悔いなき受験に向けて、ベストを尽くしましょう!

2022 年 1 月 19 日

 早いもので、広島の中学受験シーズンも後半に突入しています。1月22日(土)には修道中と広島女学院中、23日(日)には広島学院中とノートルダム清心中の入試が行われます。これら4校は広島の私学を象徴する中心的な存在ですから、第一志望校にしておられる受験生も多いことでしょう。また、翌24日(日)には伝統校として人気の高い広島大学附属中の入試が控えています。さらに、29日(土)にはすっかり公立一貫校の難関として定着した県立広島中の入学者選抜も実施されます。

 すでに予定していた入試を終え、進路を早々と決めた受験生もおられることでしょう。ですが、まだ大半の受験生にとってはこれからが山場です。ベストコンディションで入試を迎え、もてる力をすべて発揮できるよう、受験生のお子さん自身は無論のこと、保護者の方々におかれても体調やメンタル面のフォローをしっかりとしてあげてください。親子共々、悔いなき受験の達成に向け、万全を期して入試に臨みましょう!

 入試直前にやるべきことや、必要な心構え等については、指導担当者からお伝えしていると思います。そこで、筆者からはその種のことについて混乱が生じないよう、あまりでしゃばったことは書かないでおこうと思います。それでも敢えてお伝えしておこうと思うこと、入試当日のメンタルコントロールなどに的を絞り、ここでお伝えすることにしました。参考になる点がいくらかでもあれば幸いです。

 

①これから入試終了までは「睡眠第一」を心がけましょう!

 受験の直前になると、まるで待っていたかのように「あれをやっていなかった」「これも不十分だ」「あっ、大事なことを忘れている!」などと、自分の足りない部分がやたらと思い浮かぶものです。それはおたくのお子さんが本気になっている証拠で、大概の受験生は同じような心理状況にあるものです。

 こうした不安にかき回され、あれやこれやと手をつけていると不安や焦りが助長され、やっていることの半分も頭に残らなくなりがちです。また、その挙句夜中まで勉強に明け暮れることで睡眠不足になると、もてる実力を発揮するのが難しくなってしまいます。

 睡眠は疲れを取ったり、心の安定に寄与したりするうえで欠かせないものです。また、記憶を整理整頓するという重要な働きも担っています。これらはすべて入試でのパフォーマンス発揮に欠かせないものですから、睡眠確保は志望校合格に向けて必須の条件だと言っても過言ではありません。お子さんにそのことを伝え、入試直前に無理な勉強を控え、しっかりと眠るようアドバイスしてあげてください。

 

②入試当日の服装は二段構えで!

 入試会場への移動で体を冷やすと、体調に異変が生じてテストでのパフォーマンス発揮に影響が出てしまいます。温かい服装を心がけましょう。そのいっぽう、いざ試験が始まると厚着をしていたお子さんは眠くなったり頭がボーっとしたりして、頭の冴えを失ってしまいます。先日のブログにも書きましたが、試験中は多少寒気を覚えるくらいの状態のほうがよいと言われています。ですから、室内で上着を脱いだ状態になったとき、「わずかに寒い」と感じるぐらいのコンディションに持ち込めるよう、服装については二段構えで臨むようご配慮ください。

 念のために理由を申し上げると、脳は寒く感じることで体に警戒が発せられ、神経が研ぎ澄まされた状態になるからです。そんなときこそ、最も頭が冴えて思考が活発になってくれるのです。額に汗をかいた状態と比較してみてください。脳のテンションと働きが大きく違ってくるのは想像に難くありません。

 

③入試会場には早めに到着する。時間ギリギリはもってのほか!

 入試当日は交通の事情しだいで到着時間が大幅に変わることもあります。ギリギリに到着したときのことを想像してみてください。不安と焦りで頭はパニック状態。さらに到着しても試験会場への入室までの手続きや経路を確かめねばなりません。入試会場へは早めに到着するに限ります。それなのに、毎年「ハァ,ハァ」と息せき切って入試会場に駆け込む親子を見かけます。それを見るたびに、「どうして肝心の本番でこんな失敗をされるのだろうか」と、残念な思いに駆られます。

 早め(30分余り前が目安)に着いたお子さんの心理状態を想像してみましょう。入試会場に到着すると、誰でもいったん鼓動が速くなり、緊張状態に陥ります。しかし、時間がこれを解決してくれます。連れ添ってくれているおかあさんやおとうさん、入試会場で見つけた友達などと少し会話をしたらいつの間にか落ち着きを取り戻せるものです。この余裕があるとないのとでは、パフォーマンス発揮に雲泥の差が生じるのではないでしょうか。保護者には、前日までに交通手段と経路を確認し、早めに到着するための算段をお願いいたします。

 

④開始直前のメンタルコントロール

 これもすでにお伝えしたことですが、いよいよ試験開始の時間が迫ってきたら、深い深呼吸をすると過度の緊張状態になるのを回避することができます。

 まずは目を瞑り、鼻で大きく息を5秒吸います、それから約十秒かけてゆっくりと口から息を吐きます。多くの人は、深呼吸と言われると、一気に息を吸って一気に吐くため、呼吸が浅くなってしまい、深呼吸の効果が得られないそうです。これを三度くらいしたうえでテストに臨みましょう。おそらく、何もしない状態よりも心拍が落ち着き、緊張でパニック状態になることはありません。

 もうひとつ、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と心の中で自分に言い聞かせると、心の落ち着きを維持することができます。深呼吸をした後、いよいよ試験の開始が迫ってきたときにこれをおまじないのようにするとよいかもしれません。

 いずれにせよ、緊張は悪ではなく、能力発揮にとって必要なことであり、むしろ受験生にとって味方なのです。そのことは、最近のブログ記事に学者の実験結果とともにお伝えしました。ほどほどの緊張状態こそ、いちばんパフォーマンスの発揮できる条件なのです。

全ての受験生が最高のパフォーマンスを発揮されますように!
受験生のみなさんのご健闘をお祈りいたします。

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カテゴリー: がんばる子どもたち, ごあいさつ, アドバイス, 中学受験

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