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2年生の今月の本


きみひろくん タイトル きみひろくん
著者 いとう みく(作)中田 いくみ(絵)
出版社 くもん出版
 

 ぼくの ともだちの きみひろくんは、ほいくえんの ときから、ゆうとうせいです。かけっこも はやいし、にじゅうとびも 三十回できるし、プールで せんすいだって できます。きみひろくんは だれかを いじめたり 悪口を いったり、いじわるを することも ありません。こまっている人が いたら、「どうしたの?」って たちどまったり、しゃがんだり、手を つないだりします。みんな きみひろくんの ことが 大すきで、ぼくも きみひろくんの ことを すごいなって思うんだけど、ちょっと こまっています。なんでかっていうと、きみひろくんは、ぼくにだけ、うそを つくからです。
「ともくん、ないしょだよ……ぼくね、オリンピックに 出ないかって いわれてるんだ」「ぼくんちは ぞうを かってるんだ」とか。ぼくには、それが うそだって わかっているけど、それを いちいち いいません。いわないのは、きみひろくんの つく うそは、だれも いやな気もちに させないし、ちょっと わらっちゃうようなこと ばっかり だからです。それに、ぼくに うそを つけなくなったら、きみひろくんは、うそを いう人が いなくなっちゃうし、それは きっと、かなしいだろうって思うからです。

●「ともくん、ないしょだよ」優等生のきみひろくんは、どうしてか、ぼくにだけうそをつきます。だけど、ある日のきみひろくんのうその話は、いつもとちょっと違いました。

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