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2年生の今月の本


おやすみ こりす タイトル おやすみ こりす
著者 虹山 つるみ(作) 松山 円香(絵)
出版社 ポプラ社
 

 森に あさひが のぼりました。よるのうちに うっすら つもった雪が、えだの上で きらきら ひかります。
「おやすみ こりす もう ねましょう わらって あそんで――」
ふわふわしっぽの 子りすのフウです。フウは するりと うろから出ると、えだへ かけあがり、雪を あつめてまるめます。まえの冬も、おばあちゃんと いっしょに、歌を歌いながら、こうして雪あそびをしました。
「おばあちゃん、おはよう!」フウは、今日は じぶんがあつめた くるみを、おばあちゃんの ねどこに もっていきました。からを かじって 歯をねじこみ、ぱきっと くるみを わると、ふたりで はんぶんこ。「じょうずに なったねえ」おばあちゃんが 目をほそめると、フウも にこにこします。
「今日は、なんの歌にする?」たべおわると、フウは おばあちゃんに たずねました。「歌ってくれるのかい?」おばあちゃんが 目をかがやかせます。「うれしいねえ。フウと歌うと、心が ぽかぽかするんだよ。歌も ゆうべから きめてあるのさ。『おやすみ こりす』だよ。さあ、いっしょに歌っておくれ」おばあちゃんが 身をのりだします。フウは かおを しかめました。「子もり歌じゃない 歌にしようよ。赤ちゃんじゃないんだから」――じつは、ここに来る前に おとうとのピオに、赤ちゃんの歌を歌ってる! とわらわれたばかりだったのです。――「それもそうだねえ」おばあちゃんは しょぼしょぼと まばたきし、ねどこに 体をしずめました。フウは、ちくんと むねが いたみましたが、歌おうとすると ピオの わらった かおが うかんで、歌がのどでつまるのです。「やっぱり今日はかえる。またくるね!」フウは ばっと 立ちあがって、うろを出ました。

●子りすのフウは、おばあちゃんととってもなかよし。ふたりで歌を歌ったり、くるみの割り方を教えてもらったり。ある日、歌のことを弟のピオにからかわれて、フウはおばあちゃんが聞きたがっていた歌を歌わずに帰ってしまいました。そしてその翌朝、フウはおばあちゃんがなくなったことを聞かされます。大切な人との突然のお別れにとまどいつつも、それを乗り越える姿があたたかく描かれています。

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