新漢字誕生?

罫線

2011年 7月 27日 水曜日

 今回は、3年生の授業の様子をご報告させていただきます。

 今回の国語は、「漢字計算クイズ」という単元でした。これは、漢字をいくつかのパーツ(パーツの一つひとつが意味のある漢字、数字、カタカナでなくてはいけません)に分けて考え、それぞれたし算、ひき算、かけ算をすることで、一つの漢字を組み立てていくというものです。この活動により、漢字に親しみをもち、『漢字はいくつかの部分に分けられ、共通の部分があることを理解する』ことをねらいとしています。

 今回の単元は単純な書き取り問題ではなく、漢字を計算問題として扱うという、これまでとは視点を変えた学習が取り入れられており、普段は漢字の学習を苦手としているお子さんも、興味をもって取り組むことができたようです。みんなとても楽しそうに「漢字の計算問題」を解いていき、また、自分で問題を作成することにも取り組みました。それにしても、子どもの思考力の柔軟性には驚かされますね。どれだけ独創的な問題を作成することができるか、各自が必死になって考えていました。中には、まず最初に答えをいくつも決めて、それに合う式を一生懸命考えているお子さんもいました。子ども達が集中して一つ一つ漢字の形を考えている姿を見ていると、改めて漢字って不思議な形だなと思えてきます。

どんな漢字ができるかな 授業の最後には、スペシャル問題として少し難易度の高い問題を出しました。特に、「立+日+思-田=?」、「ノ×4+立+頭-豆=?」という問題には、ほとんどのお子さんが考え込んでいたため、途中で「これはヒントが必要かな?」という考えも頭をよぎりましたが、しばらく悩んだ後、子ども達は見事に正解を導き出しました。

 実は、 「これだけみんなでこだわって考えれば、もしかしたら新種の漢字が生まれるのでは?」と、授業の本来のねらいとは関係ないところで、密かに期待してしまいました私自身も子どもの頃、新しい漢字を作ろうとして友達と一緒に考えたような記憶がありますが、実際に現在使われている漢字が生み出された遠い昔も、もしかしたら同じような流れで考えだされたのかもしれませんね:D

(butsuen)
 

トップに戻る

きっかけ作り

罫線

2011年 6月 18日 土曜日

 今回は、1年生のパズル道場にお邪魔させていただきました。

 パズル道場では、それぞれの級によって取り組む課題や教具も異なっており、自分のレベルにあわせた課題に取り組んでいきます。この日も、各自の課題の中で指示された教具を使って、みんな楽しそうに取り組んでいました。

 ただ、パズル道場は楽しく参加できる反面、周囲で他のお子さんたちが様々な教具を使って課題に取り組んでいるなど、通常の授業とは形式が異なるため、1年生のお子さんたちは、ときに自分の課題以外に目が向いてしまうこともあります。

 この日は、Kくんが、途中から集中力が途切れがちになってしまい、なかなか課題に向かうことができない様子でした。もちろん、声かけや援助をしながら一緒に取り組むのですが、そばにいる間は机に向かうものの、他のお子さんの指導のためにその場を離れると、周囲の動きが気になって手を止めてしまう、といった状態でした。

きっかけ作り しかし、しばらくそのような状況が続いた後、一つのパズル教具を手にしたとき、Kくんの中で突如意欲がわいてきたらしく、目の色を変えて取り組み始めたのです。それ以降は、すぐ近くで他のお子さんが別の教具を使って楽しそうにしていても、Kくんはわき目も振らず、一生懸命に目の前のパズルに向かっていました。そして、何度も何度もパズルを組み直しながら15分間ほど経過した後、Kくんは見事に課題を完成させることができました。課題をクリアできていることを確認して、「すごいね、よくできたね。」と声をかけると、「やったー!これ難しいけぇ、もうできんかと思ったー:D」と、とても嬉しそうに言っていました。

 成長の過程にあるお子さんにとって、いつ何が前向きな気持ちを起こさせるのかは、当然一人ひとり違います。しかし、大きく変わるチャンスは、きっとみんなに同じようにあるのだと思います。それをどのように生かせるかは、最終的にはお子さん一人ひとりの意志と努力によるところが大きいとは思いますが、取り組む環境を整えて、そのきっかけを一つでも多く与えられるようにすることが、周囲にいるものの大切な役目なのだなと、改めて感じた出来事でした。

(butsuen)

トップに戻る

ライバル

罫線

2011年 6月 4日 土曜日

 今回は2年生のクラスでの様子をご紹介しようと思います。

 今日の国語の単元は、「暗号を解こう!」です。これは、一見意味不明に思える文の中に隠されている決まり事を見つけ、意味ある文章に置き換えていくというものです。例えば、右の行から順に縦方向に読んでいくと「学はなき大 校しすまに へがありう いくとちゅ」となる4行の文を、ある規則に従って読み直していくと、「学校へいくとちゅうに 大きなはしがあります」となります。こうした暗号文読解にはコツがあるのですが、それに気付いたお子さんからは、すぐに「はい!わかった!」と元気の良い声があがりました。しかし、ほとんどのお子さんにとっては、やはりかなりの難問であり、悩みながら一所懸命考えていました。悩んだ末に出てきた意見を聞いていると、解答としてこちらが用意していたものとはまた別のユニークな答えが出てきたりして、思わず「なるほど」と感心してしまいます。

行間と字間 ところで、そのクラスの中には、非常に元気の良いお子さんが2人いたのですが、お互いに強い対抗心を燃やしているらしく、課題プリントを解く時や答えを発表する際など、「もうできた!」「はい!1番!」などの声が聞こえてきます:D担当ナビゲーターの先生も、子どもたちの意欲的な取り組みを引き出せるようにうまくクラスの雰囲気作りをされていて、「できた!」の声を横で聞いた子は、「今度は自分が1番に解く!」と必死に頑張る・・・といったように、競って課題に取り組んでいました。

 前向きに競い合うライバルの存在は大きなもので、切磋琢磨できるお友達がいることは、学習意欲をより引き上げてくれるものだと思います。もちろん問題を早く解くことだけが全てではなく、他にも重要な要素はたくさんあるのですが、そのお子さんたちにとっては、ライバルの存在が前向きなエネルギーの源になっていることは間違いないようなので(先を越されてしまったお子さんは、後姿からでも悔しさが伝わってくるぐらいですから(笑))、今後も競い合いながら、お互いのレベルを高めていってほしいなと思いました。

(butsuen)

トップに戻る

「0」?

罫線

2011年 5月 30日 月曜日

 今日は、1年生の算数の授業に関するお話です。

 今回は、「パターンブロックで数えよう!」という単元でした。これは、『パターンブロック』という、色と形で6種類にわけられた木製ブロックを使って形をつくり、それをもとにして、10までの数の概念、大小を意識できるようになることをねらいとしたものです。

 授業の最初に、パターンブロックの「おなかのルール」(おとさない、なくさない、かじらない)をみんなで確認した後、『タスクカード』という外枠だけが描かれた紙の上に、位置がずれないよう丁寧にブロックを敷きつめていきます。パターンブロックは、色によって形が決まっているため、タスクカードのとおり正確に敷きつめていくと、赤が○枚、黄が△枚・・・という風に、それぞれのブロックの数が決まっていきます。みんなパターンブロックを使った活動が大好きなので、集中して楽しそうに取り組んでいました。全員が敷きつめ終わった後、今度は使ったブロックそれぞれの数を色別に数えていき、みんなでその数の大小を考えます。その際、見落としてしまいがちなのが、「0」です。これが曲者で、最初のうちは「使っていないブロックの数」=「0」という考えになかなか結びつかないお子さんもいましたが、先生からの丁寧な指導により、最後には正解を求めることができました。確かに、自分自身が子どものころにも、「0」という数字が不思議に思えて、友達と話したり先生に質問したりしたような記憶があります。

0って何かな? 余談ですが、「0(れい)」の漢字として使われる「零」には、「極めて少ない」という意味も含まれるため、同じ「0」でも『ZERO』と『零』では、若干意味も異なるものになるのだとか。そのため、ニュースの天気予報等で、降水確率「0%」を通常「れいパーセント」と読んでいるのは、降水確率「ゼロ」%ではなく、「まったく雨が降らないわけではありません」という意味を含めている・・・という話を聞いたことがあります。「0」って、不思議な数字ですね(?_?)

 授業の話から脱線してしまいましたが、今回の単元では10までの数について学びました。子どもたちには、授業で学んだことをベースに、興味をもって自分で調べることによって、楽しく学習の範囲を広げていってほしいなぁと、自分自身の昔を振り返りながら思いました。

(butsuen)

トップに戻る

漢字の成り立ち?

罫線

2011年 5月 21日 土曜日

 今日は、3年生の国語でのお話をご紹介しようと思います。

 今回は、「漢字は絵からできている!」という単元で、漢字の成り立ちについて学びました。ものの名前を表す漢字は、そのものの形から作られていること、動きや様子など形がないものを表す漢字は、その言葉の意味を表した絵からできた、ということを学習しました。先生が、黒板に漢字の元になった絵を示し、それが漢字に変化していく過程をわかりやすく説明されるのを聞きながら、みんな興味津々で、「そうか!」「あっ、わかった!」と、一生懸命考えていました。

 しばらくすると、漢字のもとになった絵を見ながら問題を解いていた子どもたちから、「あっ、『メジン』が出てきた!」「今度は『ヒジン』!」と、とても楽しそうな反応が。しかし、教室後方で参観していた私には、暗号のような『メジン』『ヒジン』の意味がさっぱりわかりません。しばらく考えた後、子ども達の声をよくよく聞きながらプリントを見直してみると・・・
漢字の成り立ち『メジン』→『目人(メジン)』→『頭が目になっている人』・・・【見】
『ヒジン』→『火人(ヒジン)』→『頭が火になっている人』・・・【光】

ということらしいのです。漢字の成り立ちにおける、絵から文字に変化していく過程も興味深いのですが、そこから発展してさらに考える子ども達の発想には、こちらも脱帽でした。ちなみに、『ヒジン』の頭が「花」だと思った私は、正解の【光】にたどり着くまでにかなり悩んでしまいました(*_*)

(butsuen)
 

トップに戻る