年長児対象 玉井式「冬の体験授業会」のご案内

2019 年 11 月 11 日

 お子さんは現在何歳ですか? 今回は、弊社の指導対象年齢に至る直前の、年長児を対象とした催しについてご案内します。,現会員で、年長児のきょうだいをおもちのご家庭におかれては、無料の催しですのでお気軽に参加していただきたいと思います。また、お知り合いに年長児のお知り合いをおもちのかたがおられれば、誠に勝手ながら内容をご確認のうえ、この催しのことをお伝えいただければうれしいです。どうぞよろしくお願いいたします。

 早速、本題に入らせていただきます。この年長児を対象とした催しは、低学年児童向けに弊社が導入している「玉井式国語的算数教室」を実際に体験していただくために実施するものです。

 この講座は、そのユニークな呼称もさることながら、内容的にも大変個性的な講座です。「国語的算数教室」とは、「国語指導の要素(読解力育成)を併せもった算数教室」ということから名づけられたもので、基本的には算数学力の育成をめざしています。また、「玉井式」という冠は創設者である玉井満代先生の考案に基づく講座であるということを示しています。

 弊社はこの講座を8年前に正式導入しましたが、たちまち予想を超える評判をいただき、2年目には180数名の児童に通っていただくまでになりました。以来、毎年コンスタントに一定の通学生を抱える人気講座として定着しています(全国では約1万2千人の児童が受講しています)。

 この講座のいちばんの特色は、一般の低学年児童向け講座と異なり、基礎技能や知識を教えるのではなく、高学年以後に育ちにくい算数・数学の感覚的素養を磨くことに焦点を当てていることです。本ホームページでもう少し詳しくご説明していますので、まずはそちらをご覧いただき、そのうえでこの記事に戻っていただけるとわかり易いと思います。ご面倒ですがよろしくお願いします。

 ところで、人間の能力のなかには経験した分だけ脳が反応してその方面の素養が高まる時期をもつものがあります。これを臨界期、敏感期などと言いますが、この資質開花の最適期を過ぎると、同じ経験をしても同様の反応を引き出すことが難しくなります。

 たとえば、算数の図形や速さなどの単元は苦手とする子どもが多いことで知られます。これらの単元で求められる感覚的素養(直感力など)は、幼児期から9歳頃にかけての遊び(積み木・レゴ、タングラム、おもちゃ・砂場遊びなど)や学習を通して磨かれるものだと言われています。また、国語の読解力の能力差は、正式な文字学習が始まる小1からのおよそ3年間の読みの習熟に向けた学習の量的質的な違いがもたらします。読解力は大人になってからでも伸びますが、小学校入学からのおよそ3年間の伸びようはすさまじいもので、ここをうまく通過すると語彙力や思考力が一気に伸び、高い学力の持ち主になることができます。言うまでもありませんが、全ての教科の学習は、言語(特に文字言語)を介して行われるからです。

 ここで、人間の知的活動を支える2つの知能について簡単にご説明しておきましょう。前述の算数に関する感覚的な素養は、理系の学問に必須の能力で、流動性知能と呼ばれています。いっぽう、国語の読解力に象徴される言語系の能力は結晶性知能と呼ばれています。私たちが学問を修め、知的活動を推進していけるのは、この2つの知能の働きによるものなのですね。

 玉井式「国語的算数教室」は、学力形成を支える2つの知能が最も伸びる可能性をもつ児童期前半を生かし、アニメーションを使った楽しい学習を通して効果的にポテンシャルを高めることをめざしています。玉井式は、それを「イメージング力の育成」という言葉で謳っていますが、上述の流動性知能と結晶性知能の発達を促すこととリンクしています。たとえば、図形の見えない部分をイメージする、物語の重要場面をイメージするなどは、この2つの知能の働きによるものです。こうしたイメージングの能力を、アニメーションの活用によって上手に引き出しています。親しみやすいアニメーションは、子どもたちの興味・関心を引き出し、集中して課題の対象や場面をとらえる姿勢をもたらすからです。

 今回の体験授業会の対象は、まだ就学年齢に達していない子どもたちです。したがって、時間的にも短いため、講座のハイライトとなる重要な部分のみに的を絞って体験いただきます。

 少子化がすっかり定着した今日、産業界では人手不足が恒常化し、特に理系に強い人材が男女を問わず求められています。低学年児童期という固まらない段階で、理系の学問で求められるセンスや直感力を養っておけば、先々の可能性が大いに広がっていくことでしょう。

 女のお子さんは、放っておくと流動性知能の発達を促すような遊びの体験が不足し、算数を苦手としてしまうケースが多々あります(男子と女子では、遊びの志向性が大きく異なります)。いっぽう、玉井式の講座を受講した子どもたちの算数の成績は総じて良好です。特に女子はその成果が如実にデータにも表れています。このことは、理系の能力や適性に明確な男女差があるのではなく、才能を芽吹かせる体験をするかどうかのほうが重要なのだということを教えてくれるでしょう。

 お子さんの将来の進路の選択肢を考慮に入れるなら、児童期の段階で文系・理系に偏るのは望ましくありません。お子さんに宿っているかもしれない可能性の芽を、しっかりと育ててあげたいものですね。

 興味本位でも構いません。親子一緒のイベントのつもりでも結構です。就学前ですから、文字の読み書きを求める課題はありません。ぜひ一度参加してみてください。

 なお、本ホームページでご案内しているように、当日はお子さんには授業を体験していただきます。保護者には、簡単に玉井式の説明をした後、授業の様子を参観いただきます。さて、お子さんは興味津々に目を輝かせて授業に参加くださるでしょうか。お楽しみに!

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2019「3年生冬期集中講座」のご紹介 ~全4日間~

2019 年 11 月 4 日

 今回は、来春小学4年生に進級予定のお子さんを対象とする、冬休み期間の短期講座についてご案内します。対象年齢のお子さんをおもちでしたら、ぜひ参加をご検討いただきたいと存じます。また、もしもお知り合いで該当するご家庭がおありでしたら、この講座についてご紹介いただけると大変ありがたいです。どうぞよろしくお願いいたします。

 ご存知かと思いますが、弊社は広島県内の国・公・私立の中・高一貫校への受験(受検)を専門とする進学塾です。50年余り前の設立当初は、広島学院、修道、ノートルダム清心、広島女学院、広島大学附属への進学指導を活動の軸としていましたが、現在は他の私立一貫校や公立一貫校への進学指導にも力を入れています(実績については、当HPでご紹介しています)。

 ただし、私たちは単に子どもたちの志望校合格に向けた学力育成だけに注力しているわけではありません。中学進学後のさらなる学力伸長も視野に入れた学習指導を実践しています。

 目の前の受験合格だけを目的とするなら、入学試験で問われる知識や技能の習得に的を絞って指導し、ひたすら受験での得点力を子どもに身につけさせる方法もよいでしょう。しかしながら、それでは中学進学後に求められる学習姿勢の確立がおざなりになってしまいます。たとえば、大勢の教室で行われる授業にしっかりと耳を傾ける、授業後の復習をきちんとやりとげる、たくさんの宿題を優先順位に基づいてやりこなす。こうした自律的な学びの姿勢が未熟なまま中学に進学すると、後々まで苦労を強いられることになりがちです。

 中学受験の助走から中学校への入学までの時期(児童期後半)は、子どもが個性を確立していくとても重要な段階にあります。こうした時期に、テスト対応のみに明け暮れることによってもたらされる弊害は、ここでくどくど述べるまでもなく、みなさんご承知のことと思います。ところが、「どうしてもわが子をこの学校に入れてやりたい」という親心から、前述のような懸念があることに目をつぶり、合格優先の受験対策に走ってしまわれるケースもあるようです。

 こうした点に鑑み、私たち家庭学研究社は「子どもの学びの自立」や「確かな学習習慣の確立」などを、入試に対応する学力の育成と同等の重要な目標に掲げて指導にあたっています。無論、進学塾ですから最善の入試結果が得られるよう努力しているのは言うまでもありません。ただし、こうした方針を実行に移すにあたっては、大きな障壁となる問題が存在します。それは、子どもがまだ幼いため、学びの自立に向けたもどかしいステップを、子どもの成長に合わせて支援しなければならないということです。これは大変忍耐の要ることであり、易しいことではありません。しかし、「この勉強で受かったなら、先々も大丈夫だ」「この学びの姿勢を継続すれば、どの学校に進学しても大丈夫だ」という、大きな見通しを立てられるという点で、「これ以上の方法はない」と、私たちは確信しています。

 今回ご紹介する「3年生冬期集中講座」は、中学受験部門の入り口にあたる4年部の会員募集の一環として毎年実施している短期講座です。この講座に参加していただければ、お子さんには家庭学習研究社の授業(指導)がどういうものかを知っていただけるでしょう。また、保護者には家庭学習研究社の学習指導の基本的な手法や考えかたの一端をご理解いただけるのではないかと思います。

 無論、僅か4日間の講座(しかも最終日はテストのみ)です。この講座において学力が見違えるほど向上するわけではありませんし、学びの習慣や姿勢についても同様です。弊社がこの講座で意図しているのは、主に次のようなことです。

 勉強のよさや面白さに触れる体験。これは学習の意欲を高めるとともに、能動的な学びの姿勢を築くうえで不可欠なものです。また、学び直すことの効果を実感する経験をすると、復習の大切さを理屈のうえでも体感的にも理解し、「やらずにはいられない」という確固たる習慣が身につきます。授業のある3日間、その都度「今日はどんな授業だった?」とお子さんに尋ねながら、「やり直しが大切だよ」と言って促し、授業で使ったプリントを一緒に見ながらサポートしてあげてください。その結果、お子さんが最終日のテストで手応えが得られたなら、以後の学習によい影響が出てくるでしょう。

 無論、弊社は進学塾ですから、ほとんどのご家庭は中学受験を視野に入れておられると思います。しかしながら、これまでの勉強のプロセスはおそらく様々でしょう。授業の内容に対して、「易しい」と感じるお子さんもおられれば、「難しい」と感じるお子さんもおられるかもしれません。

 易しいと感じるお子さんには、問題の答えが合っていた場合でも、「どうしてこうなったの?」などと問いかけながら、考えかたをしっかりわかっているかどうかを確認するとともに、丁寧に考えて解くよう促してください。また、「難しくてよくわからない」と感じるお子さんの場合、無理にわからせるよりも、基本的なことがらに着目し、じっくりと考えたらできるところまでやっていただければよいと思います。大切なのは、パターンを覚えて正解する力をつけることよりも、知識を真に活用できる力を身につけることです。したがって、子どもたちには本講座を通じて考えることの楽しさや醍醐味を味わい、理詰めで問題解決にあたる姿勢を少しでも身につけていただきたいと願っています。

 なお、最終日に「まとめのテスト」を実施します。このテストで、「授業」と「家庭での復習」の組み合わせに基づく弊社のシステムに則った学習の成果を確かめていただきたいと存じます。「授業が楽しかった」、「家で復習したらテストでも手応えが得られた」――このような感想をもたれたなら、ぜひ弊社の4年部への入会をご検討ください

 もう一つお伝えしておきたいことがあります。それは、最終日のテストは単に講座での学習成果を確かめるだけでなく、弊社の4年部への入会の判定材料にもさせていただくということです(一定の成績をあげたお子さんには入会資格を進呈)。保護者におかれては、3日間の授業をただ受けるだけでなく、授業後の復習にも関心を寄せていただき、お子さんの復習をしっかりとサポートしてあげていただきたいと存じます。

 本講座には、毎年250~300名の子どもたちが参加しています。そして、テストでの成果を確認のうえ、多数の子どもたち(ご家庭)が入会しておられます。無論、「まずは試してみよう」というお気持ちでの参加も歓迎いたします。「塾に行かせてみようか」「中学受験にちょっと興味が湧いてきた」という段階のご家庭におかれても、ぜひ参加してみてください。費用はできるだけかからないよう配慮した講座ですので、お子さんの学力状態や反応を確かめるだけの目的で参加されても得られるものはあると思います。どうぞお気軽に!

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私学教育のよさに触れてみませんか? ~イベントのご案内~

2019 年 10 月 25 日

 毎年11月になると、弊社では冬休みの講座と次年度講座の会員募集を開始しています。こうしたタイミングと連動し、「私学のよさを少しでも多くの保護者に知っていただこう」という趣旨に基づくイベントを開催しています。「そろそろ受験や進学について具体的なプランを立てよう」と考えておられる保護者にとって、この催しが参考になれば幸いです。今回は、このイベントの大まかな内容をご紹介しようと思います。

 今年は広島学院とノートルダム清心の先生をお招きし、「学院と清心、素顔の魅力がここに!」(副題:お堅い印象だけど、実はフレンドリー)というタイトルを掲げて開催します(11月15日実施。参加方法は弊社のHPでご案内しています)。当日は、広島学院の広報部長である倉光望先生と、ノートルダム清心の校長である神垣しおり先生を話者としてお招きしています。倉光先生は、祖父、父、ご自身と3代にわたって広島学院で教師をしておられ(ご自身も学院卒業生です)、広島学院のことを知り尽くしておられる先生です。また神垣先生も清心の卒業生であり、大学卒業後に母校の教師として赴任され、長きにわたって活躍されています。昨年から校長を務めておられます。

 このようなお二人の経歴は、私学出身者ならではのもので、一般の公立学校出身者ではあり得ないことです。母校の教師として奉職し、一生を母校の教育活動に捧げる。お二人の人生の歩み自体が、私学のよさを端的に物語っていると言えるでしょう。本催しで話者を務めていただくにあたり、これ以上ふさわしい方々はないと言っても過言ではありません。

 では、早速この催しの内容を簡単にご紹介しましょう。以下のような4つのプログラムで構成されています。

 近年は全国的に公立一貫校が増えています。広島でも、併設型、中等教育学校、全寮制と、多様な受け皿が整えられつつあります。

 ホームページや学校案内書などを拝見すると、中・高一貫校の教育はいずれも6年間というスパンを最大限に生かすよう配慮されており、私学か公立学校かによる違いはさほどないように見えます。それなら、学費負担が少ない公立一貫校のほうに惹かれる保護者も少なくないでしょう。しかしながら、私学にはそもそも設立に至る背景があり、設立者の教育にかける情熱、学校固有の教育方針や目的が存在します。よって、その学校ならではの教育成果が存在します。それが私学で学んだ生徒の人生の歩みに有形無形の違いをもたらすのです。私学教育のメリットを大いに研究し、「どの学校がわが子にとって最適か」をじっくり検討していただきたいですね。

 さて、4つのプログラムについて、もう少し説明をさせていただこうと思います。

 まず第1部ですが、広島学院とノートルダム清心が設立された背景を知り、どのような人間を育成することを目的とする私学かを知ることは、学校選びの第一歩として欠かせないことです。最難関であり、大学進学に強いからという理由だけでなく、「私学としてのスピリットに触れ、『ぜひこの学校へわが子を通わせてみたい』という気持ちになっていただきたい」というのが、お二人の先生の偽らざる思いでしょう。まずはこの第1部で、両校の私学としてのアイデンティティを保護者に感じ取っていただきたいですね。卒業後の人生にも関わる、大切な学校選択の軸を得られるかもしれません。

 第2部は、一般に流布しているステレオタイプの学校イメージが、実際のところ的を射たものなのかどうなのかを、生徒さんへのアンケートやインタビューなどを通して検証し、両校の実相に触れていただこうという趣旨で企画しました。「最難関校」+「カトリック」=真面目でスマートという、一般に流布するイメージはほんとうでしょうか。とは言え、本催しの副題を「お堅い印象だけど、実はフレンドリー」としていることから、みなさんすでにお気づきのことでしょう。どんなに優秀な生徒さんでも、ミドルティーン、ハイティーンの子どもであるという事実は変わりません。それなのに学校のイメージにそれぞれ個性が形成されていることこそ、私学の魅力なのだと言えるでしょう。資料や映像で、学院生、清心生の実際の様子ぜひお確かめください。

 第3部は、第2部で広島学院と清心のイメージと実相とをつまびらかにしたところで、先生がたに自校の教育の特性について語っていただきます。6年間の学校生活を通じて、生徒にどのような変化や成長がもたらされるのか、それはどのような教育実践によるものか、などについてご理解いただけるのではないかと思います。同じように6年間通っても、学校によって子どもに浸透していくものは異なります。その違いはどこにあるのかに気づくことも、学校選択を誤らないための重要なポイントとなるものです。私学の教育特性について、具体的にふれていただけるコーナーです。「この学校は、わが子に合っているかどうか」の判断に役立つ、最も根本的な情報源が得られることでしょう。

 最後の第4部は、毎年同趣旨に基づいて設けている人気コーナーです。保護者にとって、「知りたいけれども、大勢の前では質問しにくい。しかも重要なこと」――こんな項目を選りすぐり、弊社の担当者からお二人の先生に質問を投げかけ、当意即妙にお答えいただきます。テンポのよい進行を心がけ、できるだけ多くの質問を扱いたいと思っています。質問にお答えいただく形式ですと、ただ知りたいことについて情報が得られるというだけでなく、話者の先生がたのお人柄に触れることもできます。また、かしこまった話でないため、学校に対する親近感も湧いてくるというよさがあります。さて、みなさんの知りたいことは何ですか? みなさんの知りたいことが質問に組み入れられていればよいのですが。

 

 学校の先生をお招きして、自校について語っていただく。それなら「学校説明会があるじゃないか」と思われるかたもおありでしょう。しかしながら、学習塾がお招きして私学の先生がたにお話しいただく形式は、学校説明会とは違ったよさを生み出します。正式な催しという印象が薄まり、もう少し打ち解けたくつろいだ雰囲気が醸されますので、先生がたの話もリラックスしたものになり、勢い話の内容も変わってきます。その結果、思わぬよい話が聞けることもあります。

 また、催しのタイトルや、取り上げるテーマ・話題は全て弊社が企画したもので、そこには弊社の受験や進学についての方針が反映されています。第4部の質問などはそうした色彩がより濃いものになっています。どういうことかと言うと、「私学で高いレベルの教育を受けるにあたっては、受験生としての相応の心構えが必要である」と私たちは考えています。それが何かについて保護者に気づいていただきたいと願って行事の内容を煮詰めました。

 志無くして勉学での成長は見込めません。具体的には、学びに対する主体性や自律性を携えた人間に成長していくことを視野に入れた受験勉強の実現が肝要です。そのことは、進学する一貫校の学習レベルが高ければ高いほど当てはまります。「この学校に行ってよかった」「僕にとって、私にとって最高の学校だった」と自校について語っている卒業生の方々には、学校の掲げる方針を受け入れ、自ら学ぼうという気概や実行力を携えているという共通点があります。このことから見通せることこそ重要ではないでしょうか。

 本催しを通じて、以上のようなことを保護者に感じ取っていただきたけたなら幸いです。本催しが、最善の進路選択をするうえでお役に立ち、さらにはお子さんの将来に向けたビジョンの形成にあたって参考になれば幸いです。この催しは、お子さんをおもちの保護者ならどなたでも参加OKです。もちろん、現在弊社の教室に通っておられるかどうかも問いません。興味をもたれたならぜひお越しください。

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カテゴリー: お知らせ, 中学受験, 行事のお知らせ

勉強を嫌がらない子どもにするために その2

2019 年 10 月 14 日

 今回も、引き続き幼児や小学校低~中学年児童をおもちのご家庭に向けた記事をお届けしようと思います。話題は表題の通りです。お子さんの中学受験を視野に入れておられる保護者、お子さんの学力形成に関心をもっておられる保護者の参考にしていただけたなら幸いです。

 前回は、「知りたい」という知識欲に突き動かされて学習に取り組む子どもと、親に促されてしかたなく勉強する子どもでは、学習成果に大きな差が生じるということを、琢磨武俊先生(東京都立大学名誉教授)の著作の一部を引用しながら、筆者の考えを加えてお伝えしました。。

 小学生の場合、自発的な勉強を奨励しても、それだけでは期待通りに子どもはやってくれないものです。これは、まだ内面の成長が未熟で、「何が最も大切か」の認識や、やるべきことの優先順位の判断が甘いからだと思われます。その結果、目先の誘惑や目の前の関心事に振り回されてしまうのでしょう。しかしながら、やるべきことをわきまえているかのように、率先して勉強に取り組んでいる子どもも大勢います。弊社の教室に通う低~中学年児童のなかにも、いつでも楽しそうに授業に耳を傾け、伸び伸びと学んでいる子どもたちが多数います。こういう子どもを育てられた保護者には、心から敬意を表さずにはいられません。これこそが子育ての成果に他ならないからです。

 では、何でも知ろうと積極的に調べたり考えたりする姿勢をどうやって子どもに植えつけたらよいのでしょう。少なくとも一朝一夕に身につくものではないことはみなさん先刻ご承知だと思います。ずばり、日頃の親の小さな働きかけ、努力の積み重ねしかないでしょう。前回、子どもが何かに興味をもったときの親の対応の例をご紹介しました(子どもが、「コーラを飲んでもトマトジュースを飲んでも、オシッコはなぜ同じ色なの?」と尋ねたときの対応)。ああいった、子どもの何気ない質問の瞬間を生かしたいものです。

 しかしながら、現実にはすでに「勉強しなさい」を繰り返した結果、子どもが「なぜ?」と、親に質問を投げかけてこなくなりつつある家庭もおありかもしれません。どうしたらよいでしょうか。その場合、親から不思議の例を挙げ、子どもに興味をもたせたり、考えさせたり、一緒に調べてみたりする機会を積極的につくってみたらよいと思います。

 たとえば、科学的なことに興味をもたせたい場合、「好奇心をそだて考えるのが好きになる話365」(ナツメ社こどもブックス)という本があります。これを使って、毎日ひとつの「なぜ」を取り上げては解決する楽しい時間をつくるのです。言葉の知識を増やしてやりたい場合には、子ども向けのことわざ辞典を一冊買い、毎日ひとつずつ諺の勉強を一緒にするというのも面白いと思います。「藪をつついて蛇を出す」「猿も木から落ちる」など、ほとんどのことわざは事実をそのまま示すのではなく、超現実的で象徴的な事例をあげたものですから、それをもとに一般化して考える姿勢が育ちます。「このことわざは何を言おうとしているのか」を考え理解することで、抽象的思考力を伸ばすこともできるでしょう。うまく親がリードすると、お子さんは大変喜ぶと思います。

 無論、他にもっと面白いアイデアをおもちのかたもおありでしょう。取り組みやすい、親にも負担が少ない方法を一つに絞り、ずっと親子で続けていくと効果が必ず得られると思います。ぜひ試みてみてください。

 子どもと一緒に考えたり調べたりするときに親が留意すべきことは、子どもの考えを否定しないこと、子どものまどろっこしい話に耳を傾けることです。これは子どもの立場になってみれば当たり前のことですね。自分の考えを否定されたあと、「一緒に調べてみよう!」と言われても、到底その気になれるものではありません。"強制”のにおいを子どもが感じ取ってしまう恐れも多分にあるでしょう。たとえ思考が稚拙で話下手であっても、子どもが考え、説明しようとすること自体に価値があります。うまくできない子どもを変えるための働きかけですから、親は辛抱強く、「子どもが反応を示したこと自体がチャンスなのだ」と受け止め、子どもの言葉に肯定的な姿勢で耳を傾けることが何よりも大切でしょう。

 さて、子どもが頭の中に宿らせた不思議を解決し、新たな知見を得ることを楽しいと感じるようになったなら、やがて子どもの知性開花に向けたよい兆候が表れるようになっていきます。前述の琢磨先生は次のように述べておられます。

 まず学習態度(=授業で得るものが多い)、特に学校や塾の授業を聞く姿勢にはっきりとした違いが見られるようになります。知的興味を携えた子どもは、先生の話に耳を傾ける姿勢をもっています。そういう子どもになっていくのです。ちゃんと聞くと、授業の内容も面白くなり、より興味が高まったり、知りたいという気持ちが強くなったりします。当然ながら、一回の授業で得られる知識や情報の量が、ちゃんと聞いていない子どもより圧倒的に多くなるのです。授業というのは、最も大切で基本的なことを選りすぐって行うものですから、それをどれだけ聞いているかによって基礎の身につきようや学習の発展性が格段に違ってくるのです。

 次に、読書習慣(=圧倒的な読書量)に大きな違いが生じてきます。知的好奇心の豊かな子どもは、文字の読み書き学習にも興味を示しますから、リテラシーの確かな基盤が築けます。知りたがりの子どもにとって、それは熱心な読書活動への起爆剤に他なりません。その量たるや圧倒的と言ってもよいほどで、これがますます知識量を増やし、思考のレベルを高めていきます。小学生というのは人生経験が短いだけに、読書や会話の質・量の違いが個々の知識・思考レベルに大きな違いをもたらします。中学受験においても、読書量の多い子どものほうが圧倒的に有利になるのは疑いのないことと言えるでしょう。一般に、読書量は小学生時代がいちばん多く、中学生、高校生になるにつれて減って行きます。小学生のうちに豊かな読書生活を送り、知的成長の流れをしっかりと築いておきたいものです。

 三つ目に、何かに夢中になれる(=伸びしろを育む)という傾向を生み出します。知的好奇心が旺盛な子どもほど、好きになれるものと出合える確率が高いのは言うまでもありません。機械いじり、昆虫採集、スポーツ、音楽など、興味の対象が直接勉強に関係のないものであったとしても、まったく問題ありません。好きなものに打ち込んだ経験をもった人は、のちに専門分野を得たときに伸びる確率が高いのです。何にでも興味をもち、自分で調べて知的欲求を満足させようという姿勢をもっていることが、好きになれるものとの出合いを生み、さらには人間としての大成にもつながっていくのですね。

 以上の三つについて、今から親としてサポートできることはないでしょうか。きっとみなさんの家庭やお子さんの状況に応じていろいろあると思います。「今すぐには思いつかない」というかたのために、筆者がお伝えしたいことは次のようなことです。

 まず、学習態度に関連して。日頃から、子どもの話に辛抱強く耳を傾けてあげてください。これまで何度かお伝えしたことがありますが、男の子の話しぶりはいかにも稚拙でまどろっこしいものです。だからこそ、子どもには話す練習が必要です。おかあさんに話しかける場をもらえれば、子どもは少しずつまとまった話ができるようになります。また、おかあさんがちゃんと聞いてくれることは無言の教えになり、他者の話に耳を傾ける姿勢が育ちます(何しろおかあさんが一生懸命に聞いてくれるのですから、「人の話は聞くものだ」という観念が育ちます)。授業をちゃんと聞けるのは、生まれつきの能力ではなく、おかあさんの努力の賜物なんですね。

 次は知識の発達を促す読書に関して。おかあさんといろいろな疑問について考えを語り合ったり、一緒に調べたりする経験は、知識欲を大いに刺激します。それは文字の習得にも好影響をもたらします。2年生ぐらいになると本を一人で読めるようになりますから、この知識欲が読書へと向かっていくのは必然の成り行きでしょう。子どもの好奇心を育てる親の対応は、「読書をしなさい」と言わなくても子どもを活発な読書活動へと向かわせる効果も引き出すのですね。子どもが勉強している時間におかあさんが読書をするというのもいいかもしれません。その様子を見せることで、子どもの読書意欲をさらに刺激することができるでしょう。

 最後に、夢中で取り組む姿勢を育むことに関して。子どもが何かに興味を示して行動を始めたとき、大人は「そんなこと、何の役にも立たない」と言って、やめさせることもありがちです。しかし、功利的な考えを挟み込まず、「子どもの好きという気持ちや興味を尊重する」という親の姿勢が、すばらしい成長を引き出すことは少なくありません。まずは、わが子の興味関心が何にあるかをさりげなく調べてみましょう(観察眼を発揮しましょう)。そして、その方面の話題をタイミングを見て話題にしてみましょう。お子さんの目が輝くかもしれません。何かに夢中になれる体験に恵まれると、やがて夢中の対象が変わったときにも同じように一生懸命になれるものです。当然、成果も生まれますし、その道の専門家にまで到達することだって珍しくありません。

 どうでしょう。これまで、わが子に勉強を押しつけてきたという後悔があったとしても、今から修正していけばいいのです。まだまだ子どもは固まる年齢ではないのですから。これまでの対応を変え、わが子が伸び伸びと学ぶ姿勢を築いていくようサポートすれば、子どもの将来は大きく変わることになります。もしも、これまで通り子どもに勉強を押しつけた場合どうなるか、そのことを想像してみればあきらかでしょう。親に求められるのは、親がなすべきことは、子どもの将来を見通した対応です。親として今してやれることを、精一杯やっておきたいものですね。

子育ては、それぞれの子どもに人生で一回きり。時間は巻き戻しできません。"今”を、後悔の残らぬものに!

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カテゴリー: アドバイス, 子育てについて, 家庭での教育

勉強を嫌がらない子どもにするために その1

2019 年 10 月 7 日

 今回と次回の記事は、幼児~小学校低・中学年児童をおもちの保護者を念頭に置いたものです。やがて弊社の教室に通って中学受験に備えた学習をされるようになったとき、十分な成果をあげられる子どもにするうえでどんな点に配慮したらよいのかについて参考にしていただけたなら幸いです。

 さて、早速本題に入りましょう。多くのおとうさんおかあさんは、わが子に「勉強の好きな子どもになってほしい」と願っておられると思います。ところが現実はどうでしょう。親の願望とは裏腹に、「うちの子は勉強を嫌がって困ります」と嘆いておられるケースが多いのではないでしょうか。今回はそのことについて考察しながら、子どもの勉強に対する受け止めかたや取り組みの姿勢をいかにして健全なものにするか、そのための親の関わりかたについて話を進めてまいりたいと思います。

 はじめに、「なぜ勉強嫌いの子がこんなにも多いのか」ということについて考えてみましょう。これはある意味簡単に結論が見出せそうな問いです。みなさんの子ども時代を振り返ってみてください。勉強が好きでなかった人は、その理由を考えてみてください。

 心理学者の琢磨武俊先生(東京都立大学名誉教授)の著作にこんな記述がありました。

 小学校6年生の子どもたちに、母親からもっとも多くいわれる言葉は何かと聞くと、ほとんど異口同音に、「勉強しなさい」ということであるという。
 ある研究所が主催して、夏休みに小学生の合宿を行った。五泊六日の日程で五十名くらいが参加した。子どもたちは自分たちで食事をつくり、水あそびをし、虫を追い、花火を上げた。最後の晩、火のまわりにみんなが座り、話し合った。何が楽しかったかと聞かれて、ここではお母さんから勉強しなさいとか、宿題はどうなっているの、などと言われなかったことだと答えたそうである。この合宿に参加したのは、とくに勉強の嫌いな子どもたちではないのである。
 勉強というのは、やりなさいと強制されてやり始めるような受動的なものではないはずである。身動きもできないように追いつめられて、いやいや始めた勉強が大きく実を結ぶことは、どうも期待できないようである。

 上記の文を読みながら、思わず頷かれたかたは少なくないのではないでしょうか。今子どもに「勉強しなさい」と口が酸っぱくなるほど言っている親も、子ども時代には同じように親から「勉強しなさい」と言われ続け、うんざりした経験が数知れずあることでしょう。ですから、実は「勉強しなさい」の言葉は利き目がないばかりか、むしろ逆効果を招くものだということは自らの体験でわかっておられます。

 それなのに、目の前にわが子がいると「勉強しなさい!」と口走ってしまう。それはなぜでしょう。親というのはどうも、ことわが子に対しては短絡な対応をしてしまいがちで、我慢強くゆっくりと期待する方向へ導くことができません。つまり高等戦術が苦手なんですね。いつも忙しくしていて気持ちに余裕がないうえ、相手が遠慮の要らない近親者、まして自分の子どもですから、冷静で慎重な対応をすべきだと思っても、先に感情に突き動かされた言葉が出てしまうのではないでしょうか。しかしながら、これでうまくいくことはまずありません。

 子どもはもともと知ることが大好きで、新奇なものを見ると「これは何だろう」と知りたがるものです。特に幼児期から児童期前半までの子どもにはそういう傾向が強くあるものです。前述の琢磨先生の著作に、次のような場面を目撃した様子が書かれていました。

<親の対応例>
A:「変なこと聞かないで。もう、おバカさんなんだから!」

B:「面白い質問ね。なかなか答えるのは難しいけど、たぶん口の中に入ったものは、胃や腸などで混ぜられたり溶かされたりしているうちに~」

 おかあさんの説明が十分でなかったとしても、Bのような対応をすれば、子どもはますます好奇心を駆り立てられるし、図鑑などで調べようという意欲をもつことでしょう。

 この場面において、件(くだん)のおかあさんはAのような対応をされていたそうです。琢磨先生は、その様子を見て、「子どもが大きな声でオシッコと言ったのが気に入らなかったのだろうが、この場面では少しも不潔なイメージを与えるものではなかった。せっかくのチャンスだったのに残念なことだ」と述べておられました。そして、子どもの好奇心から来る質問への対応の重要性についてこんな指摘もされていました。

 子どもの多様な質問に誠実に、その子どもに理解できるように答え、その子がいま何に興味をもっているかを察知し、その興味の目を育てるように、育てるようにと配慮している親、言葉をかえていえば、子どもの内側から湧き出てくるエネルギーを尊重し、それが消えることのないように工夫をしている親と、勉強ということで強制し、拘束するようにして一方的に教え込もうとする親と比べた場合、どちらの子どもが伸びていくだろうか。

 のちに勉強がいやになり、しぶしぶと受け身のかたちで机に向かうのは、後のタイプの親に育てられた場合である。子どもの成長の過程で、どんなことをしてでも教え、しつけていかなくてはならないことはある。たとえば世の中のきまりとか規則を教えていく場合で、矯正することが必要なこともある。しかし、教えられるもののほうに学びたいという気持ち、さらに学ぶことがおもしろいと思う気持ちがなくては、大きな成果は期待できないのである。

 この言葉は、筆者を含め子育て経験のある人間にとって誠に耳の痛いものであろうと思います。親の求める勉強の成果が、「何をどれだけ覚えたか、身につけたか」のほうに偏ってしまうと、「もっと、もっと」と勉強を強制する方向に向かいがちです。しかし、より大切なのは子どもの知りたいという欲求に応えてやり、更なる知識欲を引き出してやるような関わりなんですね。

 中学受験をめざすにあたって、知識欲旺盛で解き明かすことに熱心なタイプ(自ら学ぼうとする姿勢をもった子ども)、学びに主体性を欠く受動的な取り組みをするタイプ(親に言われてしかたなく勉強する子ども)、どちらがより大きな成果をあげるでしょうか。それは言うまでもありませんね。前者のような子どもにしませんか? 次回は、そのために親は今どういうことを配慮したらよいかについてお伝えしようと思います。

 ※今回の記事は、琢磨武俊氏の文献(「伸びてゆく子どもたち」中公新書773)を参考(一部引用)にして作成しました。

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