考えたことを伝える力

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2014年 4月 23日 水曜日 晴れ

 低学年部の授業では、子ども達がたくさん発表できるよう授業を構成しています。ナビゲーターは、子ども達に色々な問いかけ方で、答えを発言させたり、なぜそう思ったのか理由を説明させながら授業を進めています。

 先日、ジュニアスクール3年部の授業を見てきました。教室に入ると、繰り上がりのある足し算の筆算について復習しているところでした。ナビゲーターが筆算を板書し、子ども達に前に出て実際に解くよう発表を促すと、勢いよく手が挙がりました。そして、今回初めて授業に参加する子が解くことになりました。すらすらと筆算を解き終え、席に戻ろうとしたのですが、ナビゲーターからさらに「自分がどのように考えたか説明してみてください。」と言われました。問題を解くだけだと思っていたその子は、思いがけないことを言われ、「え…」と驚いた後、しばらく難しい顔をして黒板の筆算をじっと見ていました。問題を解くことに比べて、説明することはもっと難しいので無理もありません。頭では、考え方や解き方を理解できているようですが、何から説明していけばよいか、どのように言葉にすればよいか悩んでいました。

説明のむずかしさ しばらくその子の様子を見た後、ナビゲーターが「じゃあ、初めにどこから計算しましたか??」と投げかけながら、説明する順序を導いていきました。すると、一の位を指さし、「5と9を足して、14で…1繰り上がるから…」とゆっくりと説明し始めました。続いて、十の位では「9と2で11だから…」と説明しているのを聞き、再びナビゲーターが「9はこの(十の位)8と繰り上がりの1を合わせて考えたのね?」と他の児童にも分かるように補足説明をしました。その後も所々確認しながら進め、なんとか最後まで説明でき、「よくできました!」と褒められると、ほっとした顔で席に戻りました。前に出てこれだけ説明をすることは初めての経験だったようですが、よく最後までよくがんばりました(^^)

 今回は3年部の授業でしたが、学年に問わずどの学年の授業でも式や答えを尋ねるだけではなく、「どうやって考えたの?」「なぜそう思うの?」などとナビゲーターが投げかけるのに対し、子ども達が考えた過程や理由を一生懸命言葉にしようとがんばっている姿をよく目にします。授業でこのような発表をする経験を重ね、問題を解くだけでなく、自分が考えたことを他の人に伝える力も身に付けてもらいたいです。

 

(makino)

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新1年部の授業の様子をご紹介します

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2014年 4月 2日 水曜日 晴れ

 1396433540194本部事務局のそばにある公園の桜です。満開になりました!入学式が待ち遠しいですね。
3月から玉井式に通っている1年生の子ども達も、小学校入学をとても楽しみにしているようです。授業前には、教室の掲示物を見て、楽しそうにひらがなやカタカナを読み合っています。授業が始まると、ピシッと背筋を伸ばして席についてみたり、発表するときは元気よく手をピンと挙げるなど、張りきって授業に臨んでいます。また、プリントに取り組む時は、「ぼく、おうちで練習したけぇ、自分の名前書けるよ!」と得意気に枠いっぱいに力強く名前をかいてくれます。小さな手なのに、筆圧がしっかりしているので驚かされます(^^;)

 さて、先週1年部の授業では、登場人物を紹介するアニメを見て課題に取り組みました。お話では、それぞれの個性や家族構成、また起床後の様子について紹介されています。アニメを見た後は、時計のイラストに、主人公達が起きる時刻を描く問題に取り組みました。時計の問題は、これまで数回取り組んできましたが、やはり長針と短針の動き方の違いや、時計の読み方を習得することがなかなか難しいようです。「6時30分」をイラストに描き込んでもらうと、子ども達の解答はばらばらでした。「5時25分」を指し示している答えもあります。そこで、それぞれの意見を黒板のイラストに示して見比べてみました。すると、「5時25分」と示した子のイラストを見て、子ども達から「短い針が6時になってないよ。長い針も違う。」と答えが違うことに気づけました。続いて、「6時30分」を指し示している子ども達の意見も2つのパターンに分かれていたので、それぞれ確かめました。ほとんどの子が、短針が「6」を指すように置くという中、1人だけ周りの子の意見に押され気味になりながらも、「6」と「7」の間を指していました。「本物の時計を見て、確かめてみましょう。」とナビゲーターが実物の時計を取り出し、「6時30分」に時計の針を示しました。時計を見た子ども達は、「6じゃない!間だ~!」「ちがった~!」と驚きながらプリントを直し、正解していた子は、小さく喜びながら丸をしていました。実物の時計で、短針が長針の動きに伴い、少しずつ進んでいく様子を観察し、しっかりと納得できたようでした。

 それにしても、1ヶ月授業をしていくうちに、発表の仕方がずいぶん上手になったと感じました。自分と違う意見が出た時は、「僕は(私は)、○○だと思います。」など、自分の考えを臆することなく発表できるようにもなりました。少人数クラスなので、意見を発表しやすいということもあるかもしれませんが大進歩といえます。みんなでどっちかな??と考える場となるので、授業内容をより深く掘り下げることができてきました。
もうすぐ学校生活が始まりますが、今回の授業のように積極的に自分の意見を発表し、楽しく授業に参加してもらいたいです(^^)

 

(makino)

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