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2年生の今月の本


そのときが くるくる タイトル そのときが くるくる
著者 すず きみえ(作) くすはら 順子(絵)
出版社 文研出版
 

 けさは、ぐじゅぐじゅしたやつに おいかけられて、のみこまれちゃうゆめで、目がさめた。なんで、あんな ゆめを 見たんだろう? そうだ。きょうは、あの ぐじゅぐじゅした にがいやつが 出る日だからだ。
ぼくは、たくま。一年生。学校が 大すき。きゅうしょくの じかんは、とくに すきだ。ともだちと おしゃべりしながら 食べるのって、とっても たのしい。でも、きょうは ちがう。
 きょうは、シューマイ、かぼちゃのサラダ、それに、なす入りミートソーススパゲッティ。ミートソースの中に、なすが、ひとつ、ふたつ、みっつ。ぼくは、小さいときから なすが きらいだ。ようちえんのとき、パパに むりやり 食べさせられてからは、もう ぜんぜん ダメ。ぼくは、シューマイと サラダを ペロリと 食べた。なすが すきな けんごくんは、なすに ミートソースを たっぷりのせて ほおばっていた。だから、そのまねをして、なすが 見えなくなるほど、ミートソースを のせてみた。食べられる。きっと食べられる。口もとまで もってきたとき…… むわわわっ あのにがいあじが よみがえってきた。やっぱり、ダメだあ。ぼくは、なすを おさらに もどした。

●好き嫌いなく何でもおいしく食べられます! なんて、なかなかそうはいかないもの。苦手なものを口に入れたときの何とも言い難い感覚は、みなさんも たくまくんの様子に共感できるかもしれませんね。さて、夏休み、おじいちゃん・おばあちゃんの家に行くと、食卓にはとれたてのなすを使った料理がならびました。「無理をしなくてもいい。そのうちきっと、そのときがくるから」落ち込むたくまくんに、おじいちゃんはそう話してくれました。けれども、「そのとき」って一体いつなのでしょうか。

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