トップページ > 読書案内 >  4年生の今月の本 > 4年生におすすめの本
 > きまぐれロボット

4年生の今月の本


きまぐれロボット タイトル きまぐれロボット
著者 星 新一
出版社 理論社
 

 ある夜のこと。ネコといっしょにくらしているエス氏の家に、見たこともないすがた形をした生物がやってきた。それを見たとたんにエス氏は気を失(うしな)った。その生物は、トランプのクラブとスペードとハートを組み合わせたような形をしている。こんな生物が地球にいるはずがない。そう、この生物は、遠いカード星からやってきたのだ。ネコを見つけたカード星人がテレパシーで話しかけると、ネコはなくのをやめてこたえた。

「便利(べんり)な方法があるものね。見なれない方だけど、なんの用できたの。」
「わたしはカード星の調査(ちょうさ)員です。あちこちの星をまわり、平和的な星と、そうでない星との区別(くべつ)をし、記録(きろく)をとっています。」
「それでここへも立ち寄(よ)ったというわけね。」
「はい、さようでございます。しかし、敬服(けいふく)いたしました。たいていの星の住民はわたしを見ておどろいて、わめいたりにげたりします。だが、あなたは、おちついていらっしゃいます。」
「いちいちおどろくようでは、支配者(しはいしゃ)の地位(ちい)はたもてないわよ。」
「これはこれは。あなたが、この星の支配者でしたか。わたしはてっきり、そこにたおれている二本足の生物のほうが、支配者だろうと思いこんでおりました。で、この二本足のほうは……。」
「自分たちのことを、人間とよんでいるわ。わたしたちのドレイの役をする生物よ。まじめによく働くわ。」

【 ショートショート・ストーリー(とてもみじかいお話)で有名な、星新一さんの本です。上でしょうかいしたお話のほかにも、たくさんおもしろいお話がつまっていますよ!】

Page Top