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2年生向け季節の本

ぼくのエプロンは空色 タイトル ぼくのエプロンは空色
著者 山本なおこ(作) 鈴木幸枝(絵)
出版社 PHP研究所
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「すてきでしょ。かってもらったのよ。」
 妹のリコが、ピンクのエプロンすがたでくるるんと回って見せた。
「いいなあ、りこだけかってもらって」
ぼくは、口をとがらせた。
「おにいちゃんのもあるわよ。」
「ほんと!」
 きっとグローブだ。新しいのを買ってって、前からお母さんにたのんでいたんだもの。

「シンちゃんのは、これよ。」
 お母さんが、空色のエプロンを見せて、にっこりわらった。お父さんのは、みどり色のエプロン。
「なあんだ。エプロンなんていらないよ。ふつう、みんなのうちでは、お母さんしかエプロンをしてないよ。」

 すると、お母さんはすましていった。
「うちはお母さんもおつとめしているんだもの。だから、みんなに手つだってほしいの。」

お母さんは、一週間に一度、“そうじデー”をつくって、家族みんなでそうじをしようと言い出しました。それは、土曜日の午後。ぼくもお父さんも大反対で、すっぽかしてしまいます。そんな時、お母さんに事件が……。「お手伝い」について考えるきっかけになりそうなお話です。
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