2015中学入試 弊社会員の受験動向

2015 年 2 月 12 日

 2015年の中学入試が終わりました。弊社会員の合格状況は、ホームページ上でご紹介している通りです。補欠の繰り上がり報告を受け、学校によっては毎日少しずつ数に変化が生じていましたが、それもほとんど終わりました。

 今年は例年より女子会員受験生の数が多かったせいか、ノートルダム清心、広島女学院の合格者数が目立っているかもしれません。ただし、会員数との兼ね合いで見ると、男子のほうも広島学院や修道についてはほぼ例年と同様の結果を得ています。弊社は、以上の私学4校への進学指導を活動の中心に据えていますので、今年の結果はまずまずだったと思います。

 今回のブログでは、今年の入試結果と受験校選択の状況について簡単に振り返ってみようと思います。すでにお伝えしたことがありますが、弊社は受験生の学力向上を支援し、入試会場まで無事に送り出すことが学習塾の役割だと考えています。この方針に則り、どこを受験するか、何校受けるかなどについては、介入しないことにしています。

 したがって、今からお伝えする受験校選択の状況は、既に入試を終えた方々には意味をなさないと思いますが、来年以降受験をされるご家庭には弊社会員家庭ならずとも参考にしていただけるのではないかと思います。実際、昨年の入試終了後に「受験校の選択、進路選択がどのように行われたか」についてお伝えした記事は、1月以後今日までおびただしい数のご家庭が閲覧しておられます。

 さて、今年の弊社会員の受験校選択の状況を男女別に振り返ってみましょう。以下は、「何校受けたか」をパーセントで示したものです。ただし、志望校に合格した段階で残りの学校の受験を取りやめているケースがたくさんあります。それをすべてチェックするのは不可能ですので、数字は「応募した学校の数」をお伝えしています。ご了承ください。20150212b

 1校受験をした受験生の受験校ですが、これはいろいろです。男子の場合、広島学院、修道、広大附、近大附東広島(専願)などでした。女子の場合、広島女学院、安田(専願)、なぎさ(専願)広大附、東雲、県立広島などでした。

 1校受験の結果はいろいろです。広島学院、広大附のみ受験して受かっている受験生もいますが、残念な結果となっている受験生もいます。安田、なぎさの1校受験はすべて専願でした。1校しか受験しない理由はわかりませんが、「もしそこに受からなければ、中学進学後に方向を定め直そう」という考えが背景にあるのでしょう。

 2校受験のパターンは様々で、男子で学力に覚えのある受験生は、「広大附・広島学院」「広島学院・修道」の組み合わせが結構見られました。一番多いのは「修道・城北」の組み合わせで、広島市の西側では「修道・なぎさ」「城北・なぎさ」の組み合わせもまま見られました。その他では、「広大附・県立広島」といった国立・公立の組み合わせもありました。

 女子では、学力に覚えのある受験生には「広大附・清心」の組み合わせが見られますが、数は僅かです。多いのは「広島女学院・安田」の組み合わせです。そのほか、東広島限定ですが、「県立広島・近大附東広島」が数件見られました。

 男女とも一番多く見られた「3校受験」ですが、これも、それぞれの学力の状態に合わせた組み合わせで受験しておられることがわかります。

 たとえば男子では「広大附・広島学院・修道」「広島学院・修道・城北(この組み合わせが一番多い)」「修道・城北・なぎさ」などが代表的なパターンでした。弊社の己斐校や五日市校など、広島市の西側では、「広島学院・修道・なぎさ」「修道・城北・なぎさ」の組み合わせがかなり目につきました。東広島では、修道か県立広島かの選択(入試が同一日のため)が分かれ目で、「広大附・広島学院・修道」「広島学院・修道・近大附東広島」といった修道がらみと、「広大附・広島学院・県立広島」「県立広島・近大附東広島・その他1校」といった県立広島がらみに大別されました。

 女子の3校受験ですが、その代表的なものは「広大附・清心・広島女学院」「清心・広島女学院・安田」です。「広島女学院・安田・なぎさ」の組み合わせもかなり見られました。呉市の受験生ですが、これは2校受験、3校受験ともに広島市の受験生とほぼ同じ傾向でした。東広島では、県立広島を軸にあとは近大附東広島と広島市内の中学校1校という組み合わせが基本のようでした。

 4校受験は先ほどのグラフで確認したように3校受験とともに受験の主流となっています。その4校ですが、傾向としては3校受験に準じます。3校受験のパターンあと1校付け加わった形です。

 今年の受験日程で注目されたのは、私学の入試解禁日の直前に広大附の入試が行われたことでしょうか。予想通り、この学校の発表(合格)を確認して、残りはすべてパスされた家庭が男女ともありました。難関の人気校ですから、第一志望にしている受験生もかなりあったでしょう。したがって、無駄な受験をされなかったということで、当然の判断だと思います(学習塾は合格実績が命の側面もあり、辛いところですがしかたありません)。

 また、このところ県立広島への受験が東広島市の受験生限定ではなく、広島市の東部~中心部の受験生にも増えてきていると感じます。弊社からの合格者を見ると、32名の合格者のうち、13名は広島市内の校舎や呉校の会員でした。

 ホームページでもご紹介しているように、公立一貫校(県立広島、広島中等教育)の合格者は圧倒的に女子のほうが多くなっています。これは受検者に女子が多いのもさることながら、資料の分析・論述と言った検査のスタイルが女子に有利に働いていることも多分に影響していると思われます。また、男子の最有力校の修道と同一日入試ということも原因と考えられます。

 なお、つい先日まで補欠者の繰り上がり合格がありましたが、2月9日の県立広島の補欠繰上がりを1件確認したのを最後に、ほぼ終わった模様です。入試の発表直後から、このブログに補欠に関する検索ワードが多数みられましたが、補欠の繰り上がりは年によって違っており、あえて一切の情報をお伝えしませんでした。

 例えばこんなことがありました。ある年、志望校の補欠の知らせを受けた保護者が知人に繰り上がりの可能性を相談したところ、「このケースは間違いなく繰り上がりますよ」と言われたそうです。しかし、待っていた知らせはありませんでした。お子さんと保護者の気持ちを考えると気の毒でなりません。

 今年の補欠に関しては、広大附の補欠者は、今日現在一人も繰り上がっていません。毎年男子は相当な数の繰り上がりがあるのですが、今年は男女ともゼロでした。弊社だけで30名以上の補欠者がいましたが、残念な思いをしておられるかたがさぞ多いことでしょう。修道中も、弊社会員の繰り上がりはわずか1名でした。こちらも相当数のかたが補欠の繰り上がりを期待して待っておられました。修道の場合、補欠者は三つのグループに分けられ、繰り上がりの可能性はある程度分かるのですが、期待値の高い第一グループの受験生もほとんど繰り上がらないという結果になりました。

 とは言え、学校は定員を確保しないとやっていけませんので、これは致しかたないことです。過去の入学申し込み率を土台に、その年の入試日程、受験者数、遠征受験の数(特定の学校)などを勘案し、慎重に合格者と補欠者の数を決めておられると思いますが、それでも前述のような事態が起こるのが入試です。

 他校について。広島学院はほぼ例年通りの補欠繰り上がりがありました(弊社からは6~7名)。広島女学院は、合格発表直後から補欠の連絡、繰り上がりがそこそこありました(数名程度)が、入学手続きの状況がよかったのか、すぐに補欠繰り上がりはなくなりました。

 広島城北、安田、広島なぎさの補欠は、弊社会員家庭に若干名あったようです。どの学校も補欠の発表自体がごくわずかのようでしたが、報告を受けた受験生のほとんどは繰り上がりました。

 公立一貫校の補欠について。県立広島は、昨年までよりも若干多めの補欠繰り上がりがあったのか、弊社会員については4~5名が補欠の知らせを受け、全員が繰り上がり合格になったようです。広島中等教育学校の補欠は、弊社からは1名で、繰り上がり合格になりました。

 進路選択の状況はもうすぐまとまると思いますので、後日ご報告しようと思います。

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カテゴリー: お知らせ, 中学受験

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