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4年生の今月の本


トラねこマーチンねずみをかう タイトル トラねこマーチンねずみをかう
著者 ディック・キング・スミス
出版社 あすなろ書房
 

 トラねこ子ねこのマーチンはとってもネズミが大好きです。そりゃ、猫はネズミが大好きだろうって?いいえ、ちがうんです。ネズミをつかまえてもマーチンは食べたりしません。だって、かわいくてたまらないんですもの!

 他の兄弟猫たちのようにネズミを捕っていじめて食べるなんて、そんなかわいそうなこと……! そんなマーチンですが、ある日猫の本能で、思わず一匹のネズミをつかまえてしまいます。

「たすけて。たすけてください!」

 お腹の大きなそのネズミは必死で頼みます。その姿を見て、マーチンはなんて小さくてかわいいんだろう、と思いました。

―― 「これから、きみをどうするかわかるかい?」
―― 「わかってますよ。いじめて、楽しんで、それから食べてしまうんでしょう。」
―― 「はーずれ、ぼく、きみをペットにするんだもん!」

 物おき小屋の二階に忘れられていた、ステキな猫あしのバスタブがネズミの家。彼女の名前はドルーシラ。そして生まれた9匹の赤ちゃんネズミたちの世話に、マーチンは大忙しです。

  ネズミって、何をたべるの? 水はどうやって運んできたらいいの? 第一、ほかの猫や人間たちにみつかったら大変だ! ネズミ捕りにむちゅうで、マーチンを弱虫あつかいする兄弟。兄弟やお母さんにまで白い目でみられながらも、マーチンはかわいいネズミたちのために、あれこれ世話をやくのですが……?

【 町外れの農場でのんびり自由きままな生活を送る猫たち、そして彼らとはまったく話がかみ合わない、ヒツジや牛やブタやアヒルたち。動物たちのユーモラスなやりとりに思わず笑ってしまいます。息子と父親のきずなにじんとさせられたり、マーチンのマイペースな性格におもわずほほえんだり、楽しくてあっという間に読めてしまう一冊です。自分らしく生きるってどういうこと? 本当に相手を思いやるってどういうこと?そんな問いかけにも、きっとこの本はこたえてくれるのではないでしょうか。】

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