前期「おかあさんの勉強会」を実施します

5月 6th, 2013

 子育ての途中にわが子の受験がある。それは、親にとって大きな負担です。高校や大学受験なら、勉強のことは子ども自身に任せることができるでしょう。しかし、小学生の受験の場合、そうはいかないことが多いものです。

 なにしろ、子どもはまだ義務教育期間中にあり、全面的に親頼みの生活をしています。それでいて、精神的な独り立ちに向けた準備をしていく重要な段階にあります。そんな時期の受験勉強だけに、親にはつかず離れずの見守りと応援が求められます。そのさじ加減が難しく、思うに任せぬ子どもの勉強ぶりにストレスを溜めるおかあさんは少なくないようです。

 「おかあさんの勉強会」は、3年ほど前から始めた行事です。お子さんの受験生活で生じる問題を、おかあさん同士で話し合い、情報を交換したりアドバイスし合ったりする場があれば、随分気持ちが楽になります。また、家庭で子どもを励ましたりフォローをしたりするときに必要な知識を学べれば、受験勉強の能率を高めるために役立てることができるでしょう。

 今春は、校舎ごとに2回行う予定です。対象は、「週3日コース」の4・5年部会員家庭となっています。実施時期は、5月の下旬から6月の中旬にかけてで、案内や申込用紙はGW明けにお子さんに配布いたします。また、この催しは無料です。

 本日は、各回の大まかな内容をご紹介します。

第1回 「成績アップは効果的復習から」~親子で立てよう復習大作戦!~

 受験勉強は、学習成果としてのテスト成績を見ながら行います。成績がよければ手応えを感じ、「もっとがんばるぞ!」という意気込みが湧いてきます。がんばる → 成績が上がる → やる気が出る → さらにがんばる、といった好循環の流れが生じれば、大概そのお子さんは成績上位者の常連になり、高い水準の学力を身につけることができます。無論、入試でも希望通りの結果を得ることができるでしょう。

 しかしながら、運悪く成績が伴わない状態が続くと、自信がだんだんと消失し、やがてやる気もしぼんでしまうものです。やる気に満ちていたはずのお子さんが、まかり間違うとそういう悪循環に陥ることがあります。

 では、テストの成績を上げ、自信をつけるためにはどうしたらよいのでしょうか。その鍵を握るものの一つが「復習」です。本催しでは、復習がなぜ大切なのかを脳の記憶の仕組みを通して考えていきます。そして、復習の効果的な取り組みかたをお伝えし、各家庭のお子さんの現状をどう修正すればよいかについて、ヒントを見出していただければと考えています。

 そうして、この勉強会を通じて得られた気づきをもとに、上手な復習を実現するための「親子共同作戦」を練っていただくことを提案する予定です。

 なお、復習で成果をあげるためには「ノートの使い方」を工夫することが大切です。上手なノートの実例を示しながら、学力はどういう学びによって身につくのかを、おかあさんがたにもよく理解していただくことを意図しています。

 第2回 「やる気を引き出す親の関わり」~小学生の学習意欲大研究!~

 「うちの子はやる気がなくて困ります」「どうやったらやる気は高まるのでしょうか」――こういったおかあさんがたの悩みをよく耳にします。このブログの閲覧数で最も多いのも、子どものやる気を高める方法について書いた記事です。

 そこで2回目の勉強会では、「子どものやる気」にスポットを当てて共に考えていこうと思います。とかく大人は、「もっと意欲を出しなさい!」「何でそんなにやる気がないの!?」と、直接やる気に言及した語りかけを子どもにしがちです。しかし、これでは問題の解決には至りません。

 実は、子どものやる気には日常生活での親子のコミュニケーションが大きく作用しています。子どもは、親を見てやる気を高めたりしぼませたりしているのです。ですから、子どものやる気についての現状は、よきに悪しきに親がもたらしたものだとも言えるでしょう。

 この催しでは、この点について少し詳しくご説明し、子どもに対してどう振る舞い、どう語りかけることが意欲の向上につながるかを、共に考えていこうと思います。

 

 1回目は「学習方法」、2回目は「やる気」をテーマに掲げましたが、この二つは学力形成における車の両輪とも言えるものです。この両方に働きかけることで、お子さんの学習の活性化に向けて少しでもお役に立てば幸いです。

 無論、どちらも学習塾がお子さんに直接働きかけるべきことです。しかし、生活と学習が一緒になっている家庭でも同様の働きかけをしていただければ、より多くの効果が得られるでしょう。

 また、受験生活にストレスが伴うのは子どもも同じです。受験生活では、不安や失望に苛まれることも度々あります。そんなときも、おかあさんのあたたかで適切な励ましがあれば、お子さんはどれだけ気持ちが救われることでしょう。

 ともあれ、おかあさんがたが集まり、わが子の受験についていろいろ話し合うだけでも随分気持ちが楽になるものです。そうした効能も意図しています。あまりしゃちほこばった気持ちではなく、気軽に参加してみてはどうでしょうか。

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