3年部玉井式授業参観を実施しました

一部の校舎の玉井式国語的算数教室では、後期第2・3週(9/10~9/22)に、保護者の方々を招いて授業参観を実施いたしました(10月に実施予定の校舎もあります)。
この授業で玉井式3年部は、「間の数の数え方」「さいころの問題」を学びました。この「間の数の数え方」で学んだのは、いわゆる「植木算」の基礎となる内容です。まだほとんどの学校では習っていない単元ですから、この授業で初めて植木算を学んだ子にとっては、非常に難しい内容だったと思います。今回扱った設問の中から一つ例を挙げると、「壁の両端から2m空けたところから、3mおきの等間隔に全部で19枚の絵が飾ってあります。絵の横幅は全て70cmとすると、この壁の横の長さは何m何cmになりますか。」(一部数字や表現を変えています)というような問題に取り組みました。大人であっても、少し計算に手間取るのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
こうした問題で重要なのは、頭の中で状況を具体的にイメージできているか、という点です。設問の状況を自在に思い浮かべることができていれば、それをもとにいくらでも応用させることができますから、今後もっと複雑で難解な問題が出てきた場合でも対処することが可能になります。いずれはこのように自在にイメージできるような段階に至ることを目標としているのですが、いきなりそれを要求することは無理がありますので、授業では、子ども達が状況を思い浮かべやすいように、アニメーションを活用しながら視覚的にサポートする仕組みで展開しています。
今回のアニメでいえば、子ども達がお城に忍び込んだ際、大広間の壁に飾られた歴代の王様達の肖像画を目にするシーンがあるのですが、先にご紹介した設問はこの場面に対応しています。つまり、物語のアニメを見る→そのイメージが鮮明なうちに問題プリントが配布される→アニメの場面の一つひとつに対応した設問に取り組む、という流れで授業が進んでいくため、アニメの映像が子どものイメージングを的確に補助する形になり、だからこそ、初めて「植木算」のような難しい内容に触れる子であっても、先ほどのような難解な問題に取り組むことが可能になるのです。実際、今回の参観授業でも、子ども達は「あっ、さっきルディが・・・」などと口にしながら一生懸命頭の中に状況を思い浮かべて、立式して計算していました。
もちろん最終的には自分の力だけで状況を思い描きながら問題を解いていかなければなりませんので、いつまでもアニメを使って問題に取り組んでいくわけではありません。前回(後期第1週)のように、アニメがなく長文の内容を読み取って設問に取り組む回もありますし、今後もカリキュラムが進行していくにしたがって、アニメの回数は減っていきます。このような学習を継続することで、回を重ねるごとに、物語の状況を具体的に思い浮かべることができるようになっていくはずです。
この3年生達もあと半年ほどで4年生になり、5年、6年・・・と進級していくにつれて、取り組む問題もどんどん難しくなっていきます。弊社で本格的に玉井式を導入してからまだ1年目の段階ですので、現段階では先の姿を示す明確なデータこそありませんが、玉井式で培った「イメージング力」をベースにして、きっと上の学年になっても乗り越えていけるはずだと思うと、現在低学年部門で学んでいる子ども達がこれからどのような成長を示してくれるのか今から楽しみです。
(butsuen)