11冬期講座にて

1/6(金)に行った1・2年部冬期実力確認テストをもって、2011年度1~3年部冬期講座が無事終了いたしました。3年部冬期集中講座では、従来どおり「ジュニアスクール」の授業を行いました。講座最終日のテストが高学年部への選抜試験を兼ねていることもあり、熱気にあふれた授業が展開されました。選抜試験に合格したお子さんにはぜひ高学年部に進級して頑張ってもらいたいと思いますし、残念ながら不合格だったお子さんも、再度冬期講座で学んだ内容を振り返り、もう一度会員選抜試験にチャレンジしてもらえたらと思います。
一方、1・2年部冬期講座では、前回のつれづれ日記で書かせていただいた通り、「玉井式国語的算数教室」を導入いたしました。玉井式では、学校よりも速いペースで進んでいきますので、当然内容的には難しく、学校では未習の内容も含まれています。今回の冬期講座では多くのクラスが「玉井式」初体験という状況だったのですが、今回はその中で、ある一人のお子さんのお話をご紹介させていただきます。
冬期講座初日のあるクラスに、これまで学校でも習っていない学習内容に戸惑ってしまったのか、授業プリントを前にしてうつむいて困った様子のお子さんがいました。プリントを確認すると、多くが空欄のままになっており、書き込んでいるいくつかの箇所もほとんどが間違いという状況で、皆がプリントに取り組む時間には、個別に指導しながら私も一緒に問題に取り組んだのですが、その後一人で問題に取り組む段になると再び手が止まってしまうような状態でした。
ところが、2日目・3日目と授業を重ねるにつれて、少しずつ自分で授業プリントに取り組むことができるようになり、書き込んだ答えも間違いが少なくなっていきました。初日の授業では難しい授業内容に戸惑い気味だったそのお子さんも、授業を重ねていくうちに表情が明るくなり、答えを発表する姿も見られるようになるなど、授業形式や内容にも次第に慣れていったようです。そして、最終日に実施した実力確認テストでは、見事に平均点を10点近くも上回る好成績を収めることができたのです。
これには、本人の努力はもちろんですが、加えて、授業の復習や宿題プリントに取り組む際に、ご家庭での保護者の方によるご指導によるところも大きかったに違いありません。実際、このお子さんの答案用紙の余白には、授業での指導とは若干異なる方法で図形問題を考えたと思われる鉛筆の跡や、授業では扱わなかった長文読解を、印をつけながら自分なりの方法で読み解いた跡が残っていました。まさに、授業で学んだことを土台に、ご家族のご協力もあって、家庭学習できちんと身に付けることができた素晴らしい例だと思います。
テスト日を除くとたった3日間しかない冬期講座で、このお子さんのように大きな変化があらわれるケースは少ないとは思います。ただ、個人差はあれども、今回の冬期講座で、多くのお子さんに「玉井式」の楽しさや、難問を自分の力で解くことができる喜びを、少しでも感じてもらうことができたのではないでしょうか。
授業が難しいと感じたり、テスト問題が思うように解けなかったというお子さんには、ぜひご家庭でもう一度、今度は親子で一緒に、授業プリントやテスト問題に取り組んでみていただけたらと思います。授業で取り組める時間は限られていますので、授業中につまづいてしまった問題や、テストの際には緊張して解けなかった問題も、落ち着いて考えられる環境であればゆっくり考えられるかもしれません。今回の冬期講座に参加していただいたお子さん達には、これを今後の学習に向けた良い経験にしてもらえればと願っています。
(butsuen)