今回は、玉井式国語的算数教室1年部の授業風景をお伝えしようと思います。
弊社玉井式1年部では、これから小学校で学び、初めて塾に通う子どもさんにも楽しく学習に取り組んでもらうため、弊社で作成する年間カリキュラムにも工夫をこらしています。その一つが、「玉井式 ジュニアS」という幼稚園年長カリキュラムの一部導入です。小学校入学前後にあたる3~4月は環境の変化も大きく、子どもたちにかかる負担も少なくありません。そこで、この時期を玉井式や小学校の学習内容に慣れるための導入時期と位置づけ、小学校の勉強をこれからスタートさせる子どもさんにとって授業のスピードも難易度もピッタリの「ジュニアS」を一部取り入れることにいたしました。そして、「そろそろ学校の勉強にも慣れて、生活リズムも安定してきているかな?」という5月以降、いよいよ玉井式小学校カリキュラムを開始するという流れで年間カリキュラムを設定しています。つまり、今回ご紹介するゴールデンウィーク明け最初の授業が、「玉井式国語的算数教室 小学生第1回」にあたるものなのです。
今回、まず「きほんのおはなし」で勉強したのは、『なんばんめ』です。アニメーションによる説明と先生からの解説により、「右(左)から~番目」と「右(左)から~個」の考え方や両者の違いについて学びました。アニメの中では、弟のルディが「右から5個」を「右から5個目」と勘違いして、お姉さんのメアリーから指摘される場面がありましたが、それを見ていたクラスの子どもたちも、その後に取り組んだプリントで同じような間違いをしてしまうことも・・・。やはり、小学校カリキュラムということで少し難しくなったかな?「う~ん・・・」と悩む場面も見られましたが、その後の解説を受けて、全員正解することができました。
次の「ものがたり算数」は、マギー家の姉弟6人がみんなで公園に遊びに行くという内容のお話でした。6人がすべり台を滑る順番や、遊具に乗る2人ペアの組み合わせ方などから、「きほんのおはなし」で学んだ『なんばんめ』に関する出題がなされました。このように、子どもたちが食い入るように見ていた物語から、自然な流れで無理なく算数の問題が出されるところは、やはり玉井式ならではの特徴ですね。先ほどまで登場人物に自分を重ねながら集中してアニメを視聴していましたから、問題にも取り組みやすくなりますし、さらには弊社が独自に作成した教具も併用することで、より一層子どもたちの理解を助けることができます。
最後の「かたちの形」では、『さんかくけいをみつけよう』をテーマに取り組みました。三角形の基本的な定義を学び、その後、直線を組み合わせた図形の中から三角形を探したり、棒を使って三角形を作る過程の中から「三角形が1つ増えると棒は2本ずつ増える」という規則性を見つけ出す段階まで進みました。中には、大人でも一瞬考えてしまうような内容の問題もありますから、すぐには正解にたどり着くことができませんでしたが、アニメの立体的な図形ヒントを見たり、各問題のために作成した教具を実際に自分の目で見て手に取って考えることで、頭の中にどんどんイメージが膨らんでいきます。その後の答え合わせでは、あちこちから「あーっ、そっか!」「わかった!!」という声があがりましたが、こうした反応は、難しい問題を自分なりに一生懸命考えたからこそ出てくるもの。こうした発見や驚きの積み重ねが今後の成長につながっていくのです。
1年部もいよいよ小学生カリキュラムに入り、学習内容も本格化していきます。少しずつ難易度も上がっていくため、子どもたちが苦戦する場面も出てくるかもしれません。しかし、すぐに正解にたどり着けるかどうかは別として、今回のように一生懸命考えながら試行錯誤することで学びの基盤を築くことができますから、難しい問題にぶつかっても、楽しみながら最後まで諦めずに取り組んでもらいたいと思います。といっても、目を輝かせてアニメに夢中になっていたり、悩みながらも必死で問題に取り組んだり・・・、元気いっぱいの子どもたちの楽しそうな様子を見る限り、これからもきっと大丈夫だと確信しています。
(butsuen)