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4年生の今月の本


へんてこりんでステキなあいつ タイトル へんてこりんでステキなあいつ
著者 那須 正幹(作) 田頭 よしたか(絵)
出版社 角川学芸出版
 

「高山くん、まだ来てないけど、どうしたのかしら」
「高山くんは、ときどき遅刻するんです。だから、そんなに心配しなくてもいいと思います」学級委員の大久保翔太がクラスを代表して発言した。
「大丈夫です。たぶん一時間目の終わりまでには学校に来ると思います」翔太は自信たっぷりな顔で言い、クラスのみんなもそうだそうだというような顔をしている。

 一時間目が終わること、教室の後ろの戸が開いて、つよしのひょろりとした体がはいってきた。つよしはてれくさそうな笑顔をみせながら、それでもていねいにおじぎをした。
「高山くん、いったいどこに行ってたの」
つよしは、ちょっと困ったように長い顔を傾ける。
「ええと、学校を間違えて……いろいろ考えながら歩いていたから、気がついたら朝顔小学校じゃなくて、すみれ小学校の子といっしょに歩いていて……」
 海野先生は深呼吸をひとつすると、低い声で言った。
「とにかく、これからは、登校中にぼんやりしないこと。自分の学校くらい、ちゃんと覚えておきなさい。いいですね」

 海野先生にとっては、初めてのことだからびっくりしたにちがいないが、四年一組の連中は、一年前から高山つよしのことを知っているので、たいていのことではおどろかない。クラスのみんなは、つよしをちょっと変わった子どもだという。でもだからといって、つよしのことをいじめたり、ばかにすることはない。

★健太郎と同じアパートに住んでいるつよしは、健太郎が一緒にいないとタコのようにどこかにいってしまう。天神山に登ったり、アリの行列を観察していて遅刻をしたり……夢中になるととまらない。体育の持久走中に、突然走るのをやめた理由は、「サンタクロースはどうして日本の子どもにプレゼントをもってくるんだろう」ということを考えていたからという。ちょっと他の子とは違うつよし、違うからこそ出てくるつよしならでは見方はとても興味深い。

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