21世紀を担う子どもたち

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2007年 1月 27日 土曜日

藤原正彦氏 1月24日、フェニックスホールで行われた講演会に行きました。講演者は、ベストセラー『国家の品格』の著者である、藤原正彦さんです!

 藤原さんは数学者なのですが、“国語がとても大事”ということを本に書いておられます。『祖国とは国語』という題の本も書かれていますから、いかに“国語の重要性”を考えておられるかがわかります。

 さて、フェニックスホールには、たくさんの人が集まっていました。私が入ったときには、既に1階が満員の状態で、「2階へどうぞ~!」の声が響いていました。しばらくすると、2階もほぼ満員となり、「3階へどうぞ~!」の声が。さすが、ベストセラー作家です。

 藤原さんが登場すると、会場全体から大きな拍手の音。「21世紀を担う子どもたち」というテーマのお話が始まりました。

船 藤原さんによると、子どもたちにとって重要なのは、「論理的思考力」「知識」「情緒力」なのだそうです。たとえるならば、「論理的思考力」は“船頭の腕力”、「知識」は“堅固な船”、「情緒力」は“船頭の方向感覚”。そもそも“船”がなければ海の上を進んでいけない、「知識」は物事を考えるための“道具”として最重要なのです。そして、前へガンガン進んでいくためには「論理的思考力」が重要です。しかし、やみくもにガンガン進んでいくのは危険が伴います。「とりあえず北に行ってはみたものの行き止まりだった」では困りますよね(^^;)。そこで、方向感覚となる「情緒力」が重要になります。

  「情緒力」…これは難しい概念です。心の力といってもいいのかもしれません。藤原さんは、「喜怒哀楽よりも高次のもの」と言い、例として「美的感受性、物事を楽観的に見られること、他人の不幸を悲しむ気持ち、もののあはれを感じること、郷愁、惻隠」などとお話されました。桜が散るのを見て人生の儚さを投影し、何ともいえない気持ちになるのも、情緒が豊かだからできるのだそうです。『枕草子』なんかは、“情緒の塊”といえそうですね(^.^)。

 つまり、子どもにとって「知識」や「思考」を鍛えることと同じように、いろいろな経験をして、人と関わり人とぶつかり、成功や失敗を繰り返し、様々な“心”を持つようになることも重要なのです。そうして、10年先、20年先を見据えた〈教育〉をすることで、子どもたちは豊かな〈人間〉として成長するのです。

 藤原さんは、こういった深い考えを、たとえや経験談なども織り交ぜながらお話してくださいました。とてもユーモアがあり、会場が笑いに包まれることも何度もありました。きっと、たくさんの経験をされただけでなく、それをうまく取り入れる感性も人に伝える豊かなことばもお持ちなのだなぁと思います。とても楽しくとても身になる、有意義な一時を過ごすことができました。私が藤原さんのようにお話できるようになるには、まだまだ修行が必要です……(^^ゞ

(ishimaru)

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入会説明会を実施しました!

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2007年 1月 23日 火曜日

 先週末、ジュニアスクールでは広島市中区と佐伯区の会場で、「入会説明会」を行いました。(下の写真は中区の会場で撮影したものです。)まずはお越しいただいた多くの方々に、重ねてお礼を申し上げます。

入会説明会 さて、私も算数の教科担当者として、ジュニアスクールの算数の「授業」と「家庭学習(教材)」について説明させていただきました。「ジュニア算数」の象徴的な例として、パターンブロックを使った図形の操作活動や、計算を使ってある数のきまりを探す、といった授業内容を紹介させていただきましたが、これらのねらいを一言で例えて表すなら、さしずめ算数の持つ様々な「顔」を知ってもらうといったところでしょうか。

 私達大人にとって算数と言えば、計算練習や文章題の単元といった一面的な「顔」(しかも多くの人にとっては「仏頂面」かもしれません^^;)しか思い浮かばなくなっているものです。むろん、そういった修練も重要でしょう。しかし、算数を学び始めたばかりのお子さんにとってそういった「顔」だけを見せる必要はありません。

発見をしよう ジュニアスクールの授業で、自分の手を使って「作業」したり、頭を使って「発見」したりする経験を積み重ねれば、算数には「面白い顔」や「楽しい顔」、時には「一見厳しそうだけど、実は(達成感をもたらしてくれる)ありがたい顔」があることを知ることができます。

 色々な「顔」を知ったお子さんは、小学校高学年以降、たとえ学習内容が難しくなっても、算数の「顔も見たくない!」状態にはならないでしょう。説明会でご紹介した、授業内容はその一部ですが、ジュニアスクールの授業では、ほかにも算数好きなお子さんにするための“仕掛け”をたくさん用意しています。

 新年度のジュニアスクールは、新2・3年生が3月5日(月)から、新1年生が4月16日(月)から始まります!スタッフ一同、万全の準備をしてお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いします(各校舎での体験授業等も行っていますので、興味がおありの方はこちらをチェックしてみてください。)

(koda)

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ゲーム学習

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2007年 1月 14日 日曜日

 今週から、後期講座後半がスタートしました。早いもので、2006年度ジュニアスクールもあと6週で終了となります。

 今回は2年生の教室におじゃましました。久しぶりにいつものクラスに来て、子どもたちもちょっと照れくさそうな、嬉しそうな顔をして教室に入ってきました。

 1月初めの国語の授業は、「組になる言葉」を集めるゲーム学習。みんなで協力して、たくさんあるカードの中から、組になる言葉を集めていきます。例えば、「季節」を表す言葉。「春・夏・秋・冬」というように、カードを集めます。“対決じゃないよ”と言っているのに、たくさん集めた方が勝ちだと思ってしまう子どもたち。カードを見る目はまさに獲物を狙う目です。子どもたちは、競争となると本当に燃えますね。(^0^)

ゲーム学習 無事すべての組を作れた子どもたちに質問しました。「“あつい・さむい・すずしい・あたたかい”という組ができたけど、これは何を表す言葉かな?」何となくわかるんだけど、いざ説明するとなると難しいですね。「ん~~、え~~、なんだろう・・・おんどを表す・・・」なんと!! すばらしい答えが返ってきました。それを聞いた周りの子も「そうそう!」と納得。

 その後のプリントの問題も、みんなスラスラとできました。この子たちも、もうすぐ3年生。これからも、ものを知ること、考えることの楽しさをたくさん味わわせてあげたいものです。

(murakami)

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