2020 年 5 月 18 日 のアーカイブ

お子さんは規則正しい生活習慣を維持していますか?

2020 年 5 月 18 日 月曜日

 新型コロナウィルスの感染拡大への対策として、学校が休校になってから随分と長い月日が経過しました。先週木曜日(14日)に、コロナウィルス感染拡大防止に伴う緊急事態宣言が39県で解除され、「やれやれ、このまま収まってくれれば」と、少しばかり胸をなでおろしているかたもおありでしょう。

  コロナウィルス禍に見舞われて以来、育ち盛りの子どもたちは窮屈かつ退屈な毎日を送っています。無論、より大変だったのは保護者の方々だと思います。世の中全体が活動休止のような状態に追い込まれてきましたから、みなさんそれぞれに「自粛、自粛」「家にこもって」と自らに言い聞かせ、不自由な生活に耐えてこられたと思います。ですが、言うまでもなく、ここで気を緩めると取り返しがつかないことになるおそれもあります。今こそ気を引き締め、人との接触や衛生面などに最大の注意を払っていただきますようお願い申し上げます。

 ともあれ、いずれ学校も再開されることになるでしょう。弊社においても、いつ通学休止を解除するかについては慎重に検討を進めてまいります。そこで気になるのは、長期にわたって家庭にこもっている期間、子どもたちの生活リズムが以前と同じように維持されてきたかどうかです。毎日学校があるときには、お子さんは毎朝6時過ぎ、遅くても7時ごろには規則正しく起床をされていたと思います。しかし、学校がないとなると起床を促す自己コントロール力も緩みがちです。気がつくと、「いつの間にか寝坊癖がついてしまった」というお子さんもおられるのではないかと心配します。

 学校休みの期間、お子さんは規則正しい生活を送っておられたでしょうか。早寝早起きの習慣が揺らいでいなければ、朝から頭がすっきりとした状態で学校の授業を受けることができます。しかし、夜型の生活や不規則な生活が染みついていると、元に戻すための調整期間が必要になります。今月末までをめどに、生活習慣の見直しと改善に向けて、親子で話し合ってみることをお勧めしたいですね。

 もしも生活の乱れを感じておられるようなら、保護者の意図的かつ積極的なサポートも必要でしょう。学校から出されている休校期間中の家庭学習課題や、弊社のテキストに基づく学習を軸に置き、それらを規則正しい生活のもとでやりこなしていく生活を送りましょう。そうして、学校再開後の生活にいち早く適応できるよう備えをしておきたいところです。弊社のオンライン授業の日程も含め、上手に学習の割り振りをしていただくようお願いいたします。

 人間の体は一定のリズムに基づいて働いています。細胞の活動が活性化し、頭もすっきりと働いてくれるのは、多くの場合は午前中です。ですから、勉強は朝に集中してやるとより効果が高まります。学校での授業効果を高めるには、「早寝早起き」の習慣を定着させ、1時間目の授業から成果をあげられるようなバイオリズムを維持する必要があります。「規則正しい生活習慣を」というと、「押しつけがましい」「説教臭い」といったニュアンスを感じるお子さんがおられるかもしれませんが、同じ努力をしてより多くの収穫を得るための大原則なのですね。お子さんとよく話し合い、「同じやるなら省エネで効果のあがる勉強をしたほうがいいよね」と伝えてあげてください。

 バイオリズムは、1日を単位とするものだけではありません。1週間、1か月といったスパンでのバイオリズムも存在すると言います。学者によると、1週間を単位としたバイオリズムに基づくと、金曜日と土曜日に最も学習効率が上がるそうです。理由はよくわかりませんが、日曜を休養日としたとき、月曜から築き直していったリズムが軌道に乗り、最も頭がよく働く状態になるのが週末頃だということなのかもしれません。人間には休息日も必要です。したがってそれも考慮に入れ、うまく勉強がはかどるようなリズムをつくっていくことを、これをきっかけに意識していただいたら幸いです。

 またこのバイオリズムの話は、弊社の2週間を単位としたカリキュラムに対応させ、テキストの取り組みやマナビーテストの成果につなげていくうえでのヒントにもなるでしょう。月曜のスタートからリズムよく勉強をやりこなし、週末の能率が上がる時期にしっかりとしたまとめをし、翌週も月曜から同じリズムで勉強を進めていきます。そして、2週目の後半に単元の総まとめをしたうえで土曜日のマナビーテストに臨む。週末近くにするまとめと週末土曜日のテストのときに、頭脳の働きがピークになるようなサイクルを築くのです。この流れを軌道に乗せて行けば、より効果が数字にもあがってくれるのではないでしょうか。

 やったりやらなかったりの勉強では知識は定着しません。わからなかったことがわかるようになるためには、学習の反復や継続が必須だからです。積み重ね効果が生じる勉強を実践してこそ、受験という長期戦で目標を達成することができるのですね。そのために求められるのは、生活や勉強に一定のリズムをつくり、それを気持ちよく繰り返していく流れを築くことです。それが達成されたら、勉強することへの苦痛が軽減されるだけでなく、「やるのが当たり前になる」「やるべきことをやらないと気がすまない」という、受験生にとって最も望ましい学びの態勢ができあがります(第一志望校に合格するのみならず、先々も高いレベルの学力を身につけているのは、「決めたことをやらずにはいられない」という領域に達した受験生です)。

 弊社の授業が再開された日、お子さんのやる気に満ちた笑顔が見られますことを、指導担当者一同心待ちにしています。保護者の方々におかれては、ここに至るまでのコロナ感染問題の経過を踏まえ、引き続きできる限りの用心と対策を怠りなきようお願いいたします。 

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カテゴリー: アドバイス, 勉強の仕方, 家庭学習研究社の特徴