玉井式夏期「実力確認テスト」

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2012年 8月 22日 水曜日

 今週実施予定の「夏期パズル道場」を残して、今年度の低学年部門夏期講座が無事終了いたしました。各講座の最終日には総仕上げとして「実力確認テスト」「チャレンジテスト」を実施したのですが、今回はこのうち、玉井式「実力確認テスト」について、少しご紹介させていただきます。

 この実力確認テストでは、一般的な(?)計算問題や図形問題などとともに、長文を読んでそれをもとに算数の設問に答えるという形式の文章題が出されています。玉井式では、「イメージング力」と文章読解力の向上を大きな目標の一つに掲げていますので、かなり長い文章を読む2つの文章題が、こうした能力の習熟度を図ることのできる設問になっています。玉井式でしばらく学んでいれば、家庭学習用教材などでこうした形式の設問に触れる機会もありますが、学校の算数テストなどとは大きく異なるこの出題形式を初めて目にした子どもさんは、皆驚かれるのではないでしょうか。

 特に1年生にとっては、まず600字程度の長文を読むことでかなりのエネルギーを費やすことになるでしょうし、その中から必要な情報を読み取って設問に答えるというのは、かなり高いハードルになります。そして、それを2題続けて取り組むとなると、読解力だけではなく、非常に高い集中力も必要です。通常講座でも、事前にテスト問題の確認作業をしながら「これは難しいけど、大丈夫かな・・・」と心配してしまうこともあるのですが、最初は戸惑っていた子ども達も、回数を重ねていくうちに少しずつ慣れていき、設問に対応する部分を探して本文中に下線を引いたり、お話の流れに動きがあった部分にチェックを入れたりといった工夫をするようになっていきます。そして、子ども達の高い吸収力と予想以上の頑張りにこちらが驚かされるということも多々あるのです。

 さて、今回の夏期「実力確認テスト」の結果を見てみると、高得点をマークできた子どもさんがいる反面、予想以上の問題の難しさに苦戦した子どもさんもいたことがうかがえました。しかし、先述したように非常にレベルの高いテスト問題ですから、もし思うように解けなかったとしても、悲観する必要はなく、これからの取り組み次第で今後が大きく変わっていきます。

 実は、以前のつれづれ日記でもご紹介させていただいた、昨年玉井式でかなり苦労していた子どもさんも今回の実力確認テストを受験していたのですが、何と全校舎の受験者中トップの成績を収めていました。まさに地道な努力の積み重ねで少しずつ学力が向上していくという、とても素晴らしい例だと思います。また、今回のテストでは、1~3年の全学年において、通常講座から通ってくれている子の平均点が、今回新たに玉井式を受講した子の平均点を上回りました。個別に見ると初めてでも非常に優秀な成績を収めた子どもさんもいますので、もちろんそうした子どもさんは素晴らしい学力の持ち主なのですが、全体的に見ると、これは子ども達が継続して学習してきたことの成果が形として表れたものに違いありませんから、これまでの取り組みを知るものとしてはとてもうれしく感じています。

 今回のテストで苦戦した子どもさんも、まずは文章をじっくり読んでお話の楽しさを理解できることが大切ですので、目前の点数にこだわることなく、秋以降を長いスパンで考えながら計画的に学習に取り組んでいただければ、今回の講座で学んだことを確実に生かしてもらえるのではと思っています。

(butsuen)

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