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4年生の今月の本


世界で一番のねこ タイトル 世界で一番のねこ
著者 藤野 恵美
出版社 アリス館
 

 エトワールは、とてもうつくしいねこでした。

 ごしゅじんはエトワール以外にもたくさんのねこをかっていましたが、その中でも、エトワールは特に大切にあつかわれていました。

 なぜなら、エトワールはコンテストで一等賞に選ばれたねこだったからです。

 ところがある日、エトワールはひふの病気になってしまいました。

 全身がかゆくて、エトワールはうしろ足で、体をかきむしりました。毛がぬけおち、体が傷だらけになったエトワールを見たごしゅじんは、
「ほかのねこに病気がうつったら、たいへんだ」
と、エトワールをすててしまいました。

 エトワールがすてられた場所で途方(とほう)にくれていると、一人のおじいさんに出会いました。

 エトワールはおじいさんに、いっしょに連れて行ってくださいとたのみました。

 すると、おじいさんは、
「おまえさん、ねずみはとれるか?」
といいました。

 エトワールは考えました。ねずみ、とは何だろう?

 これまでしめきった部屋の中で大切に育てられてきたエトワールは、一度もねずみを見たことがなかったのです。

 それでも、エトワールは思いました。ねずみとりで一番になろうと。

【 一番でなければいらないと言われてしまうことの辛さ。一番でなければならない、前より良い成績を取らなければならないといけないのでしょうか。少し足を止めてお子さんと一緒に考えてみてください。

 一番でなければならない、前より良い成績を取らなければならない。そんななやみを感じたことのある人にも読んでみてほしい一冊です。】

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