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1年生の今月の本


オバケたんてい タイトル オバケたんてい
著者 藤江 じゅん(作) 吉田 尚令(絵)
出版社 あかね書房
 

オバケの ぱらぱらと ぐるぐるは、人を おどろかすのが 大すき。いつも いたずらをしては 人を おどろかせて おおよろこびしています。ある よるの ことです。ぱらぱらと ぐるぐるが、やねの上で のんびり 休んでいると、あかりが ぽつんと ともっている いえが ありました。二かいの まどべでは、男の子が ひとり、ためいきを ついています。「あの子、こんな よふけに、ねないで あそんでる」ぱらぱらは、はりきって いいました。「ようし。おどろかしてやろう」
 ふたりは、よるの町を すうっと とんで、男の子の いえへ しのびこみました。もちろん、ふたりとも すがたを けしていて、だれの目にも 見えません。ふたりは 本を ちゅうに うかべたり、目ざましどけいの ベルを ならして おどろかせようとしました。しかし、男の子は、「……ふうっ」と ためいきをつくだけで、ぜんぜん おどろきません。こえを ふるわせて、「オバケだぞお」と さけんでみてもだめ。がっかりした ふたりは、ぽおっと すがたを あらわして、男の子に ききました。
「ねえ。きみ。ぼくたちが こわくないの?」「こわくなんかないさ。だって、ぼく、もっと たいへんなことに なってるんだもの」男の子は、また、ふかい ふかい ためいきを つきました。オバケに おどろかないような『たいへんなこと』ってなんだろう?

●男の子の名前はダイ。つい最近、この町に引っ越してきたばかりです。話を聞くと、明日の妹のお誕生日のために作った大切なバースデーケーキのいちごがひとつ、なくなっているというのです。それを見た妹は、どんなにがっかりすることでしょう。もしかすると、ダイが食べたと思われるかもしれません。困っているダイを見て、ぱらぱらとぐるぐるは力を貸すことに。さあ、オバケたんていは無事事件を解決することができるでしょうか?人を驚かせてばかりだったふたりのオバケが、今度は人を助けるために奮闘する姿に、どうぞご注目ください。

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