保護者面談について

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2011年 11月 30日 水曜日

 ジュニアスクール2・3年部では、10/3~11/26の期間において、保護者面談を実施いたしました。今回の面談には、2年生が全体の約50%、3年生が全体の約70%、校舎によってはクラス全員の保護者の方にご参加いただいたところもあるなど、非常に多くの方々にお越しいただきました。お忙しい中でこのように多くの参加をいただいたことからも、お子さんの授業での様子や学習状況などについて、お父さんお母さんが高い関心をお持ちであることがうかがえます。ご参加いただいた保護者のみなさま、ありがとうございました。

 こうした面談や授業参観の後でお子さん達と話していると、中には「お母さんに見られたら恥ずかしい」(表情は嬉しそうですが)などという声を聞くこともあります。低学年のお子さんも少しずつ大人に近づき、こうした行事に参加してくださったお父さんお母さんに対して、照れや恥じらいから素直に感謝の気持ちを口にできないお子さんもいるかもしれません。しかし、自分のために家族が塾に来てくれ、自分のことについて先生と話しあうことを、心の内では嬉しく思っているのは間違いないと思います。
 そこで、普段はついつい厳しい口調で叱ってしまうという方も、面談でお子さんの様子をお聞きになり確認されたら、ぜひ授業での頑張りを褒めてあげていただければと思います。お父さんお母さんが保護者面談に出席されて、自分のことを話すのだと思えば、お子さんは「一体何を話すのかな」とドキドキしていることでしょう。そこで、うまく前向きな気持ちにする言葉掛けができれば、お子さんのやる気に火をつけることにつながるのではないかと思うのです。
 実際、授業担当者とともに保護者面談に同席させていただく機会があったのですが、面談終了までずっと部屋の外でお母さんを待っていたそのお子さんは、その姿を見るとすぐに駆け寄り、お母さんと先生が何を話していたのか興味津々な様子でした。きっと面談室の前で待ちながら、「今お母さんと先生は何を話してるのかな」と、ハラハラドキドキしていたのでしょう。そのタイミングを逃さず、どのような言葉を掛けるかによって、その後の勉強に向かう姿勢は大きく違ってくるはずです。

 褒めるにしても強い言葉でハッパをかけるにしても、やる気を引き出す言葉掛けというのは非常に難しいものですが、同じ言葉であっても、それを掛けるタイミングによってその効果は大きく違ってきます。今回の保護者面談に限らず、こうした機会をうまく活用していただければ、お父さんお母さんがお子さんに掛ける言葉の一つひとつが、より効果的なものになるのではないでしょうか。

(butsuen)

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学習環境のもたらす影響

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2011年 11月 5日 土曜日

 今回ご紹介するのは、先日のパズル道場での出来事です。

 パズル道場は、「プリントなどのペーパーパズルや各種教具に楽しく取り組みながら、論理的に考える力や図形のイメージ力など、『算数のセンス』をトレーニングする」ことを目標に、オプション講座として設定している講座です。

 パズル道場は楽しく参加しながら能力を高められる優れた講座なのですが、反面、各自が現在の自分の級に合わせて、それぞれの課題に取り組む授業形態であるため、疲れなどから集中力が低下してくると、中にはついつい「隣のあの子は今どの級かなあ」などと周囲の動きが気になり始める子もいます。今回のこのクラスにも、周りの動きを必要以上に気にしたり、他の子の活動に横から口を挟んだりして、これまでは先生から注意されていた元気な男の子たちがいたのですが、今回は先生方が今まで以上に細やかに気を配りながら指導されていたこともあって、みんな集中して各課題に取り組んでいました。一人が落ち着けば当然その周囲には集中できる空気が生まれ、それを見て他の子も静かになり、さらにまた集中した雰囲気に・・・といった感じで良い循環が生まれ、全員がずっと集中力を保った状態で前向きに課題に向き合うことができていました。

 学習環境というのは非常に重要で、特にまだしっかりと自我の確立していない低学年のお子さんにとっては、それが学習に対するモチベーションを高める大きな要因の一つにもなっています。「自分のために勉強する」(将来的にはこれが理想ですが)というよりも、現段階では「他の子がやっているのを見ていると何か楽しそうだから」とか「頑張って褒められたいから(頑張らないと叱られるから?)」とか、そうした外的な要因が多くを占めているといえます。だから、周りの友達や同じクラスのお子さんたちが楽しそうに勉強に取り組んでいれば、「よし、自分も頑張ろう!」という気持ちが高まっていくのです。そういう時、目には見えなくても、クラスの中には良好な雰囲気というのは確かに存在していて、それが全体的なモチベーションを上げ、個々の集中力も高めていきます。これは、皆さんもご自身の経験にもとづいてご理解いただけるのではないでしょうか。パズル道場

 ちなみに、この日の授業終了後、これまで何度かぶつかることもあった前述の男の子たちは、肩を組んでニコニコと帰っていきました。「今日の夜、家族で他の人の家に泊まりにいくんよ。」「えーっ!おれも親戚の家に泊まるし。同じ日にどこかに泊まるって、おれら、なんかつながっとるよね!」などと話しながら、急に大の仲良しになった二人は、抱き合うようにして教室を後にしていったのでした。

(butsuen)

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