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4年生の今月の本


ぽけっとの中の赤ちゃん タイトル ぽけっとの中の赤ちゃん
著者 宇野 和子
出版社 講談社
 

 ひとりっ子のなつ子は、ずっと弟か妹がほしいと思っていました。なつ子は、おかあさんに「赤ちゃんがほしい」とおねだりしてみましたが、そのねがいはかんたんにはかないそうにありません。

  そんなある日、なつ子は、おかあさんのエプロンのポケットの中に、小さなちいさな赤ちゃんがいるのを見つけます。赤ちゃんはおやゆびほどの大きさで、ムーという名前でした。大よろこびのなつ子は、だれにもないしょでムーを育てることにします。

  やんちゃで、ちょっぴりなまいきなムーにふりまわされながらも、どんどん仲良しになっていく2人。一緒にふしぎな国を冒険したり、夢の中でわる者たちから逃げ回ったり……楽しいことも大変なことも、なつ子はムーと2人でならなんだってへっちゃらでした。ところが、別れはとつぜんやってきました。

  なつ子にほんものの赤ちゃん――弟ができたのです。

【 みなさんは、想像の世界で自分だけの友達と遊んだことはありませんか? ムーはなつ子の空想が生み出した存在だったのかもしれませ。けれども、2人ですごした時間はかけがえのない思い出として、なつ子の心にいつまでも生き続けます。空想と現実がまだ離ればなれになっていない、幼い頃の純粋な気持ちがよみがえり、読む人の心をあたたかく包んでくれる作品です。(読者の熱いエールによって、近年復刻版が発売されました。昔読んだけれど書店になくて探していたという方は、この機会にぜひ読み返してみては? なつかしい感動がきっとよみがえります。)】

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