トップページ > 読書案内 >  2年生の今月の本 > 2年生におすすめの本
 > トムと3時の小人

2年生の今月の本


トムと3時の小人 タイトル トムと3時の小人
著者 たかどの ほうこ(作) 平澤 朋子(絵)
出版社 ポプラ社
 

「あ、あのお店、おもしろそう!」並木(なみき)のあいだから、ごちゃごちゃした感じのお店の入り口が見えて、その店めざして、おかあさんは かけだしていた。はじめて通るこの並木道が すごくきれいだったから、ぼくたちはドライブのとちゅうで、ちょっとおりて、歩いていた。おかあさんは、こういう古道具屋さんで、しょうもないガラクタを ひとつふたつ買うのがすきなのだ。せっかく こんなに気もちのいい道を歩いているってのに、わざわざ物置みたいなところに はいりこんでいかなくたって いいじゃないか! プーッといいなが ら、ぼくはついていった。
 お店に入って、ぼんやりつったっていると、そばの丸いテーブルの上に、古くさい赤い表紙の本がおいてあるのが目に入った。金色の線で、くるくるしたもようが かいてあって、くるくるした字で題も書いてあった。「トムと……3時の……小人……〈した〉? あ、〈げ〉か」『トムと3時の小人〈下〉』なんとなく おもしろそうな気がして、ぼくは近づいて本に手をのばした。そして、表紙をめくろうとしたとき――。

●この本の主人公「やまむら つとむ」くんは、古道具屋さんで『トムと3時の小人〈下〉』と書かれたおもしろそうな題の本を見つけました。その日、その赤い本を買って帰ることはできなかったのですが、かわりに図書館で同じタイトルの本を読んでみることに。ドキドキしながら、厚い表紙をめくり、どんどん読んでいくと……。この1冊の本との出会いが、この後、ふしぎな体験につながっていきます。

Page Top