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2年生向け季節の本

サンタクロースはおばあさん タイトル サンタクロースはおばあさん
著者 佐野 洋子(作・絵)
出版社 フレーベル館
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 クリスマスが近づくと、神様はこんなはり紙をお出しになります。『サンタクロース募集 トナカイ運転できる人。55才いじょう。めんせつ、12月24日。ばしょ、かみさまのいるところ』

  さて、クリスマスイブの日。サンタクロースのめんせつの日です。神様の家の門の前には、サンタクロースきぼうの、たくさんの人がぎょうれつしています。むかし、プロレスラーだった人、会社の社長だった人、オペラ歌手だった人……、いろんな人が集まっています。すると、その中にひとりだけおばあさんがまじっていました。

 みんなはおばあさんを見ると、大きな声でわらいました。だって、サンタといえば、だれだっておじいさんを思い浮かべますからね。そして、神様もこんなことははじめてだったのでしょうか。びっくりして、
「なにかおまちがえでは。わたくしは、サンタクロースをぼしゅうしているのだが。」
とお聞きになります。しかし、おばあさんは大きな声で自信たっぷりにこう答えたのです。
「サンタクロースは男だって、だれがきめたんですの。神様はおっしゃっているではありませんか。人はみなびょうどうだって。」

珍しいおばあさんのサンタクロース。実は、まごむすめにもう一度会いたいという隠された目的があったのです。サンタクロースとなったおばあさんは、子どもたちにプレゼントを届けるため、まごむすめのもとへ向かうため、トナカイとともに意気揚々と夜の空へと飛び出していきます。
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