2020 年 3 月 24 日 のアーカイブ

まずは家庭学習の習慣を根づかせましょう!

2020 年 3 月 24 日 火曜日

 新型コロナウィルスの感染防止の一環として、弊社では2週間の休講という措置を取りました。今月21日から授業を再開しましたが、まだまだ予断を許さない状況が続いていますので、ご家庭におかれましても感染の予防に向けて細心の注意を払っていただきますようお願いいたします。

 新年度のスタートから一頓挫した格好ではありますが、例年開講からしばらくの期間は、塾での勉強になじむこと、家庭での計画に基づいた学習を習慣づけることなど、勉強の内容よりも受験に向けた学びの態勢を安定軌道に乗せることに主眼を置いています。長い受験生活ですから、行き当たりばったりの勉強をするお子さんと、計画に沿って決めた学習メニューをきちんとこなすお子さんとでは、成果に雲泥の差が生じるものです。まだ講座は始まったばかりですから焦る必要はありません。まずは足場を固めることに注力していきましょう。

 よい家庭学習の習慣を根づかせるために、まずもって必要なのは「学習計画」を立てることです。計画を立てずに適当にやってよい成績をあげるお子さんもなかにはおられます。しかし長くは続きません。学習の高度化に伴ってマナビーテストの問題も難しくなり、確かな準備なしによい結果を得るのは難しくなっていきます。そこに至って自分の間違いに気づいても、学習の習慣形成どころではなくなっています。どの分野においても、成功の秘訣は自分の「型」を築くことにあるのだと心得てください。

 とは言え、初めから理想的な学習計画を立てるのは困難ですし、お子さんにとって理想の計画がどのようなものかはわからないものです。ですから、「とりあえず」の計画で構いません。あとで状況に合わせて修正していきましょう。

 開講時に「家庭学習の進めかた」に関する案内を配布していますので、おそらく大半のお子さんは学習計画を立て、それに沿った家庭学習をしておられると思います。しばらくは、お子さんが実行されているかどうか、行き詰ったりしていないかどうかを注意して見守ってあげてください。今の学習計画を修正する必要性については、次の項目を参考にチェックしてご判断ください。

「学習計画」にまつわる問題点のチェック

.時間が短すぎると、やるべき学習がこなせません。長すぎると、疲れたり、クオリティが下がったりの問題が生じます。また、計画が複雑すぎると取り掛かること自体が難しくなってしまいます。

.お子さんの集中力に合わせた計画内容になっているかどうかが重要です。集中力が続かないタイプなら、時間を刻んで休憩を挟みましょう。

.早く終えた場合、無理に他の勉強をさせる必要はありません。逆に、時間内に予定の勉強が終わらない場合、時間延長するかどうかはお子さんの意志や体力に応じた判断が必要です。

.個室での勉強は小学生にはお勧めしません。気が散ったり、他の遊びに手を伸ばしたりしがちです。家族がそばにいるリビングか食卓での勉強が成果につながります。

.取り掛かりに難渋するお子さんには、「あれ?時間になったね」など、お子さんが受け入れるような声かけを試みてください。叱ってやらせようとすると、逆効果や悪循環を招きます。

.勉強中は、できるだけ静かな家庭内になるよう協力をお願いします。テレビはなるべくつけないようにしましょう。

.注意散漫なタイプのお子さんの場合、親が近くで本を読んだり仕事をしたりすることで、「今はやるべきことをやる時間だ」という気持ちを引き出してやりましょう。

.「副教材」「授業の復習」「テキストの問題(難問を除く)」に取り組めば、基礎は身につきます。「がんばりチェック」で、まとめをしっかりやってマナビーテストに臨みましょう。

 何事も初めが肝心です。家庭勉強が軌道に乗ると、「やるべきことをやらないと気がすまなくなる」といった状態になるものです。ここまで漕ぎつけたなら、半ば受験に成功したようなものです。この言葉がお子さんから口をついて出てくる状態に至ることを、当面の大きな目標にしたいですね。そうなったなら、成績の心配も不要になっていきます。

 親が手を出して教えることでテスト成績を上げようとすると、確かに一時期は目に見える効果が引き出せます。しかしながら、いつまでもお子さんは親を頼り勉強の自立を達成できません。やむを得ず手を差し伸べているご家庭がおありでしたら、「今できそうなことは、子ども自身にやらせよう」という意識を常にもち、一人でやれそうなことは手を放してください。そして、やり遂げたなら、大いに喜んで褒め称えてあげてください。そのほうがお子さんは力を伸ばせますし、何よりも入試に向けた追い込み期の親の負担が断然違ってくるものです(それこそ、天国と地獄のように違います)。「自分でやるのは当然」といった風情で勉強に取り組む、頼もしいわが子を見てみたくありませんか? それは、親の接しかた、応援のしかた次第でどの家庭でも実現できますよ。

 なお、弊社の授業は「家庭での一人勉強の方法を教える場」としての役割も担っています。したがって、家庭勉強でのノートのとりかたや、家庭での問題の取り組みに関する指導も行っています。お子さんの勉強ぶりが要領を得ないようでしたら、遠慮なく校舎の指導担当者にご相談ください。

 新型コロナウィルスの感染問題に伴い、校舎ごとに学年単位で実施する予定だった「保護者説明会」の実施が延期されています。この催しにおいて、家庭学習研究社に通っての学習全般について保護者にご説明いたしますので、遅れての開催案内をご確認のうえ、ぜひ参加くださいますようお願いいたします。

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カテゴリー: アドバイス, 勉強の仕方, 家庭での教育