7/23(月)より、2012低学年部門(「玉井式国語的算数教室」・「ジュニアスクール」)夏期講座が開講いたしました。その中で、今回は玉井式3年部とジュニア2年部の初日の様子をご紹介しようと思います。
まずは、玉井式3年部の様子です。初日は「分数と小数」「円の性質」の単元でした。多くの小学校において、この時期はまだ分数は基本部分のみ、小数に関しては完全に未習の状態なのですが、玉井式では「端数の構成および分数と小数それぞれの表し方のイメージを早い段階で合致させる」ことを目標として、分数と小数の学習を同時進行していくように独自のカリキュラムが組まれています(ちなみに、玉井式通常講座に通っている子どもさんは、2年部の終わり頃から分数・小数を学びます)。ですから、まだ小数を全く習っていない子どもさんも、今回の授業で基本を学び、それを応用させて長文読解や線分図を使った文章問題に取り組んでいくことになります。
かなり難しい内容なので、初めて玉井式の授業に参加した子達の中には戸惑う様子も見られました。しかし、先生の説明を聞きながら一つずつ問題に取り組むうちに少しずつ理解が深まっていき(同時に緊張もほぐれていき?)、授業後半では、ほとんどの子がしっかり問題に答えられるようになりました。最初は、「40個の2/5?3/8??」という感じで、「?」がいくつも飛び回るような状況だった子も、授業が進むにつれて、「40個を5個に分けた2つ分だから・・・、まず40÷5を計算して・・・」と一つずつ計算して、「2/5と3/8では、2/5の方が大きい!」という結論までたどり着くことができました。こうした分数・小数の基礎的な知識をもとに、長文を読んで応用問題に取り組んで・・・と、さっきまで「小数って何ですか?」と言っていたのが嘘のように、どんどん問題を解いていきます。子どもの未知のものに対する吸収力は素晴らしいと、改めて感じた瞬間でした。
続いて、ジュニアスクール2年部です。初日の授業では、算数が「知恵の板」、国語が「声に出して読んでみよう!」でした。算数の「知恵の板」は、一つの正方形を色々な大きさの三角形や四角形など合計7つに切り分けたもので、それを使って枠線だけを描いた台紙(ロケットや魚、家など)に当てはめていくものです。これが、簡単なようでなかなか難しく、みんな「これも違う、あれも違う・・・」と一生懸命考えていました。
国語の「声に出して読んでみよう!」では、リズム音読に取り組みました。谷川俊太郎さんの「あいたたた」や、まどみちおさんの「ねこたら ねごと」を題材に、一定のリズムで手を叩きながら、グループごとに声を合わせて音読していきます。しばらく各自で音読練習タイムを設けた後、どのグループが協力して上手に音読できるか対抗戦を実施しました。すると、どの子もみんな必死で、「やったー!きれいに合わせられた!」「今、ちょっと声がずれた・・・」などと言いながら、みんなとても楽しそうに取り組んでくれました。今回驚いたのは、「私、音読得意!」とか「音読好き!上手に読むポイントはね・・・」などと、とても前向きな言葉がたくさん出てきたことです。おうちでも毎日しっかり音読練習をしているのだろうか・・・と思うと、大変うれしくなりました。
玉井式とジュニアスクールでは、授業内容やアプローチ方法こそ異なりますが、どちらも楽しく学習に取り組めることを目標としている点では共通しています。夏期講座は限られた期間での授業になりますので、それだけで劇的な変化を求めるのは過剰な期待になりかねません。ですが、この夏期講座で「楽しかった」という経験をしてもらい、それを生かして、より主体的に学ぶ姿勢を身につけてくれればと思っています(もちろん、学力もグンと伸びてくれれば言うことありませんが)。この猛暑の中を塾まで通ってもらい、一生懸命学ぼうとしている子どもさんたちのためにも、少しでも良い授業を提供できるようにスタッフ一同頑張ります。
(butsuen)