は急速に意識や考えかたが進歩していく時期です。5年生の1年間で、子どもは平均して6300語以上の語彙を新たに獲得します(発達心理学者の研究調査による)。それは年間獲得数で生涯最高の数値であり、その結果子どもの思考のレベルは上がり、内面的な思考も深まっていきます。言えばわかるようになるし、また理屈を言って反発してくることが多くなります。いかに今頃がが内面の発達期にあるかの証左でしょう。したがって、話し合いにあたっては、わが子を一人前の人間として扱い、真剣にアドバイスをされることをお勧めします。

 お子さんは、親の態度の変化から入試への心構えの必要を察知するだけ成長しておられます。受験まであと1年であることと相まって、親はそろそろわが子に自覚を促すべき時期が来たのです。まずはわが子のこれまでの努力を承認し、「ここまでよく勉強を続けてきたね。いよいよ6年生になったら、本物の受験生にならなきゃいけないね」など、ご家庭ごとに話しかけの工夫をしてみてください。

 そして、お子さんにはこの1年間がんばれたと思うこと、もっとがんばらなきゃと思うことについて、思いつくことを短くても構いませんから、箇条書きで書いてみるよう促してください(親もわが子のがんばれている点と頑張れていない点について、気づきを書いておきましょう)。

  お子さんが書いたことと、親が書いたこととが一致していたら、そこは現実に間違いない点です。よい点であれば大いにほめて親子で盛り上がり、欠点であれば、そこが今後の成長にあたっての課題ですから、しっかりと話しあいましょう。食い違う点は、互いに感情を抑えてゆっくりと話しあえばよいでしょう。親が性急に改善を促しても、それで簡単に変わるようならそもそも問題は生じていないはずです。焦らないことです。そうして、最後に入試に向けたあと1年の学習に対する期待を伝えてあげてください。

お子さんが、来年の入試に向けて充実した受験生活を送られますように!

 

   おしまいに、これから入試までのことを考え、不安になっておられる保護者がおられたら、「全然心配要りませんよ!」ということをお伝えしたいですね。親に必要なのは、わが子を叱咤激励したり、勉強の面倒を見たりすることではなく、わが子が今できることに意気込みをもって挑戦することを期待し、たとえ失敗しても次をめざしてがんばる姿勢を失わせないようにすることです。

   勉強は継続するなかで楽しさやよさがわかってくるものです。続けてこそそのよさがわかり、こだわりも生まれてきます。しかし、その域に到達するまでが大変です。成長しつつあるとは言っても、子どもはまだ本当の意味で勉強の必要性は理解していないし、人生の目的と今の勉強とをつなぎ合わせて考えるまでには至っていないからです。しんどい面もある勉強を継続させるための原動力はただ一つ。それは、親の愛情深い励ましやサポートに他なりません。「今こそ親の出番だ!」という認識のもと、わが子のがんばりを信じ、精一杯の応援とサポートをしてやりましょう。

 子どもに必要なのは、親に勉強を教えてもらうことではなく、親から勉強に向かうエネルギーをもらうことです。「どんなときにも親は見守ってくれ、応援してくれているのだ」という気持ちがあれば、子どもは大概の苦労を乗り超えていくものです。

 私たち学習塾の指導スタッフも、お子さん一人ひとりの充実した受験生活の達成に向けて最善を尽くす覚悟です。保護者の方々と私ども学習塾との一致協力体制の下、来年の入試突破に向けて悔いの残らぬよう応援してまいりましょう!


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中学受験の助走は、親子共々意義がある!

2018 年 1 月 22 日 月曜日

 今日は1月22日(月)です。17日(水)に広島県西部地区の私立中学校入試解禁日を迎えましたが、わずか1週間足らずのうちに連日いずれかの中学校の入試が行われ、昨日の広島学院中学校の入試をもって主要な私学の入学試験があらかた終了しました。

 多くの中学校では、入試の翌日もしくは2~3日後には合格者が発表されます。すでに広島大学附属中学校の合格発表を皮切りに、毎日のように合格発表が行われています。合格発表が終わっていないのは、本日発表予定の広島学院中学校と鈴峯女子中学校(入試2)、27日(土)に入学者選抜の適性検査が予定されている県立広島中学校、同じく27日に入試が行われる予定の崇徳中学校(後期入試)ぐらいです。

 なお、弊社の会員受験生の合格状況ですが、今のところ特に昨年と大きな違いはありません。一般への公表については、例年同様に補欠からの繰り上りが収束した頃に行う予定です。おそらく月末頃になろうかと思います。ご了承のほどお願い申し上げます。(追記:この記事を掲示後、昼頃広島学院の合格発表が行われましたが、こちらもまずまずの結果を得ているようです)

 また、県立広島中学校を受検されるお子さんも多数おられると思います。適性検査が実施される今週末まであと5日ほどありますので、最後のコンディション調整をしっかりと心がけてください。くれぐれも風邪などひかれませんように。

 さて、入試シーズンが終了すると学習塾はすぐさま新年度の講座を開講します。今はまさに会員募集の真っ最中です。まだ塾選びをしておられるご家庭も多数おありでしょう。今回は、そのようなご家庭の保護者や、弊社の現会員で新しい年度の講座開講に臨まれるご家庭の保護者に、中学受験にあたって弊社が大切にしている考えについてお伝えしようと思います。

 その内容ですが、一言でいえば今回のブログタイトルの通りです。中学受験の価値は、お子さんの進学の希望をただ叶えることだけにあるのではありません。むしろ受験をめざす助走にこそあるのだということです。また、受験のプロセスがもたらす恩恵に浴するのはお子さんだけではありません。保護者の方々にも少なからぬ収穫がもたらされるのです。

 これからお伝えすることは、すでに何回も書いているのですが、今からわが子に受験をさせる保護者にもぜひ参考にしていただきたいと思っています。

 少子化が進行する昨今においては、一家庭当たりの子どもの数は一人もしくは二人が一般的です。また、便利で豊かな暮らしが浸透した今日は、おかあさんがたの家事の負担もずいぶん軽減されています。いきおい、親は子どもに対して過保護の傾向が強くなります。

 かつてと比べて、子どものことに目が行き届くようになったのは好ましいことではありますが、親がわが子のあらゆる点に手を差し伸べるあまり、いつまでも自立できない子どもが増えていると言われます。しかしながら、「世話をする→自立し損なう」という流れは、決して親自身が望んでいることではありません。「わが子には立派な人間に育ってほしい」と、強く願っておられるはずです。

 「かわいい子には旅をさせよ」という諺がありますが、子どもを独り立ちさせるためには、敢えて子どもに試練を与えることも必要ではないでしょうか。私たち家庭学習研究社は、「わが子に中学受験をさせる」ということも、そのための有効な選択肢の一つだと考えています。無論、そうした意図とは別によい教育環境を与えるための一貫校進学という発想をおもちでしょうが、「子どもを自立させる」という意図も併せもっておられたなら、中学受験の意義はより一層高まると思います。なぜなら、わが子によりよい教育環境を与えることも、最終的には人間として自立し、社会に貢献できる立派な人間にすることをめざしたものだからです。

 こういった意識を保護者がもっておられるかどうかで、親の見守りやフォローの姿勢も変わってくることになりますし、なによりもお子さんの勉強に向けた取り組みが違ってきます。たとえば、親は「受験生であっても、勉強さえしていればいいということではない」という姿勢で臨むことになりますから、当然子どもも学校生活や家庭生活との両立を軸に勉強することを意識するようになります。親が「家の手伝いだってして当たり前」という態度でいれば、子どもも受験勉強を盾にとって甘えた生活を送ることはありません。それは、子どもにとっては楽ではないものの、人間としてのまっとうな成長を果たすうえで必要なことではないでしょうか。

 ただし、受験生はまだ小学生ですから、親が望むような勉強がなかなかできないものです。どうかすると、親のほうがストレスに苛まれるような事態にもなりかねません。しかし、ここが親のがんばりどころです。思うに任せぬ子どもの勉強ぶりに苛立ち、「そんなことなら受験なんてやめなさい!」「塾に行っても意味がない!」と、子どもを揺さぶって勉強に向かわせようとするのか、それとも子どもの気持ちを確かめながら、親がわが子に何を望んでいるのかを辛抱強く説明し話し合うのかで、子どものやる気や親に対する信頼の気持ちは大きく変わってくるものです。そこに、親子共々成長できるかどうかのポイントがあるように思います。

 たとえば、こんな受験生家庭がありました。こういうことは、中学受験をするお子さんをおもちのご家庭につきもので、親としての対処が問われるところだと思います。

 5年生の男の子をもつおかあさんが悩んでおられました。なんでも、受験生活とサッカーとの両立を図っているものの、お子さんが自分にとって好きなほう・楽なほうに流れやすい性格であるのを気にされていました。そんなとき、サッカーの試合と土曜日のテストの日が重なってしまいました。おかあさんは、「ちゃんとテストを受けてほしい」と願っておられましたが、心配したとおり、お子さんはサッカーの試合に出かけたそうです。おかあさんは叱るのを堪え、試合のあとでお子さんとじっくり話し合いました。そして、「勉強もおろそかにしない」という約束をされたそうです。

 この後、お子さんが急に変わるまでには至らないかもしれません。しかしながら、親の粘り強い働きかけはだんだんと子どもを変えていくものです。また、小学校の高学年ごろから、子どもは急速に社会性や良識を身につけ、自分のとるべき態度や行動について考えられるようになっていきます。このような流れを築くためにも、親の筋の通った、抑制の利いた対応が求められるのではないでしょうか。わが子の成長を目の当たりにする日が来るまで、親はやきもきイライラさせられることになりますが、この経験こそが親にとっても大きな意味をもつのだと思います。

 受験での結果を得ることと、自立した勉強のできる人間へと成長すること。この二つをめざしませんか? このような受験は、子どもの人生を有意義なものにするうえで、また永遠の親子関係を築くうえで大きな作用を果たすと確信します。受験の結果は全てのご家庭に満足のいくものになるかどうかはわかりませんが、少なくとも「受験など意味がなかった」という後悔は残らないということは確約できます。また、お子さんの将来の飛躍に向けた礎を築くうえでもお役に立てると思います。ぜひ、新年度講座にご入会いただき、この二つの目標の実現に向かってがんばっていただきたいと存じます。私たちも、それぞれのご家庭の受験生活の充実に向けて、精一杯応援させていただきます。

 受験体験記の「GET(ゲット)」で、受験を終えたお子さんが「どんなときにも、おとうさんおかあさんは自分のことをあきらめずに一生懸命応援してくれた。だからこそ今の自分がある。ありがとう」と感謝の言葉を述べているのを何度も目にしたことがあります。そういう受験生活を、すべてのご家庭で実現されることを願ってやみません。

※子どもの自立勉強を実現するための学習指導については、昨年11月6日に掲載した記事を参考にしていただければ幸いです。


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県西部地区の私立一貫校入試が始まります

2018 年 1 月 15 日 月曜日

 明後日(1月17日)は、広島県西部地区の私立6か年一貫校の入試解禁日です。早速この日に、広島なぎさ・AICJ・崇徳(前期)・安田女子(入試Ⅰ)などの入試が予定されています。

 これに先立ち、弊社では1月14日(日)に受験生家庭、特に受験生のお子さんを励ますため、オリコミチラシに応援メッセージを掲載いたしました。もう10年以上前からしていることですが、受験当日に落ち着いて受験に臨むためのアドバイスをお伝えした次第です(かつて中学受験を経験した、弊社の広報担当者が書きました)。親子で目を通していただき、受験本番での実力発揮に役立てていただければ幸いです。チラシが折り込まれていない地域のかたもおられることでしょう。本HPで閲覧いただけますので、チェックしてみてください。

 さて、このところ毎年のことですが、広島県西部地区の中学入試は1月の中~下旬に集中して行われています。始まったと思ったらたちまち連日の受験となり、1週間ほどであっという間にあらかた終了します。男子の場合、解禁日翌日の18日(木)には広島城北中学校、20日(土)には修道中学校、21日(日)には広島学院中学校の入試が予定されています。また、女子については18日(木)に広島女学院中学校、19日(土)にノートルダム清心中学校の入試が予定されています。

 このわずかな入試期間に焦点を当て、いかにして気合を整え、一気に駆け抜けることができるかどうかが勝負です。そのための鉄則は、「変わったことをしない」「平常通りの過ごしかたをする」ことに尽きるでしょう。受験生の子どもたち自身、これまでになかった緊張と闘っています。そして、自分なりに受験を乗り越えるべく気持ちを整えています。保護者におかれてはもういろいろな心配を口にするよりも、普段と変わらぬよう自然体で接することが肝要でしょう。「わが子を信じる」――このことが何よりも大切ではないでしょうか。お子さんは成長しておられます。

 今年の入試状況に関しては特別に注目すべき変化は見当たりません。主要な私学の応募者数を確認すると、男子が昨年比でわずかながら減少気味で、女子がほぼ横ばいといったところでしょうか。

 受験生のご家庭におかれては、このわずかな期間に行われる入試のために、長い期間をかけて親子共々大変な努力や苦労を積み重ねて来られたわけです。くれぐれも心身のコンディション維持に悔いを残さぬようお願いいたします。親に残された役割はまさにそこにあります。

 なお、国・公立の中学校は私学の解禁日が適用されません。公立一貫校の市立中等教育学校は1月13日(土)に入学適性検査を実施済みです。また国立の広島大学附属中学校は明日16日(火)に実施されます。前者については19日(金)に、後者については18日(木)に合格発表が行われることになっています。受験の結果に対する対応にあたっては、お子さんを必要以上にナーバスにさせないよう配慮してあげてください。とにかく、目の前にある入試一つひとつに全力でぶつかり、お子さんがもてる力のすべてを出し切るようにすることが何よりも大切です。

 もう一つ。主要な対象校のうち、県立広島中学校のみ一連の入試が終了した後の、1月27日(土)に入学者選抜の適性検査が行われます。この学校を第一志望にしておられる受験生も多数おられることと思います。保護者におかれては、日程の間隔が開きますから、お子さんのコンディション維持に向けて上手にサポートしてあげてください。

 弊社の会員受験生の受験結果報告に関しては、例年補欠合格者も含めて合格者が出そろってから、HPやチラシ誌面等ご報告することになっています。おそらく1月末頃になろうかと思います。ご理解ご了承のほどよろしくお願い申し上げます。


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新しい年に寄せて ~人生の成功の原動力とは~

2018 年 1 月 6 日 土曜日

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 新しい年がやってきましたが、学習塾がやるべきことはいつも同じです。冬の講座の続きを終え、6年生はいよいよ秒読みを迎えた入試に向けた最終調整へ。入試問題の演習指導を中心に、個々の受験生の最後の詰めをサポートしていきます。4・5年生は、後期の講座の続きを進めていきます。

 いっぽう、他の学習塾さんも大概同じでしょうが、2月は前年度の講座を終え、新年度の講座のスタートに向けた切り替え時期になります。弊社もすでに昨年の終盤から新規入会者の募集活動を行っています。このような時期ですから、これから中学受験に備えた勉強の開始を検討されているご家庭も多数あることでしょう。親にとっては「わが子に一番ふさわしい学習塾」を探すのが大変かもしれませんね。

 さて、受験準備のために通う学習塾が決まり、いよいよ受験勉強が始まったら、子どもたちはたちまちわき目も振らずに勉強に勤しんでくれるでしょうか。まあ、そこまではいかなくても「やる気を失わずに最後までがんばってほしい」と願うのが親心というものです。ですが、多くの場合親の期待は塾への通学早々から裏切られることが多いものです。それは、受験することの意味すらわかっているとは言い難い小学生ですから無理もありません。 

 だいぶ昔のことですが、筆者の息子も例外ではありませんでした。親としての対応にもいろいろと悔いるところがあります。ともあれ、大多数の親がわが子の受験生活で望んでいるのは、単によい成績を取ることだけでないと思います。むしろ、「やるべきことを、責任をもってやり遂げてほしい」という願いが強いのではないでしょうか。つまり、「自覚」と「実行」を期待しているのです。

 親の目から見て、イライラさせられるのはだいたい次のような状況を目の当たりにしたときでしょう。

・やるべき時間になったのにテレビにかじりついている

・子どものノートを見たら、とてもまともな勉強をしている様子ではなかった

・机に向かってもすぐに気が散り、ゲームなどの遊びにかまけている

・テストの成績を見たら、信じられないような成績をもらっていた

・注意をすると猛反発するくせに、一向に改める気配がない

・辛くても実のあるほうに注力せず、楽なほうにばかり流れる

 勉強には「楽しい」と感じる面もありますが、多くの場合辛さや苦しさを伴うものです。まして子どもは遊びたい盛りの年齢です。ですから、ちゃんとした受験勉強のできる子どもにするには、大人のサポートが不可欠です。学習塾には、「受験に必要な知識やスキルの伝授」のほか、「勉強のおもしろさを味わえる授業の実践」「家庭で勉強をする方法の伝授」などの役割がありますし、親は「子どもの勉強に絶えず関心をもつこと」「努力を奨励し、がんばったときには大いに喜びほめてやること」を通して学びの意欲や元気を吹き込む必要があります。お子さんは、まだ親の反応を見ては態度を決める年齢段階にありますから、親が常に見守り、何を期待しているかを伝え、努力を承認し激励してやらねばなりません。受験までの道のりは長く、親にとっても心配やストレスの絶えない日々が続きますが、うまくいったならわが子の見違えるような成長を目の当たりにすることができます。

 入試までのプロセスにおいては、どの子どもだってスランプもあるし勉強を投げ捨てようとするときもあります。しかし、親や学習塾が一貫して子どもを熱心にサポートしていけば、状況をまき直しよいほうへと向かわせることができます。そういうことを繰り返しながら、少しずつ勉強は軌道に乗っていくのです。そして、ある時期から親のあてがった受験勉強が子ども自身のものへと変わっていきます。辛くもある、苦しくもある、サボりたくもなるけれども、「これまでやってきたことを今更投げ出したくない、今更サボれない」といった気持ちが勝るようになれば大丈夫です。このように、誘惑に負けずにやり通そうとする子どもにできるかどうかが、入試での成功を得る重要なポイントだと思います。

 最近筆者が読んだ本に次のようなくだりがありました。著者は新進気鋭の学者で、中国系のアメリカ人です。この学者は、一流の人間に成長していく人物はどこが違うのかを徹底的に調査し、「マッカーサー賞」(将来を嘱望される、創造的な研究をしている人に贈られる賞)を受賞しています。

 私の計算がほぼ正しければ、才能が人の2倍あっても人の半分しか努力しない人は、たとえスキルの面では互角であろうと、長期間の成果を比較した場合には、努力家タイプの人に圧倒的な差をつけられてしまうだろう。

 なぜなら努力家は、スキルをどんどん磨くだけでなく、そのスキルを生かして精力的に壺をつくったり(前の著述部分で、優れた陶芸家の話を紹介しています)、本を書いたり、映画を監督したり、コンサートを開いたりしているからだ。重要なのはスキルそのものではなく、壺や本や映画やコンサートの「質」や「量」だとすれば、努力家のほうが、努力しない天才よりも大きな成果をあげることになる。

 「才能とスキルは別物だとはっきり認識する必要がある」と、俳優のウィル・スミスは言っている。

 「だけど、一流になりたい、自分には夢がある、成し遂げたいことがあるんだ、なんて言っている人に限って、そのことをちゃんと理解していない。たしかに、才能は生まれつきのものだ。だがスキルは、ひたすら何百時間もかけて身につけるしかない」

 さらに、私は「スキル」と「成果」のちがいも付け加えたい。

 努力をしなければ、たとえ才能があっても宝の持ち腐れ。

 努力をしなければ、もっと上達するはずのスキルもそこで頭打ち。

 努力によって初めて才能はスキルになり、努力によってスキルが生かされ、さまざまなものを生みだすことができる。

 この著述にもあるように、どんなに有能に見える人物も、努力なくして成功することはできないのですね。特に 下線を引いている最後の一文は、お子さんの学習にも言える大切な考えかたを示唆していると思います。中学受験での成功に照らすと、要は「わが子を、いかにして継続的な取り組みのできる努力家タイプの人間にするか」が、親としての重要な役割であろうと思います。中学入試での成功はもとよりその後の人生の成功にとっても、あきらめずに努力を貫ける人間にわが子を育てることが最も大切なことだと言えるのではないでしょうか。

 前出の学者はまだ若い女性の研究者ですが、彼女はウエストポイント(米国陸軍士官学校)に入学を許可されたエリート中のエリート(アメリカのトップランクの大学に受かるだけの学力を有し、スポーツにも万能で学校の推薦状を得た高校生12,000名のなかから、入学を最終的に許可されるのは1,200名です。そのプロセスで行われる訓練は、想像を絶するほど厳しいものだと言われています)がどんな特性をもった人物かを徹底的に研究しました。その結果、一握りの成功者になれるかどうかにあたっては、才能が決定打になるのではなく、最後まであきらめずにやり抜く姿勢を貫けた人物であるということを著書で述べておられました。

 元の話に戻りますが、受験生はまだ将来を見通して戦略を立てることができない小学生です。そんな小学生が決めたことをコツコツと継続していくには、まだまだ親の愛情や応援という後押しが欠かせません。わが子を粘り強くサポートしてやりながら、少しずつ手を放していくタイミングをはかっていく。それが中学受験生の親に求められる対応ではないでしょうか。

 私たち学習塾の指導担当者も、お預かりしたお子さんがたが少しずつ着実に自立した学習者に成長していけるよう、辛抱強く愛情をもって応援させていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。


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