4年部の「前期講座」が開講しました!

2018 年 3 月 5 日

 3月3日(土)には、先に開講している5・6年部(2月17日開講)に続いて、4年部の「前期講座」が開講しました。

 2~3月と言えば、学校ではまだ前年度の学習課程を修了していません。したがって、学年が切り替わる段階になってから中学受験のための学習塾選びをされるご家庭も多数あると思います。毎年のことですが、弊社でも3月から4月にかけて入会されるかたもかなりおられます。弊社への通学を検討くださっているご家庭におかれては、最寄りの校舎にご連絡いただければ、入会の前提となる「会員選抜試験」をご都合に合わせて個別に実施いたしますので、まずは校舎にお電話いただきますようご案内申し上げます。

 入会に関するご相談やお問い合わせの受付時間ですが、各校舎とも平日は13:30~17:30、土曜は9:30~15:30(日曜・祝日休み)となっております。

 保護者から、「いつから入会したらよいのですか」というご相談をよく受けるのですが、弊社が4年部から受験指導をしているのは、余裕をもって受験対策をするには4年生からの3年間が望ましいと考えているからです。しかしながら、5年生からの受験対策で常にトップレベルの成績をあげ、第一志望校に合格されるお子さんもたくさんおられます。お子さんの意志や学力状態を考え、親子の考えが一致した段階でご入会されればよいと思います。

 これは以前もお伝えしたことですが、いちばん多いのは4年部からの入会で、6年部会員を調べてみると、全体の6割強を占めていました。そして、3割強が5年部からの入会となっています。無論、6年生からの入会者も一定数おられます。ですが、数のうえでは1割未満となっています。

 さて、今回は4年部から中学受験対策を始めるメリットについてお伝えしようと思います。今、受験対策の開始時期を思案しておられるご家庭の参考にしていただければ幸いです。

①4年部の1年間で、時間管理の方法を学ぶことできる。

 時間管理は、本格的な受験対策を行う5年部、6年部で成果を左右する大きな要素になります。4年部は算数と国語の学習だけなので、勉強の負担は大きくありません。時間的にも精神的にも余裕があります。したがって、スケジュールの割り振りをして「習い事やスポーツとの両立」をはかることもできますし、勉強と遊び(自由時間)のオン・オフの切り替えを学ぶ場にもできるでしょう。

 こういうことは勉強の内容に直接かかわりがないので、受験の結果と無関係のように思われがちですが、勉強の効率的な取り組みを実現するうえで大変重要なポイントとなるものの一つです。また、お子さんの人生の歩みという長いスパンでとらえると、時間の管理が上手な人間になることは受験の結果よりずっと重要なことだと言っても過言ではありません。

 4教科の受験生活が始まると、親も子も余裕がなくなりがちで、ひたすら目の前の勉強をさばくことに汲々とする事態になりかねません。4年生のうちにこそ、時間管理のできる子どもになっておきましょう。これは、今だからできる一生モノの財産づくりと言えるほどの大きな価値があります。

②基礎・基本をしっかりと浸透させることができる。

 勉強の取り組みかたをみていると、その子どもの伸びしろをある程度見極めることができます。記憶力や直観の鋭さ、洞察力などに長けた頭のよいお子さんでも、テスト直前の間に合わせの勉強を繰り返したり、頭のよさだけで勝負したりしていると、やがて本格的な受験勉強の段階に入ってから大概壁に突き当たります。

 4年部では、算数の解を得る重要なプロセス、たとえば図を描いたり、表にして考えたりすることを繰り返し指導します。こういうことを大切にして、基礎・基本をしっかりと身につけたお子さんのほうが遥かに将来有望な人間に成長することができます。

 国語においても、文章のタイプに応じた読み取りを基本から学び、文章の読み味わいかたを正攻法で身につけたお子さんは、問題を解く前に文章をしっかり読み通すことを大切にするので、成績に波がありません。素材文をろくに読まずに設問を見ては答えを探そうとするお子さんがいますが、そもそも国語の課題は、文章の中心をなす事柄を読み取れているかどうかを問うのですから、テストへのアプローチのしかたから間違っていると言わざるを得ません。

 4年部の1年間は、筋のよい勉強法の身についた人間なるための基本を学べる1年間です。その価値は、入試突破のみならず、中学入学後の学習生活においても大いに実証されるものです。

③努力を惜しまない姿勢、決めたことをやり遂げる実行力を養える。

 児童期までの子どもは、基本的に親の期待に沿った人間でありたいと願っています。思春期を迎えると、子ども自身に親とは異なる価値観が備わりますから、親の思うような行動をとらない場合でも、もはや親は介入できません。

 中学受験に備えた学習生活は、親がどんな勉強の取り組みを期待しているかを繰り返し伝え、親の望む価値観に基づく人間に成長させる格好の場となるものです。テストの点数や成績で評価するのではなく、努力を継続する姿勢を尊び、決めたことをやり遂げようとがんばる子どもをほめ称えてやれば、そうした親の態度は子どもの生活や学習に深く浸透するものです。

 入試が近づくと、さすがに受験をにらみながらの勉強になりますが、そういう段階を迎える前の勉強がどうであったかが、子どもの勉強の勢いやエネルギーに決定的な違いをもたらします。4年生の1年間を通じて、親の望む取り組みのできる人間に育てておきたいものですね。そうすれば、お子さんは受験後も変わることなく努力する人間になります。これもまた受験の結果以上の成果と言えるでしょう。

 

 よく、「どうすれば頭がよくなりますか」「何をどれだけ勉強をすれば成績が上がりますか」などという相談を受けます。しかし、この答えはすでに弊社のテキストや学習システム、指導のなかに可能なかぎり盛り込まれています。

 親の役割は、前述のような心配をするよりも「努力を惜しまない人間に育てること」、「決めたことをやり遂げることに誇りをもった人間に育てること」、「最後まであきらめることなくチャレンジする姿勢をもった人間にすること」など、子どもの取り組みの姿勢をバックアップすることではないでしょうか。無論、それには親として我慢強い働きかけが求められますし、子どもにも固有に性格がありますから、思い通りにはいかないものです。

 しかしながら、4年部の1年間そのことをめざして親が働きかける価値は十分にあります。もしも親の働きかけが子どもにいくらかでも浸透したなら、受験での合格は言うに及ばず、その後の人生まで変わることのない、子どもの生きかたの信条となるものが形成されるに相違ないからです。親子の強い信頼関係は、一貫した親の愛情深いサポートによって築かれます。そのこともまた、親にとってもお子さんにとってもかけがえのない収穫と言えるでしょう。

 4年部の1年間は、活かしかたひとつですばらしい成果につながります。親子でがんばってみませんか?

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