玉井式3年部の授業参観を実施しました

先週をもちまして、玉井式保護者参観を終了しました。保護者の皆様には、お忙しい中お越しいただき、心より感謝申し上げます。
今回は、先週実施しました3年生の保護者参観の様子を一部ご紹介します。
授業が始まると、まず先生がクッキーがたくさん並んだイラストを黒板に貼り、「おいしそうなクッキーがならんでいます。実は、並び方のきまりがあるけど、わかるかな??黒板に続きを並べてください!」と投げかけました。子どもたちは、一斉に黒板の前に並びました。一人一つずつクッキーのイラストを慎重に選んでは黒板に貼り、みんなで協力して続きを作ります。きまりに気づいて並べたか先生に尋ねられると、「『丸、四角、四角、三角、丸』がずっと繰り返されている!」と子ども達が言います。本当にその通りに並んでいるか、全員で声を合わせてクッキーの順番を確認すると、どれも正しく並べられていました。難なくきまりを見つけることができました。では、今日の本題はここからです。
「このきまりが分かったら、例えば、ずーっと先の70個目のクッキーの形もすぐに分かる預言者になれます!」と先生が言うと、「え~うそ~!?」と、“預言者”という特別な能力に興味深々です。早速、問題に取り掛かりました。
まずは、先程のクッキーの列をもとに、左から数えて25番目のクッキーを考えます。イラストは途中までしか描かれていないので、どの形が25番目にくるのか分かりません。イラストの続きを描かず、算数の力を使って式を立てて考えるよう先生に言われ、各自でしばらく考えます。すると、すぐに何人か何か閃いたようで、式を書き始めました。全く鉛筆が進まない子には、先生が「さっきみんなが見つけたきまりは、5個で1つのグループだったよね。クッキーは全部で25個並んでいます。それを利用すると分かります!」と助言すると、同じく式を書き始め、ほとんどの子が「25÷5=5」と答えていました。大正解です!でも答えは「5」ではありません。クッキーの形が結局何になるのか問われています。全体でイラストを見ながら、「5個ずつのグループに分けて5つのグループができたから、5グループ目の終わりのクッキーが25番目だから、答えは…。」と考え方を確認すると、全会一致で「丸いクッキー」と答えてくれました。一見難しそうな問題ですが、丁寧にイラストを用いて説明することで、よく理解できました。
「ものがたり算数」では、類似問題に取り組みましたが、今度は余りが出るわり算の場合について考えました。今回のお話は、ねこ族のメイドが、色々な形に切った布をリボンに縫いつけている場面です。「ハート、星、星、月」の順で4つずつ繰り返し縫い付けていきますが、子ども達には15番目に縫い付ける形は何か考えてもらいました。考え方は、「きほんのおはなし」で学習したので、「15÷4=3あまり3」と式と答えは簡単に出ました。ただし、今回の問題は、答えの形を考えるために「あまり3」の意味を理解しなくてはいけません。「15この形の中に3グループあることは分かりましたが、『あまり3』ってなんだろう?」と先生が尋ねます。難しいかなと思いましたが、子ども達はすぐに手を挙げ、「4グループの3つ目!」としっかりと意味を答えてくれました。あっという間に答えが出たので驚きました!改めてイラストを使って確認すると、確かに「あまり3」は4グループの3つ目となり、答えは「星」となります。もうどんな先の形でも、わり算をうまく利用して答えられる「預言者」になれたようです!
3年生は、後期に入ると難しい単元が増えてきます。単元によっては理解できず一苦労する子もいます。一方で、問題が難しい分、理解できた時や一人で解けるようになった時自信や喜びとなり、それが次の問題へのやる気に繋がっていきます。ぜひ、基本がしっかりと押さえられたことや難しい応用問題を解けたことなど、一つ一つを褒めてあげていただければと思います。
(makino)