2015 年 4 月 27 日 のアーカイブ

2015前期「おかあさんの勉強会」のご案内

2015 年 4 月 27 日 月曜日

 「おかあさんの勉強会」は、学習塾には珍しいワークショップ形式の催しです。2009年に試験的に実施し、翌年から正式にスタートしました。

 当初は「おかあさん塾」という呼称にしたのですが、おかあさんがたに講義をし、勉強していただくというふうに受け止められると、本来の趣旨と齟齬を来してしまいます。そこで、2年目からは「おかあさんが主役」というニュアンスをもたせた現在の呼称に変更しました。

 無論、中学受験の主役は言うまでもなく受験生たる子どもたちです。しかし、しつけの終わっていない年齢ゆえ、大人の関わりやサポートなしに受験を乗り越えることはできません。とりわけ、日常生活の様々な面において子どもの世話をしておられるおかあさんがたの関わりは重要で、おかあさんこそ受験の影の主役と言ってよいほどです。

 こうしたおかあさんの立場を踏まえると、おかあさんがたを励まし、お子さんの受験生活の充実に向けてサポートする催しが必要ではないかという思いが湧いてきます。日本人の欠点は、他と比較して不安に陥ったり、自信を失ったりしがちな点であると言われます。わが子のテスト成績を見ていると、「他のお子さんがどんどん力をつけているのに、わが子は大丈夫だろうか」といった不安に苛まれるおかあさんもおありのようです。

受験生の母親という同じ立場にある方々が、共通のテーマに則って気楽に話し合える場があれば、無用の苦労がなくなり、心理的に楽になるのではないでしょうか。

 根拠のない不安を払しょくし、「みんな悩んでいるんだ」とわかれば不安は安心に変わります。また、子どもを巡る共通の問題について、解決法をともに考える場があれば、勇気づけられるし元気が出てきます。そうした意味においても、弊社から一方的にご説明するのではなく、「一緒に考え、話し合う」というワークショップ的な方法のほうが催しとして有効であろうと考えました。

 ここ2~3年は、前期(2~7月)と後期(9~2月)にそれぞれ2回ずつ実施しています。テーマは毎回異なり、4・5年部「週3日コース」の会員児童のおかあさんを対象に、弊社の各校舎単位で実施しています。今年の前期開催分は、次のようなテーマに基づいて実施する予定です。

20150427a第1回「“音読”が子どもの学びを変える!」

 確かな読みの力は、国語の長文読解で求められるだけではありません。算数の文章題、理科・社会の学習も読む力が土台になっており、成果に多大な影響を及ぼします。「“読み”を制する者が“学力”を制する」と言っても過言ではないほどです。

 この読みの力が不足し、学習が空回りしている児童は少なくありません。この場合の読みとは黙読ですが、滑らかで正確な黙読は「音読練習」の積み重ねでもたらされます。今からでも遅くありません。活字を読むことに不安のあるお子さんは、音読で読みの力を鍛え直すべきです。ただし、効果的な音読練習をするには家庭のバックアップが必要です。そこで今回は、音読を起点とした読みの能力アップをテーマに掲げ、おかあさんのバックアップ法についてともに考えていきます。

 以下は、この勉強会の流れを簡単に記したものです。

1.学力が伸びない理由は読みの力の不足
 すべての教科の学習を推進するのは読みの力 → わが子の読みの現状を振り返る

2.なぜ音読練習が黙読力の土台になるのか
 黙読の能力は、絶えざる音読練習を土台にして定まる。音読→黙読の流れを築き直せば、読みの態勢が大きく変わっていく。黙読が滑らかで正確になれば、全ての勉強に好循環が訪れる。

3.1日15~20分の音読練習をいつどのようにするか
 音読はいつ、何を材料に、どのように、どれぐらい行ったらよいか。親はどうフォローしたらよいだろうか。ワークを交え、全員でその方法を考えていく。

4.恥ずかしがらずに、大きな声で元気良く音読しよう!
 大きな声で音読をすることで、子どもに読みの能力の改善だけでない様々な波及効果が表れる。

 声に出して読んだほうがよく覚えられるものです。理由は、書き言葉(視覚からの言語情報)と話し言葉(聴覚からの言語情報)の両方を使うので、より記憶として残りやすいのです。音読に慣れてからも、声に出して読む学習を継続すれば、より効率的に知識を拡充していくことができるでしょう。

20150427b第2回「“習慣力”が勉強を楽にする!」

 わが子の勉強ぶりを見て、多くの親は「もっと意欲をもてないのか」と不満を抱きます。そうした親の不満が子どもに伝わると、受動的な取り組みがますます助長されることになりがちです。子どもが勉強を辛いと思わず、能動的な取り組みで成果を引き出せるよい方法はないものでしょうか。

 最もよいのは「勉強を習慣化すること」です。幼少期から「コツコツ努力を」と教えられている日本の子どもにとって、学習の習慣化は学力を伸ばしていくうえで必須の方法と言えるでしょう。長い夏の休暇は勉強の習慣化を図る絶好のチャンスです。そこで今回は、「夏休みに学習の習慣化を」をテーマに掲げ、おかあさんがたとともにその方法について考えていきます。

1.習慣化(ルーティン化)は物事を成功させる一番の方法
 親はとかく「もっと意欲を」と考えるが、実は「習慣」こそ優先されるべきものである。その理由をご説明し、習慣化から学力向上の流れを考えていく。

2.学習の習慣化の現状を振り返って
 授業に備えた予習・復習や、マナビーテストに備えたまとめ学習、マナビーテスト後、成績返却後の復習はどれぐらい習慣化されているだろうか。 → 習慣化の度合いをチェック
 結果を振り返り、みんなで話し合う。マナビーテストを軸にした学習のサイクルをルーティン化すると、成果が全く違ってくることに気づいていただく。

3.習慣化を促進するための方策
 習慣化することの大切さはわかった。しかし、どうやれば習慣が定着するのか。そのための具体策を弊社から提案する。毎日の積み重ねを実行に移せるようになるための方法とは?

4.受験のプロセスで道を究める!
 学習の習慣がしっかりと根付き、毎日の取り組みが一つの「型」として定まったならすばらしい。そこまで行けば、受験での合格だけでなく、子どもたちの将来にも前途洋々たるものになることをお伝えして終了とする。

 「習慣」は、学習を無理なく進めていけるようになるうえでとても大切なものです。第1回目のテーマに掲げた音読練習による「読みの能力」向上とともに、学習の推進力となってくれるものです。これらが「伸びしろ」を決める要素なのだということをご理解いただき、今のうちにぜひお子さんをバックアップすることをこの催しでご提案します。

 親に求められるサポートは、勉強の中身に関わることではなく、やる気をサポートしたり、今回のような学習の推進力になる要素を応援したりすることです。ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 なお、最後に「おかあさんの勉強会」の実施日程をお伝えしておきます。ぜひご参加ください。案内と申込書は、4月末頃にお子さんにお渡しする予定です(校舎によっては、お渡しする時期が多少前後する場合があります)。

 

第1回

第2回

三篠校

6月2日(火)14:00~15:30

6月30日(火)14:00~15:30

己斐校

6月3日(水)14:00~15:30

6月24日(水)14:00~15:30

広島校

5月26日(火)14:00~15:30

6月10日(水)14:00~15:30

五日市校

5月26日(火)14:00~15:30

6月16日(火)14:00~15:30

呉校

5月25日(月)14:00~15:30

6月1日(月)14:00~15:30

東広島校

5月27日(水)14:00~15:30

6月10日(水)14:00~15:30

 

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