2013 年 10 月 のアーカイブ

冬期講座、次年度講座の会員募集が始まります

2013 年 10 月 31 日 木曜日

 来週の火曜日(11月5日)、より、「冬期講座」および「次年度前期講座」の会員募集を開始いたします。前日の11月4日(月・祝)に、募集開始の告知チラシを折り込みます。このチラシの表面には、修道と広島女学院の校長先生をお招きして実施する催し(10月28日の記事で紹介)をご紹介しています。よろしければお読みいただき、ご都合が合えばぜひ足をお運びいただきたいと存じます。

 さて、弊社は小学生のみを指導する学習塾で、講座の内容も決して複雑ではないのですが、それでも入会をご案内したり、催しへの参加をご案内したりする場合、お伝えしたいことが多すぎてチラシには最低限の情報しか載せられません。そこで今回のブログでは、チラシでお伝えしきれなかった点を含めて補足説明をしようと思います。

① 3年生「冬期集中講座」

 20131031_a来春4年生になるお子さんを対象とする、連続5日間の集中講座です。例年、弊社の低学年部門の3年生会員のほか、新規に参加されるお子さんも相当数おられます。昨年は、約280名の3年生児童に参加いただきました。

 指導教科は算数と国語です。難しい内容は扱いませんが、筋道立てて考え、疑問を解決することの楽しさや醍醐味を味わえる内容となっています。5日間の学習塾体験を通じて、子どもたちが塾で学ぶということによいイメージをもつことができたなら、やがて正式に受験生活を始めたときにも順応しやすいことでしょう。

受験や弊社に興味を少しおもちになった程度のご家庭も、どうぞ遠慮なく参加してみてください。気軽に参加いただけるよう、学費はいただかず、テスト料・プリント料のみの特別料金となっております。

受験を視野に入れておられるご家庭にとって、本講座は次のようなメリットがあるでしょう。

1.お子さんの現在の学力が、受験を視野に入れている3年生児童の集団のなかで、どれぐらいの状態にあるかを知ることができます。

2.お子さんが、学習塾の勉強になじめるかどうかを試すことができます。また、家庭学習研究社の学習指導がお子さんに合っているかどうかを確かめることができます。

3.授業と家庭での復習をテンポよく繰り返す体験を通して、お子さんに学ぶことの楽しさや醍醐味を味わう体験をさせることができます。

4.最終日には成果を試すテストがあります。このテストで一定の成績を収められたなら、来年3月に開講する4年部の講座への入会資格を得ることができます。

② 4・5年生「冬期講座」

 20131031_b毎年、4・5年生の冬休みから入会され、受験勉強を始めるお子さんも一定数おられます。4・5年生の場合、冬期講座への通学にあたっては、「会員選抜試験」を受けていただく必要があります(現会員はその限りではありません)。この試験は、11月から12月にかけて毎週土曜日に実施します。時間は校舎によって異なりますので、資料をお取り寄せのうえお確かめください。

 「会員選抜試験」は、算数と国語の2教科の試験で、学校での既習内容から出題されます。特別難しい問題はありませんが、教科書の内容が十分に理解できていることを確かめる内容となっていますので、学校のテストよりは難しいかも知れません。合格にあたっての目安は、4年生が120点前後(200点満点)、5年生が130点前後(200点満点)となっています。この基準点は全校舎共通です。

 この試験に合格されると、冬期講習への通学、冬休み以後の講座への通学、次年度講座への通学の資格を得ることができます。

 弊社では学力到達度別のクラス編成で指導しますので、所属クラスはお子さんの現在の学力に応じて決定します(ただし、校舎の規模によって例外もあります)。新規入会のかたは「会員選抜試験」での成績を参考に、現会員のかたは冬休みまでのマナビーテストの成績をもとに決定します。冬休みの終了後は、冬期講座中のテスト成績を踏まえ、また新たにクラスを編成し直します。

 「今からの入会で大丈夫か」と、不安に思っておられる保護者はおられませんか?4年生と5年生では受験対策の進行状況が違いますから、それぞれについて簡単にご説明しましょう。

●4年生

理科と社会はまだ正式な受験指導を行っていませんから、まったくハンディはありません。国語は読解や文法の基礎を指導している段階です。今、読書に熱心に取り組んでおられるようなお子さんなら、読解力もかなりついていますから心配要らないでしょう。ただし算数は、4年生の教科書範囲をかなり先に進めています。冬期講座の授業を大切にし、家庭で復習を怠らないようにがんばっていただきたいですね。授業では、単元の重要な考え方を丁寧に指導しますから、冬休みから受講されるお子さんもしっかりと聞いて理解する姿勢で臨めば大丈夫です。

●5年生

 入試まであと1年とちょっとですから、お子さんの側にそういった意識が必要です。のんびりとしていたり、ただ何となく通っていたりでは、入試への見通しは厳しくなってしまいます。算数、理科、社会の単元は6年生の教科書範囲を扱っています。すぐに追いつくことは無理ですが、今から6年生の前半にかけて少しずつ追いついていくつもりでがんばっていきましょう。

 勉強というのは不思議なもので、時間が十分にあれば成果があがるとは限りません。受験対策の開始時期が遅く、「ボクは(私は)みんなより遅れている」という意識をもち、集中力や実行力の伴った勉強をしている子どもは大人が驚くほどの吸収力で力をつけていくことが少なくありません。

 「今からでは遅いのではないか」と心配されるおとうさんおかあさんは、始まりが遅いという条件をうまくお子さんの“一生懸命”に結びつけていけば、受験生活が素晴らしい成長を引き出す場にもなります。無理にハッパをかけてやらせるのではなく、上手に子どもの自覚に基づく学習の実現へと導いてあげてください。

 なお、冬休みからの入会にあたってお知りになりたいことや相談事項がおありのかたは、最寄りの校舎に遠慮なくお電話でご相談ください。平日の午後1時半から夕方5時過ぎまででしたら、校舎長もしくは指導担当者が応対することが可能です。土曜日は、朝から夕方まで授業が組まれていますので、時間をとるのが難しい状況にあります。ご理解いただき、できるだけ平日にご連絡をいただきますようお願いいたします。

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カテゴリー: 家庭学習研究社の特徴

私学教育のよさにふれてみませんか?

2013 年 10 月 28 日 月曜日

 毎年11月になると、冬期講座の募集開始に伴い、中学受験を視野に入れておられる保護者を対象としたイベントを開催しています。

 昨年は広島学院と修道の校長をお招きし、私学教育の意義やよさについて語っていただきました。お二人の校長の丁々発止のやりとり、互いをほめ合う楽しいお話もあり、好評をいただきました。

 ただし、広島学院も修道も男子校ですので、女子児童の保護者には敷居が高かったかもしれません。無論、趣旨はこの2つの学校を通して私学のよさを感じとってもらおうというものでした。しかし、「現実問題として女の子の親にはどうだったか」という反省が残りました。

 そこで今年は、修道と広島女学院のカップリングで、ほぼ同趣旨の催しを実施してみようということになりました。これなら、より多くの方々に興味をもっていただけるでしょう。

 では、なぜこの2校なのでしょうか。修道と広島女学院は、広島県内はもとより、全国を見渡しても屈指と言えるほどの歴史と伝統のある私学です。ご存知のように、修道はその前身が広島藩の藩校であり、明治初期に修道の名を冠してからですら大変な歴史があります。広島女学院は明治19年に設立された英語塾がそもそもの始まりです。20131028

 また両校は、広島における私学進学校としての立ち位置にも共通点が多く、さらには校風が明るく自由な雰囲気である点も似ています(どうしてこのような校風ができあがったのか、興味ありませんか?)。広島で修道と広島女学院を知らない人はいません。受験生にとっても最も親近感のある私学で、毎年男女の私学でいちばん多くの受験生を集めています。弊社の会員も、男女とも合格者・進学者数でいちばん多いのがこの2校です。

 さて、催しのタイトルですが、今年は「私学が育む子どもの未来」としました。今日の社会の様相については、話すと長くなりますので割愛しますが、これから社会に旅立っていく子どもたちにとっては厳しい状況が予想されます。私たちは、このような時代にあってこそ私立学校の教育が精彩を放つのだと思っています。

 なぜなら、そもそも私立学校は共通の志をもった集団内の子弟教育から生まれたものであり、根本に「いかなる時代にあっても生き抜いていける人間の育成」に眼目がおかれているからです。つまり、生きかたが問われる今日のような時代にこそ、私学教育は必要なのです。

 近年、中学・高校生の多くは「どんな進路を選んだらいいかわからない」という悩みを抱えていると言われます。何となく文理選択をし、さしたる考えもなく大学・学部・学科・専攻を選択する。そうした「何となく」の結果、個人としての生きかたに対する見識や展望がないままに年齢を重ね、絶えず「今の自分はこれでいいのか」という不安に苛まれます。これでは学問に打ち込めませんし、信念をもった職業選択など無理というものでしょう。

 そこでこの催しでは、修道と広島女学院の教育について、様々な角度から校長先生に語っていただき、私立学校の教育が生徒の生きかたにどのような影響を与えるのかを確かめてみようと思っています。ぜひご来場いただき、「私学とは何か」について再発見をしていただきたいと願っています。

 かつて私学は「大学進学に有利」というだけでもてはやされ、私立の中・高一貫校にはおびただしい数の受験生が押し寄せていました。少子化の進行や不況などもあり、現在は「大学全入」と言われる時代が訪れています。当然、私学への入学もかつてよりは随分楽になっています。そうしたなか、「いかにして受かるか」に血道をあげる必要性がなくなった今こそ、保護者のかたには私立学校が果たす役割について冷静に検証し、自らの教育観に照らして私学の必要性や価値を感じとっていただきたいと思います。

 なお、校長先生お二人のお話の終了後は、弊社の校舎長(広島市内は4名、呉と東広島は1名)が私学で伸び伸びと充実した学校生活を実現するためには、受験の助走期間にどのような家庭の配慮が必要かなどについてお話しさせていただきます。また、終了前の約10分は、修道と広島女学院の校長先生に質問していただける時間も予定しています。

 催しの実施日程は次の通りです。広島市、呉市、東広島市の3会場で実施します。お近くの会場にお越しください。内容はどの会場も共通です。

1.11月11日(月)10:30~12:00
  東広島市民文化センター2F研修室1・2 (東広島市西条西本町28-6)
  ※JR西条駅より南へ徒歩約6分。

2.11月13日(水)10:30~12:00
  家庭学習研究社呉校 (呉市中通2-2-3)
  ※JR呉駅より徒歩約6分。

3.11月15日(金)10:30~12:00
  広島ガーデンパレス2F孔雀・朱鷺の間 (広島市東区光町1-15)
  ※JR広島駅新幹線口より徒歩約5分。

 この催しは無料で、参加にあたっての申込も不要です。当日都合がついたかたは、どうぞお気軽に足を運んでみてください。

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カテゴリー: お知らせ, 私学について, 行事のお知らせ

あなたの“しつけ”はどんなタイプですか? ~その3~

2013 年 10 月 20 日 日曜日

 前回みてきたように、「しつけのタイプ」と「子どもの性格的特徴」を見比べてみると、圧倒的に民主型の子育てがよいという結論に達するでしょう。民主型の子育てこそが、わが子自立した人間に育て、さらには知的に有能な人間にするための最高の方法だと言っても過言ではありません。もし、自分の子育てが診断の結果、この方法であったなら、わが子の将来はまさに前途洋洋たるものであるということになります。

 しかし、ことはそう簡単ではありません。親なら誰しも思い知らされた経験がありますが、完璧な「民主型」の子育てをすることは何と難しいことか! 感情を抑え、子どもの自立を最優先させて振舞う「民主型」の子育てを、高いレベルで実行できる親などほとんどいないのではないでしょうか。

 つまり、「民主型」の子育てをしようとするものの、それに徹することができず、実際にはAやBやCの要素を色濃くもった子育てをしているかたが多いのです。無論、AやBやCの型の特徴がはっきりと出た子育てをしているかたもいらっしゃるとは思います。しかし、そのようなかたも、はじめから意図してそうしているわけではないと思います。「子どもを自立させる方向へ」と心のなかでは思っていても、わが子かわいさから、あるいは自分の性格的特徴から、はからずも民主型とは違った選択をしてしまうケースは少なくないことでしょう。

 「民主型」の子育ては、親にとって一つの理想として掲げる子育てのありかたです。自分の子育ての現実を振り返り、いかにして理想に少しでも近づけるか。そのための指標となるのが、「民主型」の子育てではないでしょうか。そして、現実に「民主型」ではない子育てであっても、たくさんの方々が、わが子を立派な人間に育てておられるのを、私たちは目の当たりにしてきました。

 なぜ民主型以外でもうまく行くのか。それは、子育てで欠くことのできない重要なファクターを押さえているからではないでしょうか。そこで、最後に「子育てではずしてならない原則」についてともに考えてみたいと思います。

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 これまで、子育てにはおおまかに4つのタイプがあることをお伝えし、あなたがどのタイプに近いかを自己診断していただきました。また、それぞれの子育ての特徴と子どもの育ちかたの傾向についてみてきました。

 そして、4つのタイプのなかでは、「民主型」の子育てがわが子を自立させ、有能な人間に育てる最も望ましい方法であることを確かめました。さらにはその一方で、「民主型」の子育てを完璧に実行することはきわめて困難なことを踏まえ、ちょっとした点に留意すれば、「民主型」でなくともわが子を立派で優秀な人間に育てることは可能であるということをお伝えしました。

 なぜ民主型でなくても子どもは自立し立派に育つのか。その理由は、先ほどご紹介した親子の実例のなかに見出すことができます。

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 お子さんに対して、私たちから見れば厳しすぎるように見えるおとうさんやおかあさんがいらっしゃいます。また、わが子に対していささか甘いのではないかと思わせるおとうさんおかあさんもいらっしゃいます。さらには、お子さんについていささか無関心すぎるのではないかと心配してしまうようなおとうさんおかあさんもおられます。ところが、お子さんのほうはきちんと自立していて、実によく学び、優秀であるということがしばしばあるのです。

 なぜなのでしょう。親が厳しくとも、甘くとも、何も言わなくても、子どもの側が親を尊敬し、「親のような人間になりたい」「おとうさんおかあさんの言うことは正しい」と思っていれば、「自分はどうすべきか」を子どもはある程度自分で判断できるのではないでしょうか。

 小学生までの子どもは、親を見て学びながら育っています。親が日頃手本を見せていれば、また親のすることや言うことに信頼を寄せていれば、親のようになりたいと思うし、親の期待する通りの行動をとろうとするものです。ですから、親の子育てに少々欠点があったとしても、それは問題ではないのかもしれませんね。

 お子さんは、まだ子育ての途中にある小学生です。親次第でどのような方向にも変わっていく段階にあります。今回の自己チェックの結果を参考にし、お子さんのより望ましい成長に向けたサポートのありかたを考えていただければ幸いです。

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カテゴリー: 子どもの自立, 子育てについて, 家庭での教育

あなたの“しつけ”はどんなタイプですか? ~その2~

2013 年 10 月 17 日 木曜日

 先日チェックしていただいた項目で、A・B・C・Dのうち、5回以上選んだものがあなたのしつけタイプです。では、それぞれのタイプの子育ての特徴をみてみましょう。

★4つの“しつけ”タイプの特徴

20131017_a

★それぞれの“しつけ”タイプと子どもの成長

 A 放 任 型 

 20131017_bこのタイプの子育ての最大の特徴は、「何事も子ども任せ」であり、子どもに指示したり、命令したり、手伝ったり、誉めたり、叱ったり、といった親からの積極的働きかけが少ないことです。

 このタイプで問題になるのは、親の期待や愛情が子どもに伝わっているかどうか。子どもとの信頼関係が前提にあれば、子どもは愛情欠乏症に陥ることはありません。むしろ独立心に満ち、何事も自分で判断し立派にやっていこうとする人間になることでしょう。

 しかし、もしも「親は、自分に関心がない」「ボクのことなどどうでもいいんだ」などのように、親の愛情がうまく子どもに伝わっていなかったなら、子どもの心は荒れ、精神的に不安定で、愛情に飢えた状態に陥る危険性があるのも事実です。この状態が改善されないと、他人に対して思いやりがなく、反抗的で非友情的な態度をとりがちな人間になるおそれもあります。また、愛情の欲求願望は、他人の前で目立とうとするなど、“人の注意を引こう”とする態度となって現れがちです。放任型の親は、日頃の家庭生活で愛情表現を心がけることで、このタイプのマイナス要素を打ち消すようにしたいものです。

 B 過保護型 

 20131017_c何事も親が手を貸したり、あれこれ世話をしたりするタイプの子育てです。その結果、子どもが自力でやり遂げる体験が不足すると、自立心は育たないものです。また、駄々をこねる癖が染みつくと、家では威勢がよいのに外では自分を通用させられない、“未熟な人間“になるおそれがあります。

 ただし、過保護や甘やかしの程度がほどほどであり、親からの世話が自分への愛情からくることだということを子どもがよく理解していれば、過保護型の欠点はさほど問題にはならない場合もあるでしょう。実際、弊社の会員家庭にも息子さんにベタ甘なおかあさんがおられましたが、息子さんはしっかりとしており、学業も優秀で中学受験では第一志望校に合格しました。

 問題は過剰な世話や干渉です。わが子を放っておけない親は、それをよく認識し、無用の手出しをしないよう心がけることが大切でしょう。また、親が人間として尊敬できる生きかたを見せていれば、子どもはそのほうに着目することでしょう。子どもは親の様子をよく見ています。筋の通った生きかたを親から学び取り、「甘えん坊」に陥ることはなく立派に成長していくことでしょう。

 C 専 制 型 

 20131017_d子どもの考えはさておき、何事も親が取り仕切るタイプの子育てです。こういう子育てのもとでは自主性や主体性は育たず、自己表現の苦手な子どもに育つ可能性が高いでしょう。いわゆる“覇気のないタイプ”の子どもは、性格的なものよりもこうした子育てを受けた影響によるものと言えます。

 また、何をしても親の意に添わなければ評価されず、場合によっては厳しく叱責されるとなれば、親の前では見せかけの従順さを演じることを子どもが覚えるでしょう。こういう子どもは、感情のはけ口を親のいないところに向けやすくなります。親の目の届かないところでは、望ましくない行為に及ぶなど、表裏のある人間に育つおそれが多分にあります。

 ただし、厳しさが子どもだけでなく、親自身にも向けられているなら事情は変わってきます。なぜ厳しいのかを、親の背中を見て子どもが理解しているなら、親の叱責や叱咤激励に耐え、歯を食いしばってがんばろうとするでしょう。専制型で育った子どものなかには、性格的バランスを欠くものの、とても学力優秀なケースがあります。それは、子どもが親の厳しさを受け入れているからでしょう。

 D 民 主 型 

 20131017_e何事も子どもに判断させ、自ら進んでやるよう導いていく子育てのタイプです。表を見てもわかるとおり、民主型の子育てをされた子どもは、それこそ社会で理想とされる人間になれる可能性があるといってよいでしょう。人格円満であるだけでなく、創造性や計画性に富み、人を束ねたり引っ張っていったりするリーダーシップも兼ね備えていますから、言うことはありません。

 ただし、このような子育てを完璧にできる親は、極めて稀ではないでしょうか。子育ては、感情抜きにはできないものであり、感情の高度なコントロールを要求する「民主型」の子育てをやりとおすのは至難の業です。それは、子育てを経験されたかたには言わずもがなのことでしょう。実際、ほとんどの親は民主型を志向していたとしても、必ずほかのタイプの子育てに見られる特徴を併せもっているものです。つまり「民主型」は、子育てをする親にとっての指標となるモデルであり、これにどう近づけるかが、親にとっての永遠の課題なのだと言ってもよいでしょう。

 いかがでしょう。理想はDの民主型ということになりますが、現実にはD一色の親などいないと思います。そこで、次回はAやB、Cのタイプになった保護者のかたは、子育て場面でどのようなことに配慮すべきかについてお伝えしてみようと思います。

※4つの子育てタイプについての説明は、心理学者の著書を参考にしましたが、筆者の学習指導での経験で培った見解もかなり付加しています。ご了承ください。

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カテゴリー: 子どもの自立, 子育てについて, 家庭での教育

あなたの“しつけ”はどんなタイプですか? ~その1~

2013 年 10 月 13 日 日曜日

  子育てやしつけの方法は親それぞれに違います。そして、どれにもよさがあり、優劣をつけるのははばかられます。ただし、「親に言われなくても、率先して勉強する姿勢を養って欲しい」「リーダーシップのある人間になって欲しい」「人間として自立し、心豊かな人生を送って欲しい」など、わが子の成長について具体的な期待を掲げると、望ましい子育ての方向性はある程度決まってきます。今の子育ては、親としての考えに沿ったものになっているでしょうか。

 そこで、これからあなたのしつけの傾向と特色を簡単にチェックし、それが子どもの性格形成にどのような影響を与えるかについて診断してみましょう。次の①~⑩の項目において、A・B・C・Dいずれかあなたに当てはまるものを一つ選んでください。

20131013(しつけタイプ1)

20131013_b

 A・B・C・Dのうち、5回以上選んだものがあれば、それがあなたの「躾のタイプ」です。また、いずれも5つ未満になった場合は、一番多く選んだものがあなたの「躾のタイプ」だと受け止めてください。ただし、複数の特徴を併せもっている人は少なくありません。ある面では、Bで、別の面ではDなどということもあるでしょう。ですから、「自分はどの傾向が強いか」を診るぐらいのつもりで構いません。

  長くなりましたので、続きは17日(木)に掲載します。

 

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カテゴリー: 子どもの自立, 子育てについて, 家庭での教育