気持ちをこめて音読をしよう!

ジュニアスクールの3年生の授業では、国語と算数の後に音読タイムを設けています。先週の音読タイムのテーマは“気持ちを込めて読もう!”セリフに感情を込めて音読することに挑戦しました。
はじめのうちは、みんな恥ずかしがっていましたが、そこは元気な3年生です。何度か練習するうちに、教室のあちらこちらで元気のよい声が上がり始めました。なかには「もっとこうしたほうが、本当っぽくなるよ。」などと演技指導(?)をする子まで……。
私が、「今日は最後に、このセリフの中から1つえらんで、お芝居をしてもらうよ。」と言うと、子ども達はますますヒートアップ。エスカレートしすぎて、だんだんおかしな方向に向かっていく子もチラホラ。勢い余って、アドリブまで飛び出しました。
そんな中、ある一人の男の子が「先生、僕は1つだけじゃなくて全部やりたい。」と言ってきました。1人1つずつというと、「全部やりたい。」という子はいるものです。普段なら気にしませんが、その子はクラスの中でもあまり目立たない物静かな子でした。少し不思議に感じながらも、全員がすべてのセリフに挑戦すると時間が足りなくなること、時間が余ったら他のセリフにも挑戦してもらうことを私が伝えると
「じゃあ、先生だけでもいいから聞いて。今からやるね。」と突然演技をスタート!
授業のときの自信のなさそうな様子からは想像もできない、いきいきとした表情に、最後まで聞き入ってしまいました。その子は終わった後も何度も何度もお気に入りのセリフを繰り返していました。どうやら、演技をする楽しさに目覚めたようです。
通常の授業では見ることができない子ども達の新たな一面を発見できるのも、この音読タイムのような体験型学習ならではのことだと思います。
普段の授業では、のんびりゆっくり課題に取り組み、こちらから質問しても「う~ん。」と考え込んでしまう彼にこんな一面があるなんて思いもしませんでした。これをきっかけに、今後授業でも積極的に発言できるようになってくれればと思います。
(satou)