家庭内を活気づけるおかあさんに

2013 年 1 月 14 日

  家庭内の雰囲気が活性化し、前向きな雰囲気が溢れていると、自然と子どももその影響を受けて何事にもエネルギッシュに取り組む明るい性格の人間に育ちます。

  逆に、いつも叱り声が聞こえてきたり、がさつな音が飛び交ったりするような家庭には、建設的なムードは生まれてきません。

 お子さんが受験生活を送っておられるなら、なおさら家庭をよい雰囲気にしたいものですね。そのためには何が必要でしょうか。筆者がご提案したいのは、おかあさんが家族の“光源”になるということです。

 どんなときにもおかあさんが笑顔を忘れず、ゆったりと構えていたなら、家庭の雰囲気は自ずと明るくなり、お子さんも元気づくものです。逆に、おかあさんが元気をなくしていたり、怒りっぽかったりすると、たちまちそれは子どもに波及するし、家庭内の雰囲気も悪くなってしまいます。どなたもそういうことにお気づきになった経験がおありではないでしょうか。

 まずは、おかあさん発で家庭内を活性化しましょう。えっ、なかなかできそうもない? そう言わず、是非挑戦してみてください。職場や仲間内の集まりでも、常に明るい雰囲気を発散し、何かをやるときでもその人がいるだけで安心させられる。そういう人がいるものです。おかあさんがそういう存在になるべく立ち上がれば、それは必ずお子さんに波及し、お子さんの行動面に影響を与えることでしょう。

 おかあさんのそうした努力は、単にお子さんのがんばりを引き出すだけではありません。やがて、お子さん自身が“光源”をもった人間に成長し、周りの人間を明るく力づけられる貴重な存在になっていくに違いありません。

 ただ、そうは言っても何をどう行動に移してよいかと惑うかたもおられるでしょう。そこで、家族それぞれに目標をもつことをご提案してはいかがでしょうか。

 人間は、毎日の生活において具体的な目標をもつと変わります。目標を意識して過ごすことが、よい意味での緊張感をもたらすからです。一方、毎日を何となく過ごしていると、いたずらに時間が経つばかりで、いつまでも同じ次元に留まりがちです。

 目標をもつべきは、受験をめざしているお子さんだけではありません。家族それぞれに立場こそ違え、目標があると生活が変わります。きっと家庭の雰囲気に必ず好影響をもたらすはずです。ちょっと例をあげてみましょう。

おとうさん

自分が使ったものは、自分で片づける

おかあさん

子どもに対してネガティブな叱り方をしない

4年生のお子さん(受験生)

苦手な算数のテスト成績を、10点あげる

2年生の妹さん

学校の宿題を必ずやる

 今あげた目標は、あまり長いスパンで考えるではなく、1ヶ月、2ヶ月程度の短~中期的な視点で考えた方がよいでしょう。また、難しい目標ではなく、ある程度努力を継続すれば達成できるもののほうがよいでしょう。その方が、無理をせずに済みますし、意識を継続しやすく、また励みをもって取り組みやすいものです。

 おかあさんからの提案で、家族揃っての「目標設定会議」を開いてはどうでしょうか。みんなで話し合って、当面の目標課題を決めるのです。 それぞれの目標が決まったら、全員で「必ず達成します!」という宣言をし、目標が実現するまで互いに励まし合い、努力をしていることが感じられたときには、誉め称え合いましょう。きっと家のなかには、明るく元気のある雰囲気が漂ってくることでしょう。

 なお、ときどき目標達成に向けた経過を報告する会議を開いてもよいでしょう。当然のことながら、期限が来たときには結果報告会議を開きたいものです。その会議の日が、お子さんにとって憂鬱な日にならないよう、全員が励まし合うプロセスを大事にしてください。きっとお子さんは、親の期待通りに変わっていくこと請け合いです。

 大人になったとき、誰もがときどき自分の子ども時代の家庭のことを思い出します。そのとき、「おかあさんが、いつも明るく自分を照らしてくれた」という記憶が蘇ってくる人は幸せです。お子さんが受験生活を送ったことと合わせ、その頃のおかあさんのあたたかい励ましの記憶は、何かあるたびに支えになってくれるはずです。

 

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カテゴリー: アドバイス, 家庭での教育

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