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2年生の今月の本


おかわりへの道 タイトル おかわりへの道
著者 山本 悦子(作) 下平 けーすけ(絵)
出版社 PHP研究所
 

あと八回。かすみは、「三月給食こんだて表」を見ながら、ためいきをつきました。二年二組のたんにんの りょうた先生は、あまったごはんをおむすびにしてくれます。形はきれいじゃないし、しおも ふりかけも かかっていないけれど、食べた子たちは、口をそろえていうのです。「サイコー!」って。かすみは、ずっと りょうた先生のおむすびが食べてみたいと思っていました。けれど、それは、かんたんなことではありません。おむすびは、おかわり用で はやいものがちなのです。それに、「おかわりけん」があるのは「おのこし」や「へらし」をしなかった子だけです。食べるのがおそくて きらいなものも多いかすみには、ときょうそうで いっとうをとるくらい、たいへんな話です。
ぜったい、むり。二度目のためいきをついたとき、「かすみちゃん、なに、こんだて表見てるの?」ちなちゃんに、話しかけられました。「え? 今日? 今日はね、ええと」こんだて表を見なおしていたら、「カレー、ごはん、かいそうサラダとワカサギフライ。ぎゅうにゅう!」後ろから、声がしました。げんちゃんです。げんちゃんは、給食のときは だれよりもはりきっていて、毎日おかわりをします。いいなあ、げんちゃんは。どうしたら、あんなふうに はやく食べられるんだろう。そのとき、はっと ひらめきました。そうだ。げんちゃんの まねをしてみたらどうだろう。

●二年生が終わるまでに、かすみは、一度でいいから りょうた先生の作るおむすびを食べてみたいと思っています。でも、このままだと、おむすびを食べないまま、三年生になってしまう……。だから、思いきってげんちゃんに弟子入りして、作戦をねることにしたのです。給食をはやく食べられるように! はたして、かすみは自分の力でおむすびを勝ち取ることができるのでしょうか。

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