中学受験を乗り越えるために必須のものって!?

2026 年 2 月 20 日

 中学入試シーズンが終わり、どの学習塾の講座も新しい年度へと切り替わりつつあります。入試の総決算として、毎年弊社では会員受験生の合格状況と進路選択の状況を本ブログでご報告していますが、進路未確認の受験生もいくらかおられます。公表はもうしばらくしてからになると思います。ご了承ください。

 さて、今回は「中学受験をうまく乗り越えるうえで、必須となるもの」についてともに考えてみませんか? 小学生の子どもは何をするにつけても未熟さが目立ちます。まして受験勉強のような負荷のかかることへの取り組みとなると、期待とは程遠い状況に陥りがちで、業を煮やして叱ったり、無理やり勉強をさせたりする保護者が少なくないようです。逆に、子どものわがままに巻かれ、いい加減で雑な取り組みを野放しにしてしまう保護者もおられるようです。どちらの場合も中学受験での結果が危うく、さらには中学高校生になってからの学力伸長が見通せない点では共通しており、このような事態を何としても避けたいものです。そうならないための基盤となるのは何でしょうか。

 先日(2月15日)、「広島学力到達度試験」というテストイベントを、広島女学院さんを会場にお借りして開催しました。その日、テスト終了を待つ保護者の待機時間を利用して、広島学院の広報部長(現在は同校の生物講師、広島女学院の生物講師などをされています)を長く務められた倉光望先生の講演会を実施しました。「中高時代は宝の山」というタイトルだったのですが、その際に保護者、特におかあさんに向けて重要なメッセージを送っていただきました。すべての受験生のおかあさんに参考になる内容ですので、簡単にご紹介してみようと思います。

 「中学受験は親子の受験である」とよく言われます。まだ精神的にも独り立ちには程遠く、生活面でも親に頼っている小学生の受験は、親がどう関わるか、サポートするかが受験勉強の成果や受験結果に大きな影響を及ぼすからでしょう。倉光先生もそのことに触れたうえで、

「傷」にしてしまうか 「糧」にできるか

という問いかけを会場の保護者にされました。そして、

母親の言葉は・・・ 「剣」にも 「花束」にもなります

という言葉を投げかけられました。

 ご承知のように、子どもの成長を見守るのは辛抱や忍耐を伴うものです。まだ人生の経験が少なく、先を見通して行動する姿勢が育っていない年齢の子どもが受験勉強をするのですから、保護者の期待に沿った取り組みをするのは難しく、むしろおかあさんがたをがっかりさせることが多いものです。見かねて、取り組みを改めるよう注意すると言い訳をしたり反抗したりします。おそらく、受験生をもつおかあさんがたで、苛立ちやストレスと無縁のまま受験を乗り越えられたかたなど一人もおられないことでしょう。

 倉光先生は、「わが子のためにするはずの受験が、『傷』にしてしまうのは避けたいものです。わが子の成長の『糧』にしてこその受験なのですから」といった趣旨のことをおっしゃいました。それから、おかあさんがたが発した言葉が我知らず「剣」となってしまう残念な三つの例をもとに、「子どもに花束となる言葉」の必要性を説いておられました。

その1 「ほら〇〇ちゃんは名前が出とる(優秀者リストに載っている)よ」

 おかあさんがたもよくご存じのように、子どもは他者と比較されるのを嫌がります。奮起を促すつもりの言葉が「剣」と化してしまうのです。特にきょうだいとの比較は禁物。

その2 「勉強せんのじゃったら 中学受験やめたら!?」

 子どもたちが親から言われる最もイヤな言葉の一つです。業を煮やしたおかあさんが子どもを懲らしめるために使ってしまう言葉の定番ですが、これは逆効果を招くだけです。

その3 「やっぱりね・・・ そんなんじゃあ できるわけないよね!?」

 高学年ともなると、親の言葉がどんな心理的背景から出たものかを見抜きます。もしも、おかあさんからため息交じりに子どもを否定したり、合格をあきらめたりしたかのような言葉が出たら、「剣」をグサッと突きつけられたような心境になることでしょう。

 倉光先生は、おかあさんがたのご苦労に敬意を表しつつ、「私が好きな本なんです」と、一冊の本を紹介されました。有名な絵本で、先生が「読まれたかたはおられますか?」と会場の保護者に問いかけられたら、かなりの数の手が挙がっていました。「あんなに あんなに」(ヨシタケシンスケ/著 ポプラ社)というタイトルの絵本です。「気持ちが揺らぐようなときにぜひ読んでみてください」とおっしゃっていました。受験というものを意識する前のころの信頼と愛情に満ちた親子関係を取り戻すための一冊なのでしょう。

 そうです。中学受験を無事に乗り越え、子どものさらなる成長の場にするために欠かせないもの。それは「愛情」と「信頼」ではないでしょうか。そのことを思い起こさせてくれるすばらしい講演会でした。受験生の保護者のすべてにお聞かせしたかったです。

 この講演会は、筆者が弊社の広報責任者をしていたころに多くの交流があり、倉光先生のプレゼントークが聴衆の心を打つことをよく知っていたため、お声がけして実現したものです。倉光先生のお話はおかあさんがたの心に深く浸透したようで、「感動しました」「反省させられました」「1時間があっという間に感じられました」など、熱い書き込みを多数いただきました。

 おしまいに。講演会のタイトルに即したお話もご紹介したかったのですが、今回は残念ながら割愛しました。また機会があったら記事にしてみようと思います。中学受験を成功裏へと導くために欠かせないもの。それは、おかあさんの愛情にもとづく忍耐、辛抱、我慢です。それが親の愛情の証となり、親子の信頼関係を築きます。そうして、きっと子どもの自発的行動を引き出してくれることでしょう。

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