何事も初めが肝心! ~いち早く学習を軌道に乗せましょう~

2023 年 3 月 10 日

 2023年度の講座が開講して約2週間が経過しました。新年度講座の始まりは、学習面での成長の契機にする絶好のチャンスです。「塾で今までよりも難しい勉強が始まるぞ!」という意識が、お子さんの勉強に向き合う姿勢ややる気に変化をもたらすからです。小学校においても、一つ上の学年への進級が控えていますから、お子さんは否が応でも「がんばらなきゃ!」と思っておられることでしょう。そういった気持ちを大いに刺激しつつ応援してあげていただきたいですね。

 ところで、みなさんは「終わりよければすべてよし」という諺があるのをご存知だと思います。保護者におかれては、この言葉を心の隅において最後までお子さんの受験生活を見守り応援していただきたいですね。この諺を話題に取り上げたのは、入試結果がよければ、受験生活がどのようなものだったかは問題ではない」と言いたいからではありません。そうではなく、「いろいろと受験生活において困難やもどかし思いをすることがあったが、終わってみたら得るものが多々あった。挑戦してほんとうによかった!」と、心から思える受験を実現してくださいね」という筆者の思いをお伝えしたかったからです。

 とは言え、今はまだ1年間の講座が始まったばかり。受験で最高の結果が得られるような、充実した受験生活の実現をどのご家庭においてもめざすべきでしょう。1年あれば、子どもは大きく変わります。どの保護者におかれても、お子さんには大きな期待や夢をおもちだと思います。それを現実のものにするうえでまずもって大切にしていただきたいのは、1年の学習がスタートした今という時期です。その意味において、先ほどの諺をもじった表現で恐縮ですが、筆者は「初めよければすべてよし」という考えも意識していただきたいですね。フレッシュな思いが溢れるスタート時にしっかりとした学習の流れを築けば、勉強に手応えが得られる、テストの成績が伴う、自信がつく、やる気がますます高まるといったように、好循環の連鎖が生まれるからです。繰り返します。スタートして間もない今の時期を大切に!

 以上が今回のブログで保護者の方々にお伝えしたかったことです。しかし、もう一つお伝えしたいことがあります。それは、「お子さんの受験生活が有意義なものになり、学力が大きく伸びているような家庭に見られる共通点はどんなことか」ということです。無論、受験生活がうまくいく要因は数限りなくあるでしょう。ただし、いずれにしても言えるのは、「子ども任せの勉強や生活では成功できない」ということです。そこが高校や大学への受験と中学受験との最大の違いです。しかしながら、それでいて受験の主役は子ども自身です。親のサポートを受けながらも、入試が近づくにしたがって着実に自分自身の受験勉強へと子どもを成長させていくことが重要です。子どもを自律へと向かわせる親のサポート。これこそ、小学生の受験に求められるものだと思います。

 たとえば、お子さんが受験生活で着実に成果をあげ、すばらしい学力の向上を果たしている家庭の保護者に見られる共通点をいくつかあげてみましょう。

 

~受験生活で成果をあげているお子さんの保護者の共通点~

1.わが子が今何を学んでいるのかを掌握している。
 勉強するのは子ども自身です。しかし、小学生の場合、自分の取り組みに親が関心を示し、応援してくれるかどうかがやる気や取り組みに大きく影響します。また、わが子が今何を勉強しているのかを知らなければ、親としてタイムリーな励ましや助言はできません。塾でどんな授業を受け、家庭勉強としてやるべきことは何かを親も知っておかないと、子どもが成果のあがる勉強をしているかどうかを掌握できません。

2.子どもの勉強に深入りしない。さりとて子ども任せにも
  しない。

 4年生の段階では、家庭学習の管理や維持を子どもに委ねるのは難しいものです。そこで、取り組みをある程度手伝ったり(日課の助走部分を一緒にやるなど)、やり終えた課題の〇つけをしたりすることも保護者にお願いしています。しかしながら、大切なのはやがてはお子さんが自分でやれるようにするためのサポートであるということです。6年生になってからも勉強の割り振りや、どこまでやっておくかの判断を親がしてしまうと、自律性の高い学習へと移行するタイミングを失ってしまいます。子どものひとり立ちを意識し、徐々に手を放していくことを常に頭においてサポートしてあげてください。

3.生活全般の自律性を尊重する。自発的行動を評価軸に
  据える。

 自分のことを自分でする習慣や姿勢のないお子さんに、勉強の自立を果たすことなど到底無理というものです。生活面でも、「自分のことは自分でしよう」と伝え、何につけ、親に言われて嫌々やるのではなく、率先してやる態度を尊重してやりましょう。大人でもそうですが、よいことをしたときに、「これは自分からやったのだ」と思うと誇らしい気分になるものです。そういう行動を見たときには、タイミングよくほめてやりましょう。そういう経験をくり返した子どもは、段々と親に言われなくてもやるべきことを率先してやるようになっていきます。これがラストスパート時の伸びにつながります。

 以上のような接しかたを上手にされている保護者のお子さんは、「授業」と「家庭学習」の連携がスムーズで、取り組んだことの成果も上がりますし、勉強の自立が少しずつ進んでいきますから、受験勉強が佳境に入る6年生の秋になったときの心配や負担がずいぶん軽減されるものです。お子さんの自立促進を意識しながらのサポートを心がけていただきたいですね。ご理解ご協力をよろしくお願いいたします。

 お子さんが勉強の要領をよくわかっていなかったり、保護者自身もどうサポートしてよいかわからなかったりする点がおありでしたら、遠慮なく担当者にご相談ください。

 

 今回、もう一つお伝えしなければならないことがあります。この3月からの筆者の勤務日や時間が大きく変わり、ブログを書く時間が確保できなくなりました。今後はイベントなどの催しの企画実施、家庭教育に関わる相談への対応が筆者の主たる業務となりました。これまで、累計230万ビューを超える閲覧を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。ただし、ときどき時間が確保できたときには書くつもりでおります。ご理解ご了承のほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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カテゴリー: ごあいさつ, アドバイス, 中学受験, 勉強の仕方, 子どもの自立, 家庭での教育, 家庭学習研究社の特徴, 家庭学習研究社の理念

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