今週(後期第5週)から来週(後期第6週)にかけて、一部の校舎の玉井式国語的算数教室では、保護者参観を実施しています。その中で、今回は玉井式1年部の参観授業の様子をご紹介させていただこうと思います。
今回の「きほんのおはなし」は、「100までの数のたし算とひき算」でした。ここでは「10のかたまり」をしっかり意識して計算することが重要ですから、これを、実際に厚紙で作成した「10キャドリン玉」(「キャドリン」はキャドック王国の通貨単位なのです。)と「1キャドリン玉」を用いて、視覚的にも整理しながら計算していきます。例えば、「24+12」を計算する際、習いたての段階では、式を見るだけではピンとこなかったり、計算途中で間違ったりしてしまいがちです。そこで、数字を貨幣に置き換え、「10キャドリン玉が2枚と1キャドリン玉が4枚で・・・」と考えることで、間違いも少なくなり、子ども達が頭の中でイメージしやすくなるという効果があります。実際、今回の授業においても、何人かの子から「あっ、お金なら分かりやすい!」という声があがりました。
次の「ものがたり算数」でも、引き続き「100までの数のたし算とひき算」を学びました。ただし、今度はアニメーションのお話に沿って問題を考えていきます。今回は、ルディとジョーが、ブラッドおじさんから買った「ぐるぐる池」の地図を見ながら、飼っている金魚をどの池に連れて行って遊ばせようかと考えるお話でした。地図には、それぞれの池にいる大きな魚や小さな魚、カニの数がマークで記されていて、それを読み取った上で、連れて行く池を決めなければなりません。それぞれの魚の数が魚マークで記されているのですが、丸で囲まれているものは、そのマークの魚が10匹いることを表すというルールがあります。こうした学習によって、先ほどの「きほんのおはなし」で学んだ「10のかたまり」の意識付けをさらに確実なものにしていきます。
そして、玉井式の素晴らしいところは、このような難しい問題にも「今、計算問題をやってるんだ」と特に意識させることなく、楽しみながら取り組むことができる点です。この日も子ども達は、主人公達とともに「どの池がいいかな?あそこは大きな魚が22匹もいるからダメか・・・」などとお話に入り込んで一生懸命考えていましたが、実際にはまだ学校でも習っていないような内容の問題に取り組んでいるわけですから、無理強いすることなく難問にも取り組めるこの方式の良さを改めて感じることができました。
さて、今回は保護者参観でしたから、やはりお父さんお母さんに自分の頑張っている姿を見てもらいたい気持ちをみんな強く持っており、いつも以上に素晴らしい参加態度でした。実はこのクラスは、以前にもご紹介したことのある非常に元気なクラスで、今回の保護者参観でも、「途中で話が脱線したり、後ろの保護者席を振り向いたりしないだろうか・・・」などと心配していたのですが、予想以上に、というより予想もしていなかったほどにみんな非常に高い集中力を発揮し、一生懸命発表したり課題に取り組んだりしている姿を見て、ホッと一安心でした。おそらくお越しいただいた保護者の方々にも、子どもさん達の積極的な学習態度を見て、ご安心いただけたのではないかと思っています。
今後も授業参観を実施していきますが、これから実施するクラスの保護者の方には、ぜひこの機会に子どもさんが頑張っている姿を直接見ていただければと思います。
(butsuen)