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教えて!!おんどくんママ

 みなさん、こんにちは。おんどくんママです。このコーナーでは、音読についてみなさんと一緒に考えていきたいと思います。最近は、音読が軽視され、十分な音読の修練を積まないうちから黙読に移行させようとする傾向にありますが、ジュニアスクールでは、音読をとても重要視しています。授業はもちろんのこと、家庭学習でも音読を取り入れています。
 では、どうして音読は必要なのでしょうか?音読講座第1回は、このテーマについて考えてみましょう。

どうして音読は必要なの?

音読の効能 子どもは、多少の先行体験の差はあるものの、正式には小学校低学年から文字を習い始めます。まずは、ひらがなの習得から。ひらがなの一字一字の正しい字形を学びながら、それと発音を対応させていきます。そして、文字の組み合わせが、様々な言葉を生み出すことを習い始めます。

 やがて、1年生の2学期頃には文を読めるようになり、次第に簡単な本なら自分で読んで楽しめるようになっていきます。また、たどたどしいものではあっても、おかあさんや友だちに手紙を書いたりすることもできるようになります。こうして、ただ文字や文を読んだり、書いたりするのではなく、書き言葉の機能性に気づき、自律的に学ぼうとする点が、幼児期の子どもの文字経験と根本的に違う点です。

音読しよう! ただし、この段階の子どもは、まだ黙読はできません。文字のまとまりを目で探して(普通、分かち書きにしてある)声に出して発音し、それをすでに知っている「話し言葉」と重ね合わせて、新しい「書き言葉」を獲得していきます。この作業が「音読」なのです。こうした経験を積み重ねていくことで、徐々に活字の流れを目で追いながら、意味に変換していく態勢が脳内にできあがっていきます。

 こうして、ゆっくりとたどり読みをし、活字の意味を理解する訓練を積み重ねながら、子どもは少しずつ音読から黙読へと移行していきます。一般に、黙読ができるようになるのは、2年生の後半から3年生の初め頃だといわれています。

 問題は、この黙読への移行のプロセス。大人が、音読の習練が不十分な段階から黙読を強要したり、音読せずに本が読めるものと思い込んだりすると、活字(記号)を視覚で捉えて意味に変換する脳内の作業態勢がいつまでたっても完成の域に達しません。この状態で高学年になると、サッと読んでサッと理解できるようになった子どもとの読みの能力差は、如何ともし難いものになってしまいます。黙読がスムーズにできるようになるまでは、音読の経験をたっぷりと積んでおくこと。さらには、黙読ができるようになってからも音読は欠かさず続けること。これが、活字を速く正確に読めるようになるための絶対的なプロセスなのです。

どうして音読が必要かおわかりいただけたでしょうか? 音読はお子さんの読みの能力を育てるうえでなくてはならないものなのです。お子さんとぜひ一緒に音読をしてください。
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