いよいよ冬期講習が始まりました。冬期講座は、1・2年生は全3日間、3年生は全5日間で行われます。今回は、3年生の授業の様子をお伝えします。
3年生は、今回の講座最終日に高学年へ入会試験を兼ねたテストを実施します。テストについては、12月中旬に開催したイベント「4年部からの中学受験指導」でもお話させていただきました。イベント終了後には、「冬期講座から初めて塾に通うので、うちの子がついていけるか不安になりました。」などとテスト以前に授業についていけるか、心配されている保護者の方もいらっしゃいました。初めて塾に通うお子さんについては、とくに心配されることと思います。そんな中、各クラスどのような授業になったでしょうか。あるクラスの様子を見てきましたのでご紹介します。
初日に通学してきた子ども達もまた、保護者の方が不安になるように、授業について行けるか不安を感じ、緊張した面持ちでした。ただ、その緊張感が逆に授業によい空気を作り出していました。授業が始まると、全員がナビゲーターの話を集中して聞いており、勉強をするという雰囲気が自然と作り上げられていました。
前半は国語の授業で、接続詞について学習しました。「外はとても寒かった」と「走っていった」という文を見て、文が繋がっていると思うか考えてもらいました。このままではよくわからないので、二つの文の間に( )を挟み、改めて考えてもらいます。すると、「( )に『だから』が入ると一つの文になる」という意見が出ました。一方、「( )に『でも』を入れて文をつなげる」という子もいます。二つの文の違いを、それぞれの意見を発表した子にどのような情景を思い描いて文を作ったのか尋ねてみました。「だから」をいれた子は、「寒かったから走って温まりたい」という気持ちで作文し、「でも」を入れた子は、「寒いからあまり動きたくない、でも急いでいるので仕方なく走っていった」という意見でした。発表のおかげで、接続詞の種類で文の情景が変わるということを確認できました。
授業では、子ども達が自らどのように考えたか、自分の言葉で説明してもらう場面もあります。間違えても良い、説明できるところまででもよいと伝えることで、初めは緊張して発表できなかった子ども達も、徐々にナビゲーターの問いかけに答え、一緒に考えることができました。
続く算数では、位の学習をしました。まずチームに分かれ、8桁の大きな数字を作るゲームを行いました。12面体のサイコロを一人ずつ順に振り、出た数字を相談しながらどの位に入れるか考えます。合計8回振り、最終的に出来上がった数字が大きいチームの勝ちです。ゲームが大好きな子どもたちは、楽しそうにサイコロを振っては、チーム内で相談します。7や8は出た時、9がでるのを期待し、大きな位に入れずに待つか、それとも一番大きな位に入れて勝負に出るかなどかけひきをする場面も見られ、とても盛り上がりました。今回の授業では、どのような数字をどの位に入れれば勝てるのかゲームを通じて体験してもらうことを意図しています。最後に、ゲームを振り返りながら位と数字の関係性について「大きな数字が出たら上の位に入れる」「小さな数字がでたら、下の位にいれる」など重要なポイントを楽しく学びながらおさえることができました。
3年生の冬期講座は入会テストが控えている為、特別に考えている方もいるかもしれません。しかし、実際は通常の授業と同様に、学ぶ楽しさを体験してほしいという想いで授業を構成しています。初日の授業で次第に打ち解けていく子ども達の様子を見て、今回も楽しい講座になりそうだと感じました。ご家庭では、塾で学んだ内容をしっかり復習していただき、毎回の授業を心から楽しんでいただければと思います。
次回は、1・2年生の玉井式冬期講座の風景をご紹介します。よいお年をお迎えください。
(makino)