11/1(土)「中学受験フォーラム」のご案内

2025 年 10 月 3 日

 10月を迎え、ようやく秋らしくしのぎやすい毎日がやってきました。秋になると、中学や高校では文化祭や体育祭などの様々な学校行事が次々に行われます。同時に、オープンスクール、学校説明会など、来春新たな生徒さんを迎えるための募集活動も活発化します。そうした動きと相まって、中学受験を視野に入れておられるご家庭におかれても、お子さんの進路を選定するための情報収集に向けた意識も高まりつつあるのではないでしょうか。

 そこで来る11月1日(土)、弊社では「中学受験フォーラム」(副題:私学の魅力再発見)という呼称の催しを開催することにいたしました。この催しは2年ほど前に始めたもので、学校説明会に代表されるようなオフィシャルな催しではなく、受験生の保護者の方々が「知りたいけれど、公式の場では話題になりにくい、保護者からは質問しにくい情報が入手できる場」として始めたものです。

 初年度は、広島学院の先生2名をお招きし、「私立一貫校という教育環境のよさ」「私学で著しい成長を遂げている生徒の特徴」「広島学院はどんな考えのもとで生徒の指導にあたっているのか」などについてお話しいただきました。また、弊社の校舎長も話者として加わり、「(テストの得点力以外で)私学で学力を伸ばすために必要な準備」などについてお話ししました。

 また昨年は、広島学院の先生2名、ノートルダム清心の先生2名に話者として参加いただき、「私学の授業と課外活動の実際」(私学教育は公立学校とどこが違うか)、「私学で生き生きと学ぶ生徒のよもやま話」「私学の価値は大学進学実績だけではない」などをテーマにお話しいただきました。

 今年のテーマは、「私学での学びと将来へのかじ取り」となっています。話者としてご協力くださるのは、広島学院と広島女学院の先生がたです。当日は「私学6か年一貫教育という環境のなかで、生徒さんたちはどのようなプロセスを経て、将来の進路を決めているのか。そして、学校は生徒さんの進路決定プロセスにどう関わっているのか」などについてお話しいただきます。中学高校生にとって、自分が何に向いているのか、先々何を生業として生きていくべきかを考えることは、大学への進学にあたって避けて通れない重要な問題です。これに関して、私学で学ぶ生徒さんの実態を知るための機会を提供したいと考えています。

 本催しは無料です。興味をおもちになったかたは、お気軽にお越しください。なお、参加にあたっては予約(後でご案内します)が必要です。以下に本催しの実施要項を掲載していますので、まずは目を通していただき、参加をご検討ください。

2025「中学受験フォーラム」実施要項

対  象/

1.家庭学習研究社1~6年部会員保護者

2.小学生をおもちの保護者(非会員のかた)

実施日時/11月1日(土)10:30~12:00

会  場/西区民文化センター2Fスタジオ (広島市西区横川新町6-1)※JR横川駅南  口の斜め手前。

定  員/145名

話  者/広島学院…阿部祐介校長・築田航太朗先生(広報)

     広島女学院…渡辺信一校長・中村紀子先生(高校教頭)

テーマ/「私学での学びと将来へのかじ取り」

構  成/

1.AI時代を生き抜くために求められる能力とは!?

2.私学の生徒の進路選択にみられる新たな動向は?

3.6か年一貫校で学ぶ生徒の進路決定のプロセス

4.広島学院・広島女学院の生徒さんの進路選択状況

5.私立一貫校の未来に向けた展望

(私学として変わるべきもの、変わるべきでないものをどうとらえているか)

詳細・申込はこちらをクリックしてください

 AIを基軸とした省力化、効率化の時代においては、ただ社会の枠組みのなかで「あてがわれた役割を担うことで生きていければ」という消極的な姿勢の人間はよい人生を送れません。それどころか、職業が決定するまでのプロセスにおいても後手を踏み、苦労を強いられることになります。自分は何に向いているのか、ほんとうにしたいことはどんなことなのかを早くから自分に問いかけるべきでしょう。そして、様々な形で情報を入手したり、興味にあることに触れてみたりする体験を通して、自分の進むべき道を積極的に見つけ出せば、自分の望む人生を手に入れられる確率が高くなるでしょう。

 そこで今回の催しにおいては、AI時代を生き抜くための要件とはどういうものか(どんな能力が求められるのか)、私学で学ぶ生徒さんはどのようなプロセスを経て将来の進路を決めているのか、広島学院と広島女学院の生徒さんの進路選択に何らかの新しい傾向が生じているのか、などについて先生がたにお話しいただこうと思っています。今日の中学高校生の進路選択、進路決定の現状は、おそらく保護者の中学高校生時代とは変わっているでしょう。そのことを本催しで確かめ、これからの受験準備や受験校選択をするうえで参考にしていただければ幸いです。

 なお、今回の催しの話者は上記要項でご紹介しているように、広島学院から阿部祐介校長と広報担当の築田航太朗先生(広島学院卒業生)広島女学院から渡辺信一校長と高校教頭の中村紀子先生(広島女学院卒業生)をお招きしています。ともに伝統あるミッションスクールとして広島で知らない人はいないほど有名な私学ですが、4名の先生がたのお話は、受験準備期の家庭教育の在りかたを問い直すうえにおいてもお役に立つのではないかと思います。

 奮って参加ください。

 

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男の子と女の子はこんなにも違う!?

2025 年 9 月 18 日

 今年の夏は例年にまして蒸し暑い日が続きましたが、ようやく少しばかりしのぎやすくなってきたように思います。みなさんのお子さんは体調を崩すことなく夏を乗り切ってこられたでしょうか。まだ当分暑い日は続きます。日々の体調管理には十分ご配慮ください。

 さて、弊社の後期講座が始まって3週間近くが経過しました。先日は後期第1回目のマナビーテスト(2週間に1度の単元テスト)が実施されましたが、お子さんは手ごたえを感じておられましたか?夏休みの頑張りの成果が実を結ぶといいですね。これからしだいに秋は深まり、勉強にもスポーツにも絶好の季節がやってきます。この時期に受験勉強のギアを一段と上げていきたいものです。

 受験勉強は毎日の積み重ねです。やったりやらなかったりでは成果は得られません。ご存じのように、弊社のカリキュラムは2週間をひとくくりにした単元構成となっています。そして、2週目の週末には全員で学習成果を競い合うテスト(上述のマナビーテスト)が行われます。このサイクルを体に染み込ませ、やるべきことに無意識のレベルで取り組んでいく状態をまずはめざしましょう。勉強の自立は、習慣づけと深く連動しています。時間が来たら当然のごとく体が机に向かい、その日のメニューに沿って勉強に取り組む毎日を確立することが何より大切です。安定して平均点以上をとれるレベルにこぎつけるには、まずもって学びの習慣を浸透させることが大前提となります。

 この学びの習慣を浸透させるまでが第一関門です。今現在、お子さんの取り組みが不規則だったり、甘かったりで、フォローに追われているご家庭はありませんか? 勉強を軌道に乗せるためのサポートで配慮すべきことは、男の子と女の子とではだいぶ違います。今回は、勉強の取り組みに見られる男女の違いにスポットを当ててみようと思います。特に、男の子の扱いで苦労しておられる保護者(主としておかあさん)が悩みがちな点と、対処法について参考にしていただければ幸いです。

 おかあさんがたから、しばしば「男の子は理解しがたい」という声が寄せられます。やや大げさに言えば、「同じ人間とは思えない」ということのようです。たとえば、「勉強に計画性がないんです。やるべきことはわかっているはずなのに」「何をするにもいい加減で、細かい注意力がたりません」「まともに勉強をしていないのに、叱ると、『ちゃんとやっているよ!』と、言い訳をします」「テストで最悪の成績を取ったというのに、反省は一瞬ですぐ元通りなんです」などのように、フォローしようにも取り付く島がなく、途方に暮れているおかあさんが結構おられます。

 小学校高学年の男の子は、口こそ達者になりますが、考えが安易でやることが雑です。そして、叱られると言い訳や口答えをします。業を煮やしたおかあさんが声を荒げると、興奮してわけのわからないことをわめきます。実のところ、男の子は少しでも興奮すると、ただでさえ理路整然とした話ができないのに、自分がなぜ親に叱られるような振る舞いをしたのかを言葉で説明できなくなるのです。児童期までの子どもは自己中心性が強いのが特徴ですが、男の子は特に精神面の発達が女の子よりも遅く、「ちゃんと説明していなくても、親にわかってほしい」という理解に苦しむ幼児的側面があるのです。

 男の子の感情の昂ぶりは、扁桃体という古い脳部位の働きによるものです。これを抑制し、自分の思いをきちんと説明するには、知性の座である大脳新皮質との連携がが必要です。しかし、男の子には扁桃体と大脳新皮質との連絡網がありません。そこで、親に叱られて腹を立てると、扁桃体から発した興奮が制御不能になってしまい、落ち着いた会話ができない状態になってしまうのです。以上は、アメリカの研究者の書物にあった説明を手短にご紹介したものです。その書物に男の子の特徴が記されていたので、かいつまんでご紹介してみましょう。下図をごらんください。

 

 これを見ると、ある程度男の子というものがおわかりいただけるでしょう。男の子の特性を知ると、頭ごなしに叱っても効果は期待できないことがわかりますね。

 

 

 つぎに女の子の特徴を見てみましょう。だいぶ男子とは異なります。リスクを取りたがる男子と比べ、むしろリスクを回避したがります。男子よりまじめで、コツコツ取り組むことができます。しかし、やや自己評価が低く、何事も楽天的にとらえることができず、不安に陥りやすいのが特徴です。

 

 もっと頑張らせたいとき、男子にはガツンと叱り、さっと切り上げる方法が効果的ですが、女子には必ずしも適切ではありません。むしろ能力を肯定的に指摘し、あきらめないよう精神的に支えて励ますのが有効です。

 

 おかあさんにとって、男の子は別種の生き物のようにわからない面が多いのに対し、女の子は同性であるために心を通じ合わせやすいものです。ただし、互いの気持ちがわかるがゆえの問題もあります。成績不振が長引いたり、自信喪失に陥ったりしたとき、親と子が同じようにネガティブ思考に陥り、「このままだと志望校への合格は難しいかもしれないね」などと一緒に落ち込んでしまうこともあります。お子さんが不安と葛藤しているように見えるときには、「あなたなら絶対大丈夫よ。今までの努力は絶対に無駄になんかならないよ!」と勇気づける役割を担うべきでしょう。

 さて、何をするにつけ楽天的で、自分の成績の実態に目を背けるかのように能天気な状態を続ける男の子に対し、おかあさんはどう対処したらよいでしょうか。まずは、男の子特有の欠点を受け入れることが重要でしょう。そして、感情的になって叱らないことです。できるだけ冷静さを保ち、「今のままでよいと思う? このままだとどうなるかな? 受験はあなたのことだから、誰もあなたを助けてくれないよ」と、少し突き放して考えさせるのも効果があるかもしれません。そして、「いろいろ言い訳をしたり逆らったりしていても、親の気持ちは伝わっているはず」と気長に構えることです。そういうゆとりをもったら、感情的に叱ることはなくなるでしょう。

 ただし、叱るときには親が本気でいることを悟らせることが必要です。何かをしながら叱るのではなく、子どもの横に座り、しっかりと子どもの目を見据えて親の気持ちを伝えるべきでしょう。そうすれば、感情に任せた反発はしなくなります。子どもの気持ちを落ち着かせ、聞く耳をもたせたうえで叱ると、同じことを言ってもより効果が高まります。具体的には叱りの言葉を伝える前に、日ごろ親が子どもに感謝していることや、子どもの評価できる点を伝え、そのうえで親として気になることを伝えたり、改善すべき点を伝えたりすれば、子どもは親の言葉をきちんと受け止めることでしょう。

 もう一つ、男の子に対してはよい行為を見逃さず、おだてに近いくらいほめることです。根拠のあることならほめられて悪い気がするはずがありません。気分が乗ったら男の子の行動は変わります。とにかく何であれ「自発性的行動」が見られたらほめたたえてやりたいですね。この繰り返しが、「おかあさんは、やるべきことを自分からやろうとしたらすごく喜んでくれる」という意識を浸透させます。学習の習慣づけが当面の課題なら、この自発性を評価する親の姿勢は必ず習慣づけを後押しする効果があると思います。さらには、子どものやったことに対して結果よりも、自発性や努力のほうに親が着目していることを子どもが理解すれば、叱ったときの効果も高まります。

 今回は、男の子と女の子の違いについて着目してみましたが、おかあさんがたの悩みの種になりがちなのは圧倒的に男の子のほうです。それには近年の家族構成の傾向にも原因があります。少子化が長く続き、おかあさんがた自身が男のきょうだいのいない家庭で育っているケースが多く、それが少年期の男の子というものを知らない、理解できない原因となっているようです。お子さんの気になる状況が目についたなら、男の子に有効なアプローチ、女の子に有効なアプローチを念頭に置き、効果的な対処法を見つけていただきたいですね。

 なお、今回お伝えしたことはおおよその傾向ですから、なかには当てはまらないお子さんもおられると思います。慎重で何事も早めに計画を立てて取り組むタイプの男の子もいますし、男の子顔負けの特徴をもった女の子もいます。お子さんの現状を振り返り、今回の記事で参考になりそうな点を役立てていただければ幸いです。

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子育てセミナー続々編 開催決定!10/17(金)・19(日)

2025 年 9 月 11 日

 夏休みが終わり、早くも9月の中旬を迎えていますが、夏の余韻がまだまだ色濃く残っており、蒸し暑い日が毎日のように続いています。みなさんの中には、夏負けの症状が出てしんどい思いをしているかたもおありではないかと思います。涼しい秋の訪れが待ち遠しいですね。

 さて、8月の31日(日)と9月5日(金)には、「子育てセミナー」と銘打った催しを開催しました。両日とも盛況のうちに終えることができました。一緒に楽しい時間を過ごしてくださった参加者の方々には心より御礼申し上げます。この催しは、そもそも6月末ごろ「お子さんの受験生活をサポートしておられる保護者に元気を吹き込む催しを!」という趣旨で実施したものです(外部会場と、弊社広島校の2か所で開催)。当初は「効果的なほめかたと叱りかた」というテーマを掲げていたのですが、内容を欲張りすぎたことに準備の途中で気づきました。そこで急遽内容を半分に分け、1回目は「効果的なほめかた」を、先日実施した2回目は「上手な叱りかた」をテーマに掲げて実施したしだいです。

 「ほめる」と「叱る」は、いずれも子育ての柱となる行為であり、子どもの人間形成に少なからぬ影響を及ぼします。これほど重要なテーマを1回の催しで消化しようとするのはどだい無理な話でした。ともあれ、2回の子育てセミナーにおいては、ほとんどの保護者がアンケートに熱心な感想を書いてくださり、今後に向けてよい発奮材料となりました。心より感謝申し上げます。特に先日実施した「広島市まちづくり市民交流プラザ」においては、会場全体から絶えず笑顔やうなずきの反応をいただき、ありがたい思いをしました。参加された保護者を励ますつもりが、逆に励まされたように思います。

 ところで、2回目の子育てセミナーの準備中に、「小学生をもつ保護者にとって重要な知育の指標となるテーマをいくつか取り上げ、定期的にセミナーを実施したらどうか」というアイデアが浮かんできました。ほめる、叱る以外にも、子育てで親が関わらざるを得ない重要な事柄がたくさんあります。そして、それらにどう対処するかは中学受験の結果は無論のこと、受験後の親子関係やお子さんの人生の歩みにも多大な影響を及ぼします。この催しに関心をもってくださったご家庭には、中学受験を親子双方に収穫の多い大イベントにしていただくために、「私の経験がささやかながらもお役に立てば」という思いもあります。秋は学校行事、その他の地域行事も多数ありますし、各中学校の入試説明会や見学可能な年中行事、さらにはオープンキャンパスなどもあります。それらを勘案しつつ、もう1回保護者対象のセミナーを実施してみようと思い立ちました。実施日時や会場、主テーマなどを以下にご紹介しておきますので、もしもご都合に問題がなければぜひ参加ください。

 なお、次回のテーマですが、「ほめること」と「叱ること」に深くかかわる要素としての“声かけ”に着目しました。というのも、児童期までの子どもは親に全面的に依存して暮らしています。したがって、子どもの物事に取り組む意欲や自己肯定感を支え、健全な成長を引き出すうえで声かけは必要不可欠なものだからです(第2回の催しの最後に、「親のリーダーシップ」と「親の声かけ」のうち、どちらをセミナーのテーマとして希望されるかを確認したところ、圧倒的に声かけのほうが支持されました)。

 

10/17・19開催 第3回「子育てセミナー」実施要項

タイトル「親子の信頼関係を紡ぐ“声かけ”研究」
~愛ある声かけが子どもの生きる力を呼び覚ます!~

<対 象>
小学1~5年のお子さんをおもちの保護者
※家庭学習研究社会員・未入会問わず、どなたもご参加いただけます。
未会員のご家庭の保護者も多数参加されています。お気軽にご参加ください!
<日 時>
1.10月17日(金)10:20~12:00
2.10月19日(日)10:20~12:00
<会 場>
1.広島市まちづくり市民交流プラザ(広島市中区袋町6-36)北棟5F研修室
2.家庭学習研究社広島校(広島市東区光町1丁目9-12)
<定 員>
1・2とも、会場の収容人数まで
<内 容>
・親から子への“声かけ”はなぜ必要なの?
受験の過程でつきものなのが子どもの自信喪失。そこで必須となるのが親の声かけです。しかし、ほかにも大切な役割があります。
・会話への認識にある親子間の大きなギャップ
子どもが望む親との会話って? そして現実は? まずは親子間の認識の違いに気づきましょう。
・子どもの健全な成長を引き出す声かけの研究
子どもの意欲や自己肯定感を引き出す声かけの原則について共に考えましょう。
・声かけの機会をふやすための作戦会議 
声かけの機会をふやし、子どもの気持ちを活性化させるための作戦を共に考えていきます。、アイデアを、グループ内で一緒に練りましょう!

<申込方法>
9月26日ごろから申込みを開始いたします。ホームページをご確認ください。
※申込を開始いたしましたら、公式LINEでも告知予定です。
公式LINEの友だち登録はこちらをクリックしてください 

 実は、このセミナーでは途中で2回程度参加者同士が自由に話を交換できる時間を設けています。いわゆるワークショップ的な要素を取り入れていますが、人前で話をするのを苦手とするかたが多いことをふまえ、数名までのグループで気楽に会話を交わす形式をとっています。意見交換をする、発表をするとなると緊張が伴いますが、この催しでは会の流れのなかで話題を提供し、その話題についてご自身の現状や思いを自由に語りあい、そのときに感じたことやほかのかたの話で参考になった点をメモしていただいたりしています。

 はじめは戸惑われたかたもあったようですが、催しの終了時には「他のかたの経験や考えを知る貴重な場になった」「参加者同士の話をする時間が一番楽しかった」などの感想が寄せられ、セミナーで恒例の設定とすることにしました。実際のところ、中学受験生の親同士で自分の家庭の問題や現状を本音で吐露できる機会はほとんどありません。中学受験はごく一部の小学生に該当することであり、学校の保護者同士では話題にできないから同然のことでしょう。その意味においても、本催しは貴重な時間を提供できると思います。

 次回の子育てセミナーに、ぜひ多くの保護者が参加されることを願っています。どうぞお気軽に足を運んでいただきたいですね。お待ちしています。

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「子育てセミナー」の続編を開催します!

2025 年 7 月 11 日

 夏休みが目前に迫ってきました。長い夏休みは受験勉強に注力し、学力を一段上へと引き上げる絶好の時期です。夏休みの講座を軸に、毎日の家庭勉強を計画に沿ってやりこなしていきましょう! ただし、夏休みを前にしてすでに真夏の暑さを感じる毎日が続いています。部屋のなかと戸外では気温や湿度が全く違いますから、頻繁な移動を避け、体調を壊さないよう十分に注意しましょう。

 さて、6月20日(金)と29日(日)に、「子育てセミナー ~この夏の成長に向けて!~」と題した催しを実施しました。具体的には、「わが子をいかにほめるか」と「わが子をいかに叱るか」について、保護者の方々と一緒に考えてみようというものでした。この二つは、わが子の健全な成長や学業の進展をサポートするうえで欠かせない親の重要な仕事だからです。2回とも定員いっぱいのお申し込みをいただき、誠にありがとうございました。ただし、内容を煮詰めていく段階で欲張りすぎたことに気づき、最終的には「いかにほめるか」のみにテーマを絞りました。

 本催しは、「わが子の受験生活が活性化するよう、親としてもう少し建設的なフォローをしてやりたい」と願っておられる保護者のために企画したものです。したがって、堅苦しい解説・説明に偏らず、受験生活で生じがちな問題場面を具体的に提示しながら、よい対処法を一緒に考えていただく形式で進めました。また、途中で保護者同士が現状を話し合ったり、今の率直な気持ちを語り合ったりする場面も取り入れました。さて、結果はどうだったでしょうか。

 保護者同士の会話場面が訪れたとき、一瞬戸惑いがあったものの、たちまち会場は楽しそうな会話の声と笑顔が溢れて大変な活気を呈しました。こちらが時間的理由でストップをかけるのを申し訳なく思うほどの事態になりました。中学受験をするのは小学生家庭全体のわずか10~15%程度です。したがって、わが子の受験生活に関わる悩みや相談事を学校の保護者間で話し合う機会はほとんどありません。また、塾の保護者同士が交流する場も滅多にありません。だからこそ、同じ立場にある保護者が集まり、双方向の会話の場が得られることに意味があったのでしょう。日曜実施の回は、講師を務めた私の時間配分ミスで、保護者同士の会話の時間が1回きりになってしまい、今でも申し訳なく思っています。

 ところで、上述のように「ほめる」と「叱る」をテーマに掲げていたものの、「ほめる」ほうしかできなかったため、続編として「叱る」をテーマに掲げてもう1回セミナーを実施することにいたしました。先日のセミナーで実施したアンケートの回答を見ると、平日に来られたかたは、ほぼ全員が「平日しか参加できない」という事情があり、日曜に来られたかたのほとんどは「平日は無理」とのことでした。また、日曜開催のほうにはご夫婦での参加が多く、平日開催のほうは参加者全員がおかあさんでした。これらに鑑みると、前回同様に平日と日曜に分けて開催する必要があるでしょう。そこで次回は、以下のような日程・会場での開催を視野に入れています。正式には後日告知いたします。まだ夏の暑さが残りますが、まだ前回の余韻が残るうちにをしたほうがよいと判断したしだいです。

2025 第2回「子育てセミナー」実施要領

対  象/

・弊社1~5年部会員保護者(週3・土曜・オンライン会員)

・小学1~5年生のお子さんをおもちの保護者(一般のかた・非会員)

※小学1~5年生のお子さんをおもちの保護者ならどなたも参加いただけます。

開催日/

① 9月5日(金) 10:30~12:00(仮)

② 8月31日(日) 10:30~12:00(仮)

会  場/

① 広島市まちづくり市民交流プラザ(合人社ウェンディひと・まちプラザ)北棟5F研修室C(広島市中区袋町6-36) 定員40名

② 弊社 広島校4F (広島市東区光町1-9-12) 定員30名

テーマ/

「叱り上手な親になろう!」 ~子どもの素直な反省を促す叱りかたの研究~

主内容/

1.あなたは子どもをどのように叱っている?

2.親として必要な心のありかた (必要なとき適切に叱れる親であるために)

3.効果的な叱りかたのポイント

4.叱るのが苦手なかたへのメンタルアドバイス

※2と4のあとで、保護者同士の自由な話し合いの場を設けます。

告知方法/

1.前回(6月実施)参加者への案内メール配信

2.これまでお問い合わせをいただいているかたへの案内メール配信

3.本ホームページへの案内記事の掲載

4.その他、SNSでのお知らせ等も検討中です。

申込方法/

本ホームページの予約フォームに所定の事項を打ち込んでください。定員まで受け付けます。前回参加されたかどうかは問いません。興味をおもちになったらぜひご参加ください。

 親が絶対的存在の小学校の低学年のうちはともかく、中~高学年は親にとって厄介な時期です。勉強以外にいろいろな興味関心の対象が広がりつつあります。語彙が増えるにつれて表現力や思考力が高まり、口が達者になっています。それに加えて自我が確立しつつあるため、親に対して批判的な目も育っています。そのいっぽうで、まだやるべきことの段取りをつけたり、予定したことをやり通したりすることがなかなかできず、その場の誘惑にも負けてしまうこともしばしばです。見かねて注意するとあれこれ言い訳をしたり逆らったりします。

 かつてこんな実験が行われたことがあります(前回資料を使って少しご紹介しました)。大勢の子どもを学力的に均質な三つのグループに分け、5日続けてテストを行いました。テストのあと、あるグループには、結果に関わらず「とてもよい結果だったよ、すばらしいね」と言ってほめることをくり返しました。またあるグループには「きみたちの成績はよくない。これじゃダメだ」と叱りました。そしてあるグループには何も言わず、放っておきました。結果はどうだったでしょうか。2回目のテスト成績は、ほめられたグループも叱られたグループもほぼ同じぐらい上がりました。しかし、その後ほめられたグループは確実に成績が上がっていきましたが、叱られたグループの成績は下降線をたどっていき、最終的には大差がついてしまいました。最も成績が振るわなかったのは放任されたグループでした。

 このことからもわかりますが、叱るという行為は1回なら効果がありますが、たびたび続けると効力を失います。それに対し、ほめるほうはいくら繰り返しても効力は続きます。たくさんわが子をほめてやりたいものですね。前回のセミナーは、「どうしたらほめる回数が増やせるか」についても参考にしていただけたのではないかと思います。次回の「いかに叱るか」と組み合わせ、お子さんの充実した学びの生活の実現に向けて役立てていただけたら幸いです。

 なお、「今まで叱り過ぎた」と後悔しているかたもおられるでしょう。しかし、落ち込む必要はありません。子どもだって、「なぜ叱られているのか」がわかっています。上述のように、子どもにとって不幸なのは放任されること、無視されることです。ただし、叱るのをくり返す毎日は終わりにしましょう。「ほめる」と「叱る」は、どちらも子育てで欠かせない行為です。両方を上手に使い、親子の信頼関係を強化しながら来るべき入試本番に向けて歩調を整えていきたいものですね(「叱る」は、ときどき効果的に!)。

 受験勉強は子どもにとっても負担が大きく、決して楽な仕事ではありません。それだけに、親もほめたり叱ったりするタイミングやその方法を見出だすのを難しく感じることもあるでしょう。しかしながら、その苦労は決して無駄にはなりません。親子の強い信頼関係が築けるのです。受験をめざしたことは、お子さんのみならず保護者の方々にとっても大いなる意義がもたらされることででしょう。次回も参加いただき、お子さんの実りある受験生活の実現に向けて参考にしていただけたら幸いです。

 

 暑い時期の催しですが、保護者の方々の元気を取り戻せる場にしたいと思います。お気軽にお申し込みください。

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小1~5児童の保護者対象 子育てセミナーのご案内

2025 年 5 月 30 日

 来る6月20日の金曜日、29日の日曜日に、小学校1~5年生のお子さんをおもちの保護者を対象としたセミナーを実施いたします。催しの呼称は、「子育てセミナー ~この夏の成長に向けて~」となっています。メインとなる内容は、子どもの上手な叱りかた、ほめかたを共に考えてみようというものです。無料の催しで、弊社の会員だけでなく、お子さんの年齢が合致している保護者ならどなたでも歓迎します。お気軽にお申し込みのうえ参加ください。

 「中学受験の専門塾がなぜこんな催しをするの?」と思われたでしょうか。中学受験をめざして学ぶ子どもは小学生です。まだ生活のすべてが親がかりで、しつけの終わっていない段階の子どもの学習ですから保護者の関わりが欠かせません。受験に至るまでのプロセスは山あり谷ありで、順風満帆というわけにはいきませんし、叱らなければならないときも少なからずあります。また、受験勉強には高いレベルでの競争がつきもので、成績不振に陥ることも度々あるでしょう。そんなときには、自信を取り戻させ、元気を吹き込むためにほめたり励ましたりすることも必要です。

 このことからもおわかりになるでしょうが、中学受験の助走となる学習生活は、保護者の立場に立つと子育てと切り離して捉えてはならないものです。どんな叱りかた、どんな励ましかた、どんなほめかたをするかが、子どもの勉強に対する価値観はもとより、人間形成にも少なからず影響します。そこで本セミナーでは、子どもの学習に対する真摯な取り組み姿勢を育む家庭教育とはどういうものかを念頭に置き、受験生活で保護者が直面しがちな「叱る場面」「ほめる場面」において、どんな観点で、どんな言葉かけや対応をすべきかを一緒に考えてみようと思っています。以下は、おおよその構成・内容を記したものです。目を通していただき、興味をもたれたらぜひ参加ください(お申し込みは本HPから)。

2025子育てセミナーの構成・主内容

1.児童期の子どもの“やる気”を高めるのは何か

 なかなかやる気が見られぬわが子に対して不満をもち、「なんでそんなにやる気がないの!?」と叱っておられる保護者はおられませんか? もしも子どものやる気が何によって高まるかについて詳しく知っておられれば、こういうアプローチは意味がないことに気づかれるでしょう。また、適切な対処の方法を思いつかれることでしょう。

 そこで本セミナーのはじめには、研究者による調査資料をご紹介し、子どもがやる気を高めるいくつかの代表的な条件や要素を調べるとともに、年齢とともにそれらの重要性・比重が変化していくことに気づいていただきます。これによって、おたくのお子さんのやる気を高めるために今、どんなアプローチが望ましいかを見出していただこうと思います。

 

2.わが子を叱るのもほめるのも、親に課せられた重要な義務です

 あるとき、「ぼくはおかあさんにほめられたことがない」という男の子がいました。そこでおかあさんに「もっと息子さんをほめてあげてください」とお願いしたところ、返ってきたのは、「だって、全然がんばらないし、ほめようにもほめるところがないんです」という言葉でした。落ち着きがなく、努力不足の感は否めないお子さんでしたが、そのときばかりは心底彼をかわいそうに思いました。

 お茶の水女子大学名誉教授の外山滋比古氏(故人)は、「わが子をほめるのは、努力への対価などではない。そもそもほめるという行為は、わが子をがんばらせるためにあるのだ」と語っておられました。前出のおかあさんは、“ほめること”と“がんばり”を交換条件のように思っておられたのかもしれません。実は、叱ることもほめることも、わが子をまっとうな人間に成長させるために親に課せられた義務であり、子どもには叱られたりほめられたりする権利があるのです。愛情と期待に基づく行為なんですね。この点をしっかり押さえたうえで、本編に進んでいきます。

 

3.子どもの素直な反省を引き出す上手な叱りかたって!?

 叱るという行為は、子育てのなかでも最も難しいとされています。なぜでしょうか。それはどなたも重々ご承知でしょう。ほかの事ならいざ知らず、ことわが子のことになると冷静でいられないのが親というものです。小学校中~高学年ともなると子どもも理屈を言い、言い逃れをするようになります。叱ったのが発端で言い争いになり、気がつけば感情に任せてわが子を怒鳴っている自分に気づき、落ち込んだ経験はどなたにもおありでしょう。

 子どもを叱る際のポイントは、言葉ではなく子どもの心にどう響くかということです。そこへの配慮が足りないと、子どもの反発を招いただけで何の効果も得られないことがあります。いっぽう、叱りかたとしては明らかに間違っているのに、子どもが反発することなく逸脱行為を改めることもあります。どういうことでしょう。いかにして子どもの素直な反省を引き出し、子どもを努力の人へと成長させるか。そのことに焦点を当て、いくつかの具体的場面をもとに効果的な叱りかたを考えていきます。

 

4.子どもに自信を吹き込み、やる気を引き出すほめかたって!?

 1~2年生の頃には自信や元気がみなぎっていたわが子が、4~5年生になっていつのまにか自信を失い、やる気をしぼませることがあります。たとえば、進学塾ではテストで成績が知らされます。成績がよければ自信や意欲が湧いてきますが、成績が低迷すると自信も意欲もしぼみがちです。これは、成長とともに自分と他者を比較する視点が育つからですが、こんなことになってほしくありませんね。

 では、自分の成績に振り回されず、常に自分を信頼し努力を惜しまぬ子どもにするにはどうしたらよいでしょうか。それは、ひとえに親が子どもをよく観察し、適切にほめて励ますことではないでしょうか。児童期までの子どもは何事も親しだいなのです。上述のように、親が「がんばったらほめる」という交換条件ではなく、「がんばりを引き出すためにほめる」というスタンスでわが子に接すれば、子どもは自分に対する自信を失うことなく勉強に打ち込んでいけることでしょう。

 本セミナーでは、わが子のがんばりを引き出すために、どのような視点に立ち、どのようなほめかたをすればよいのかについて、いくつかの具体的な場面のもとに考えてみようと思います。

 本セミナーの申し込み状況ですが、20日実施分についてはあと7~8名受付可能です(6/2現在)。また、29日実施分は定員に達しています。本セミナーの講師は筆者が担当いたします。保護者に明日からの子育ての指針を提供し、「がんばろう!」という気持ちを高めていただくべくがんばります。興味をおもちくださったかたの参加を心よりお待ちしています。

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