本日は、最初に当社のイベントについてのお知らせをさせていただきます。
来る12月12日(金)10:30~11:50、広島市西区民文化センター大会議室Aにおいて、「4年部からの中学受験指導」と題したイベントを実施したします。
こちらは、現在3年生の子どもさんの保護者を対象にしたイベントで、もうすぐ開講する「3年部冬期集中講座」から4年部へつながっていく流れや、来春4年部に進級してからの取り組みや授業内容、中学受験に向けた保護者の関わり方などについてお話しさせていただく予定にしています。
参加費は無料で、事前の予約等も必要ありませんので、皆様お誘いあわせの上、ぜひお越しください。
イベントの詳細に関しては、「家庭学習研究社ブログ」で詳しく紹介させていただいています。
さて、前回、子どもの健やかな成長に必要なのは、「休養」「栄養」「運動」だと書かせていただきましたが、そのうち今回は「栄養」について考えてみたいと思います。
成長期にある子どもの心身を健全な状態に保つには、毎日の生活リズムを規則正しいものに整えておかなければなりません。前回の睡眠時間の話でも書いたとおり、起床・就寝時刻をできるだけ統一し、日中は十分に体を動かして、1日3回の食事を規則的にとることのできる環境を整えることが重要です。
しかし、幼い頃から不規則な食事のとり方を続けていると、成長の土台となるべき規則正しい生活リズムを身につけることができない上、必要な栄養素を十分に吸収することができぬまま、心身の成長にとって重要な時期が過ぎていくことになってしまいます。
日本小児保健協会が実施した5~6歳児の「朝食の喫食状況」に関する調査結果によると、「週に1~2回ぬく」との回答が6.9%、「週に3~4回ぬく」が0.7%、「週に1~2回しか食べない」が1.6%となっています。これらをまとめると、まだ幼い小学校入学前後の時期で既に、全体の1割近い子どもが週に何度かは朝食を食べていないことになります。
1日の始まりのエネルギー源である朝食を抜いてしまうと、生活リズムの乱れにつながるだけでなく、エネルギー不足や体温低下などから、脳の機能低下までも引き起こしてしまいます。
人の脳は、重さでは体重の約2%程ですが、エネルギー消費の面では全体の20%近くにもなります。さらに、脳にはエネルギーを貯めることができないにも関わらず、脳は睡眠中でも働き続けますから、睡眠中は肝臓に蓄えられたグリコーゲンをブドウ糖に変えながら消費しています。そのため、翌朝の起床時刻を迎える頃には、エネルギーが欠乏状態になっていることも少なくありません。
ですから、起床後に朝食をとることで栄養を補給することは、脳や体にとって欠かせないものなのです。もし、朝食をとらない生活を続けていると、特に脳が急速に発達する小学校低学年頃までの子どもにとっては、脳や心身の発達に大きな影響を与えることも十分に考えられます。
また、今回は朝食に関する話題を取り上げましたが、子どもにとっては、「何を食べるか」という栄養面の問題と同時に、「誰とどのように食べるか」という部分も大きな意味をもっています。単に栄養価の高いものを食べていれば十分というわけではなく、より良い教育環境を築くことのできている多くの家庭では、食卓が家族だんらんの場になっていることも見逃せません。
社会環境の変化に伴って、核家族化や共働き家庭が増えていますが、それによって、家族全員がそろって食事をする機会が減り、親がいないまま子どもだけで食事をする「孤食」が増えていることが問題視されています。いくら親がしっかり準備をしていても、食事の場が子どもだけであれば、毎回規則正しくバランスの良い食事をすることはなかなかできません。食事の面だけでなく、一家団らんの場である食卓で親子の会話がなくなってしまえば、子どもにとって心の拠り所となる家族の絆も揺らぎかねません。
親子ともに忙しい毎日だとは思いますが、1日のうち1食だけでも家族揃って食事を楽しめるよう、心掛けてみてはいかがでしょうか。
(butsuen)