作戦を立てて…

罫線

2014年 1月 15日 水曜日 晴れ

 新年が明け、後期講座の授業が再開しました。先週パズル道場の授業を見に行くと、子ども達はやる気満々で頑張っていました。
 立体四目対戦型パズルの時間に、1年程前に、立体四目並べを対戦した女の子と、久しぶりに対戦することになったのですが、その子の成長ぶりに驚きました。いつの間にか自分の戦略を沢山蓄えていたのです。以前対戦した時は、一列を揃えることで必死だったので、どの列を揃えようとしているのか一目瞭然でした。もちろん、こちらもすぐに気づき、揃えられないように邪魔をします。
 しかし、今回は驚くことに、あえて相手に分かり易く横一列に揃えながら、同時進行でその列の珠を一つ利用して、私に気づかれないように本命の列を密かに揃えていたのです。
一手一手「え~負けそう~…」などと、不安な気持ちを全面に出しながら対戦していたにも関わらず、突然、「勝った~!」と笑顔に変わりました。一瞬何が起きたか分からずにいる私に、「ここも揃えてたんだよ~♪」と得意気に斜めにそろえた一列を指し、にやり。…油断は禁物です。
同時に仕掛けを作る技を習得していることにも驚きましたが、さっきの不安そうな表情も作戦の一部のように感じました。1年間で上級者と対戦する中で心理戦も体験し、学んだのでしょうか。演技だとしたら…と、また別の成長も感じました。
 立体四目並べの面白い点は、一列を揃えるために、色々な攻め方ができることです。対戦者は、自分が勝つために、どのように横に並べ、どのように縦に積み上げ、またどの頂点を取るかなど、平面や空間を利用してあれこれ作戦を考えます。今回の対戦のように、列に使っている珠を利用しながら他の列を揃えていくなど、応用していくとさらに多様な作戦を練ることもできます。一方で、相手がどのように列を揃えようとしているか、視野を広くして見ていかなくてはいけません。こうして対戦を通し、子ども達は「空間把握能力」や「仮説思考力」を鍛えることができます。
 今回私が対戦した子は、もうすぐパズル道場を続けて丸2年が経ちます。久しぶりに対戦し、これまでの対戦や他のパズルで得た力を見せつけられ、大変驚きました。
今年も、立体四目並べは大いに盛り上がりそうです。どのような対戦がくり広げられるか楽しみです。

 

(makino)

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