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タイトル | かえってきた さけ | |
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著者 | フレッド・フレガー(文) 杉浦 宏(訳) アーノルド・ローベル(絵) |
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出版社 | 文化出版局 | |
サケは川でうまれて、海にくだり、海をたびしてそだちます。3センチほどの大きさの子どものサケは、1年ほどたつと、30センチくらいの大きさにまでなり、広い北の海を、太陽を目じるしにしておよぎまわります。そして、4年たつと、川のにおいをかぎわけて、卵をうむために、自分のうまれた川にもどってきます。 サケが、どれくらい遠くの海までおよいでいるのか調べるために、サケのからだにしるしをつけることがあります。この本には、赤いひもで目じるしをつけられた「あかひも」という名前のサケがでてきます。あかひもは、なかまのサケと一緒に川を下りますが、とちゅうには、たきやダムなどがあって、けっして、かんたんにはいきません。また、しぜんの中には、サケをえさにしている、いろいろな生き物がいて、あかひもたちをねらっています。 あかひもといっしょに、川をくだり、海をおよぎ、うまれた場所にもどるというたびをしてみましょう。
「あかひも」という架空のサケを題材にして、サケの本能や一生の行動が、淡々と語られています。人間を始めとして、鳥やクマ、激流など、サケの行く手を妨げるものは、たくさんあります。後半の、あかひもがダムをのぼろうとする場面では、応援して力が入ってしまうことでしょう。ダイナミックな挿絵が、自然の大きさをリアルにあらわし、生き物の力強さを感じさせてくれます。
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